モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その1)
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ナギとシンの2人がコソコソと話をしている間に、ソウシはドレスを着実に着せていった。
彼の着付けていく手捌きはドレスの扱いに長けた熟練従者そのものだった。
ソウシ「この日のために何回もドレスの着付けは練習しておいたからね。
自分で言うのもなんだけど、手慣れたもんだよ。」
グイグイとウエストの紐をきつめに結びながら呟くソウシに、
馬「ぐっ、ぐぇっ……何だかタコ糸で結ばれるハムの気分です。」
ソウシ「あ、ごめんね、練習の時は力の加減無しで結んでたからつい…」
ソウシは結んでいた紐を少し緩めた。
馬「れ…練習ってどうやってしてたんです……ぐぇ…?」
ソウシ「………………」
ソウシは黙秘権を発動した。
馬『言えないのか……何だか恐ろしい事をしてそうで怖いなぁ。』
急に無言になったソウシの様子から察して、馬はこれ以上彼に質問する事をやめた。
触らぬ神になんとやらである。
馬「ソウシさん、完成ですか…?」
ほとんど装いが完成した頃、馬はもう動いても良いかとソウシに尋ねた。
しかし、返ってきた答えは…
ソウシ「まだまだ!次はお化粧だよ。
大丈夫、化粧道具も全て揃えているから安心してね。
あ、化粧が終わったら髪もやってあげるから。」
優しく微笑む一方でどこか楽しそうに話すソウシだった。
馬「ひっ、ひぃぃぃ……お化粧まで!?
ソウシさんは船医じゃなくてもはやプロの髪結い師なのでは!?」
ソウシ「フフ、昔から興味はあったんだ。
馬ちゃんで実験…あ、いや、馬ちゃんをもっと可愛くしてあげるからね♪」
馬「今、実験って聞こえたんですけど、」
ソウシ「はい、軽く白粉を付けるよー。」
馬の話を遮るように、ソウシは彼女の首元に保護ケープを掛けた後、手にしたパフで容赦無く顔に白粉を塗り込んでいく。
馬「わぷっっ!!」
馬が持っていた最低限の化粧道具よりも、ソウシがこの日のために用意した化粧道具の方が遥かに種類が多かった。
沢山の化粧品を顔に塗りたくられている間、馬は、自分の顔が絵の具のパレットになってしまったのか、と錯覚するほどだった。
ソウシ「うん……良いよ!とっても可愛い!!
妖精みたいだ…」
ソウシは時折馬の顔を確認しながら、恍惚の表情で褒め称えてくれる。
しかし、
馬「(幼生…魚類とかの?)はぁ…そうですか。」
馬は味気ない返事しか出来なかった。
部屋には鏡が無いので自分がどんな顔になっているのか確認出来ない。
化粧を施してくれるソウシの腕を信じるしかない…と言うよりも、自分で化粧をせずに済んで楽だとさえ思えてくるという体たらくっぷりを発揮していた。
さらに、
馬『まぁ、元がそんなにだから劇的に変わるってことはないはず。
オカメ化粧にされてたらどうしよう……それはそれで面白いかも(笑)』
まだ見ぬ自分の顔を想像して吹き出しそうにもなっていた。
ソウシ「アイメイクもさせてね!」
少し興奮しながら発言するソウシに、
馬「ま、睫毛をバサバサにさせるアレですか?
前にサラさんにしてもらったけど…ソウシさんは殿方なのにそんなことまで出来るんですか!?」
※サラも元殿方である。
ソウシ「この日のために何度も練習してきたからね!バッチリ目力を引き出してみせるよ。」
馬「れ、練習……どうやって?」
ソウシ「……………」
黙殺と、
馬「……………」
沈黙。
先程のデジャヴ現象が起こったかのようにその場は静まり返ってしまった。