イディ島~ドキドキプロポーズ大作戦~(前編)
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ナギに指輪を返され、改めて丁重に結婚を断られた馬は、
馬「くそぅ、今回もダメだったかぁ。」
と、呟きながら自身のポケットから折りたたまれた紙を取り出した。
紙にはたくさんの『正』の字が書かれており、馬はそこに新たな1本の線を書き足している。
馬『えーと……30、40、50だから…あ、次で記念すべき60回目のプロポーズだ!
流石に100回超えたら諦めないとなぁ。』
実はナギにプロポーズを断られる度に『正』の字を書いて馬は回数を数えている。
余りにもしつこくし過ぎたらいけないと彼女なりに自重した結果、100という回数を決めて当たって砕ける事にしたらしい。
それでも一般常識からしたら多過ぎる回数なのだが。
馬「よいしょっと…」
馬がしょんぼりとしながら紙をポケットに戻したのと同じタイミングで、
アナンダ「アァァァァン!」
眠っていたアナンダが目覚め、大きな声で泣き出した。
馬「はいはい、ママのおっぱいの前におしめを替えましょうね~♪」
馬はすぐにアナンダを抱き上げて優しく声を掛けている。
ナギはその様子を微笑ましく眺めていたが、ある一点が気になったので口を挟む。
ナギ「……替えの布とかあんのか?」
馬「無いですね!だから、ナギさんのバンダナで、」
ナギ「ダメだ。」
確認しておいて良かった、未然に馬のとんでも代替案を阻止する事が出来た。
それでもナギは溜め息を吐かずにはいられなかった。
馬「冗談ですよ、古い手拭いで代用しま~す。」
馬がおしめを替えようとアナンダを寝かせ直した時、
コンコンッ、
ソウシ「おーい2人ともー、赤ちゃんの前で不純異性交遊してない?」
アナンダの母親の治療を終えたソウシがやって来て扉をノックしたのだった。
馬「またフラれたので子作りなんて出来ませーん、どうぞー!」
馬は部屋主のナギに代わって自虐的な返事をした。
アナンダ「アァァァァ…」
ソウシ「うーん、ちょっと栄養失調気味かな。」
泣き叫ぶアナンダには意に介せず、ソウシは淡々と彼女の身体を診察している。
馬「あの…ママさんは?」
ソウシ「うん、犬に噛まれただけでなく、日頃の育児と労働で疲れきってたんだろうね。
医務室で寝ちゃったよ。」
馬「確かに、ママさんの顔色はかなり悪かったですね…」
アナンダの母親は身寄りが無いと言っていた。
それは夫もいないということで、子どもを育てるために彼女はたった1人で男親が担うはずの労働もこなしているのだろう。
診察の終わったアナンダをソウシから受け取った馬は抱いてあやしている。
母親が不在なのでナギに糖水を作ってきてもらい、それを小さな匙で少しずつ飲ませた。
すると腹が満たされたのか、アナンダは再び馬の腕の中でまどろみだした。
ソウシ「この子がちゃんと育つのかは…正直難しいよね。
イディ島は福祉施設が充実しているとは言えないし。」
ソウシは至極冷静に客観的な意見を述べている。
馬「…………」
明らかに凹んだ表情でアナンダを見つめる馬に、
ナギ「……この赤ん坊には母親がいるだけマシだろ。
最悪捨てられても俺みてぇに勝手に大きくなる子どももいるしな。」
ナギがフォローのつもりで言葉を掛けた。
馬「え、」
ソウシ「ナギは親御さんいなかったの?」
ナギ「……山に捨てられた孤児でした。」
シリウスメンバーの各々の過去は互いに詳しくは知らない。
勿論、ソウシもナギが山賊だったという過去しか知らなかったのだが、ここに来てナギの子ども時代が少しだけ明かされたのだった。