シャハイ島~蝶とファラオの花畑~(その4)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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馬「オラァァァァァァィィァ!!!!」
馬は走った。ただひたすらに。
時に一人で全員を捕まえ、時に一人で全員から逃げ切り…その姿は成人した女性には見えなかった。
言うなれば、
コウ「馬ー、大人気ねぇよー」
そう、大人気なかった。
馬「コウくん!勝負は常に真剣勝負!!大人とか関係ないからっっ!!」
拳を握り締めて熱く語る。
コウ「熱苦しいってー!」
馬「コレくらいが調度良いっしょ!」
アルー「でも足速いよね。全然追い付けない。」
馬「昔から逃げ足は速いんだ。力は全然無いけどね。」
リン「じゃあさ!ドッジボールしようぜ。それなら俺らでも勝てるかも。」
馬「はははー♪ドッジボールはしたことないけどどうせ私の圧勝だね!!」
……………………………
ハル「馬ねーちゃん、もう諦めなって。」
馬「……ハァ………ハァ……いやだぁぁぁぁ…私が勝つまでやってよー、うわぁぁぁぁん(泣)」
シアン「泣くなよー、大人気ないなぁ…」
ドッジボールをしていても馬はやはり大人気なかった。
大人の馬の方が、自分が勝つまでドッジボールをやり続けたい、と延々と駄々を捏ねているのだ。
ネスル「街行って何か買いに行こうぜー。
ほら、馬ねーちゃんも休憩、休憩。」
馬「休憩…?でも後でまたドッジボールしてよ?」
ネスル「わかったわかった。」
7人の子ども達はすっかり馬の扱いが上手くなっていた。
始めのうちは『馬』と呼び捨てにする子もいたが、最終的に『馬ねーちゃん』で呼び方は定着し、彼女が面倒な事を言い出した時は適当に話題を変えれば良い…と、子ども達の方が賢く学習していた。
……………………………
アルー「もらったバイト代あるしな。俺ジュース買おっと。」
馬「私、水飴買お〜♪」
アルー「馬ねーちゃん、それ逆に喉渇くんじゃね?」
リン「馬ねーちゃん、お店こっち!」
馬「はいはい、そっちねー!!」
馬は皆に手を引いてもらいながら商店街まで案内してもらう。
すると、
ハヤテ「おい、馬!何やってんだ?」
トワ「馬さん!さっきぶりですね…って、凄いハーレム状態!」
まさかのシリウスメンバー二人と出会った。
馬はハヤテとトワの顔を見た瞬間、
馬「ハヤテさぁぁ゙ん゙、トヷくぅぅ゙ん!!!!私の仇をとってぇぇえーー(号泣)」
人目を憚らずに号泣懇願をした。
ハヤテ・トワ『ぇえぇええー』
7人『ぇえぇええー』
馬のあまりにも大人気ない様子に、一同驚愕していた。
……………………………
トワ「ドッジボールなんて懐かしいなぁ!」
ハヤテ「俺も。遥か昔にやった記憶があるわー。」
馬「二人とも経験者なら私の足を引っ張っちゃダメですよ! トワ君、最初の外野お願いします!」
トワもハヤテも、 子どものお遊びに付き合ってやるか、と、軽い気持ちでドッジボールに挑んだ。
二人がポジションに付いたら、内野の子ども達が横一列にフォーメーションを組み出した。
リン「シャハイファイターズ………ファイッッ!!」
他6人「おうっっ!!」
なんと彼らはドッジボールジュニア部門シャハイ代表チームのメンバーだったのだ。
ハヤテ「はぁ?」
馬「ハヤテさん! 彼らは的確に足下、もしくは肩ばかり狙って来ますよ!!」
ビュッッッ!
ハヤテ「うわっっ!」
持ち前の反射神経で避けるハヤテ。
しかし、すぐに後ろから追撃が来る。
ビュンッッッ!!
ハヤテ「ちょっっ!!」
ファイターズの内野外野を行ったり来たりするボールはハヤテの足下しか狙ってこない。
腹部ならボールも取りやすいが、子どもの投げる足下狙いのボールは地面スレスレである。
大人のハヤテにとって取りにくい事この上ない。
馬「ハヤテさん!!完全に狙われてますよ!!頑張ってー。」
ファイターズは一度狙った獲物は逃がさない。
ハヤテ以外の内野の馬は暇そうどころか、一歩も動かずに応援すらできる余裕がある。
トワ「ハヤテさーーん!僕暇でーす!早くボール取ってくださいよー。」
他人事のトワがハヤテを茶化す。
ハヤテ「いや、でも、そんなこと言ったって……うぉっ!!」
ボンッッ
ファイターズ「イェーィ!!」
ハヤテ・馬「うわ、腹立つ!」
シンの読み通り、ハヤテと馬の思考回路は似ているので、ゲームに対する沸点の低さもほぼ同じだ。
ハヤテ「トワ、早く入って※俺にボールよこせ!」
(※外野スタートの人は一回だけ内野に戻って来るチャンスありという学校ルールを適用中)
馬「トワ君早く!一人当ててハヤテさんの復活権をGETするんだーー!」
トワ「なんかプレッシャーが凄いんだけど…」
少し怯むトワ。
トワ「うわっ」
ビュッッッ
トワ「うわわわっ」
ボンッッ!
しばらくラリーは続いてたものの、結果はハヤテと同じく執拗に足下を狙われての敗退。
ハヤテ「馬じゃあすぐやられるだろ。」
トワ「子どもとは思えないボールの速さですもんねぇ。」
外野は暇なのだ。
馬「ハヤテさん、トワ君、あなた達にパスカットというものをお見せしましょう!!!」
スポーツ漫画のキャラクターのように格好良く宣言する馬。
ハヤテ「おー。」
トワ「がんばってくださーい。」
外野はあまり期待していないようだ。
馬「よ〜し…」
前傾姿勢をとる馬、そして……………………