モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その1)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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実際のところ、ソウシが施した馬の化粧は素晴らしい出来映えだった。
顔色は陶器のように透明感がある自然な色合いで統一され、頬に乗せられたピンク色のチークが馬の愛嬌を際立たせている。
ソウシはアイメイクに特に気合いを入れたのだが、睫毛を上向かせ、薄めのラインと、影を付けるようになぞられた茶色のシャドウが本来のガラス玉のような澄んだ瞳をより強調させていた。
このクリクリとした魅力的な眼で見つめられると、男性ならば必ず胸がざわついてしまうだろう……
あの日、シャハイ島で化粧上級者のサラが施した化粧と、負けず劣らぬのソウシのテクニックだが、馬自身が本気で自分磨きをした後という事で、今の方がより化粧映えしていた。
因みに、このソウシの化粧技術は毎晩趣味のビスクドールや自分自身の顔を使って練習し続けた努力の賜物である。
しかし、
馬『そんなに面白い顔をしてるのかー。』
未だ自分の顔を確認していない本人だけは間違った認識をしていた。
シン「……ゴホン、まぁ良いんじゃないか?
なぁ、ナギ。」
真に可愛いと思える者を前にした時、ツンデレ界代表のシンは素直な感想を言い表せなかった。
対するナギも、
ナギ「………あぁ、良いんじゃねぇの?」
と、ぶっきらぼうに答えるだけだった。
ナギ「………」
シン「………」
馬「……!?」
ナギもシンも恥ずかしさ故に気まずそうに馬から視線を外す。
他人の目がある手前、称賛の言葉を溢すのが心底照れ臭い2人……シリウスが誇るサディストコンビは屈指のシャイボーイズでもあったのだ。
一方で、
馬「あ、アハハ…」
2人の反応を見た馬は渇いた笑いしか出なかった。
馬『うわー、2人とも笑いを堪えちゃってるよ……私はどんだけ面白い顔をしてるんだろう……ちょっと勇気を出して見にいこうかな(笑)』
ハッキリと正直な感想を言葉に表せない男達のせいで、馬の勘違いはドンドン深みにハマっていくどころか、現状を楽しみ始めていた。
ソウシ「はい、馬ちゃんこっち向いて~!」
馬「え?」
バシャッッ!
眩い光が起こり、馬は瞬時に眼を閉じる。
少し経って、自分の顔がソウシのカメラに収められた事に気付く。
馬「ちょっとソウシさん!?こんな変な顔を撮るのはやめてください!
ナギさんも止めてくださいよー。」
ソウシ「ナギ、撮った写真は君に上げるから!
だからお願い、私の楽しみを邪魔しないでくれ!!」
カメラを構えたままなので、ソウシの表情は見えなかったが、その声は鬼気迫るものだった。
バシャッ!バシャッ!バシャッ!
ナギ「………」
カメラのシャッター音が鳴り響く中、ナギはソウシを止めようとはしなかった。
普段のナギならば、自分の目を盗んで馬の写真を撮らせる事は断固として許さないのだが、抜群に可愛らしい馬のドレス姿、しかもその写真を譲ってもらえるという条件は、ナギからすれば非常に美味しい話である。
今回ばかりは撮影を黙認するしかない。
バシャッ!バシャッ!
馬「えぇぇ、ナギさんスルーですか!?
ソウシさんは風紀を乱していませんかぁぁぁ!?」
ナギの『我関せず』な態度に疑問を抱く馬の声が、部屋に虚しく響いている。