人魚島~2つの呪い~(その3)
こちらで夢小説の名前設定!
本棚全体の夢小説設定このブックはドリーム機能を使用しています。 名前を入れると、登場人物に自動変換します。
名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
……………………………
リヴラ「へぇー、そんな理由で馬はここで暮らす事にしたんだ。」
リヴラに、この島で生きていこうと決めた大体の流れを説明した馬だったが、彼女の意外と軽い反応に少し戸惑ってしまう。
馬「いやいや、男女関係のもつれって面倒なんですよ。
リヴラさん達人魚はそういうのって無いんですか?」
リヴラ「んー、男女関係って私達で言う雌雄関係の事よね?
人魚の世界にはそんな交尾の揉め事なんて無いもの。」
馬「えっ、無いんですか?
男……雄の人魚さんもいるでしょう?浮気とかありそうだけど…」
リヴラ「んー、この島には雌の人魚しかいないしねぇ。」
馬「へ?そうなんですか?」
リヴラ「うん、繁殖期に雄の人魚達と落ち合う場所って決まってるの。
それにね、人魚はやっぱり魚に近くてね、大概は一生に一度しか交尾出来ないんだ。」
馬「そ、そうなんだ……」
リヴラ「産後の人魚は衰弱死しちゃうのよ。
複数の人魚と浮気なんて無理無理〜♪」
馬『鮭みたい…』
馬は余計な感想を抱いたが口に出さないように抑えている。
リヴラ「でもね、昔の王族のお妃様は7人も産んだんだって!」
馬「おぉぅっ、お妃様はタフだったんですね。」
一般的な人間の女性よりも子沢山なその数に、馬は声を上げて驚いた。
リヴラ「でも大昔の事だから本当かどうか分からないけどね。
まぁ、大抵の人魚は生死が掛かってるから一生に一度の交尾の相手を慎重に選ぶの。
だから浮気とか揉め事とか殆ど無いんだー。」
にこやかに語るリヴラの姿に、馬は感動を覚えた。
馬「人魚さんってカッコいい生きざまなんですね…生涯に1人の伴侶だけを愛すのかぁ…」
リヴラ「そうかな、普通だけど?」
馬「くぅぅ!サラッと言ってのけるところがまた素敵!!」
リヴラ「フフフ、やっぱり馬って面白いわね!
ねぇ、もうここで生きてくって決めたのでしょう?」
馬「はい、そのつもりで船から降りましたから!」
リヴラ「なら人魚になってみない?何かと便利よ。」
馬「えぇぇぇっ!?」
人魚にならないか。
やはりとんでもないことをサラッと言ってのけるリヴラだった。
馬は、思ってもみなかった提案に、不安や戸惑いよりも好奇心の方が勝り、非常に魅力的に感じていた。
馬『人魚かぁ………なれるものならなってみたいかも。』
……………………………
トワ「……………?」
ナギに殴られると思い、固く目を閉じたトワだったが、いくら待てども衝撃は来なかった。
恐る恐る目を開けると、真顔のソウシがナギの関節を固めていた。
ナギ「………ドクター……離してください。」
ソウシ「船長の許可無しでトワを罰したらダメだろう?」
ハヤテ「そうだよナギ兄、鎌まで取り出そうとしてるしシャレになんねぇよ!!」
ハヤテも庇うようにしてトワの前に立ち、ナギを必死になって宥めている。
確かにハヤテの言う通りで、ナギは無意識の内に腰の鎖鎌に手を掛けようとしていた。
しかし、ソウシにその隙をつかれて締め上げられてしまったのだ。
ナギ「……チッ、…」
ハヤテの言葉で少し冷静さを取り戻したナギは足掻く事を止めた。
シン「船長、どう思いますか?」
難しい顔をしているリュウガは腕を組みながら全てを見据えていた。
シンに促されて漸く口を開く。
リュウガ「……トワ、すぐに言わなかったのは何故だ?
それにソウシ、なんでお前まで俺に黙ってた?」
口元に笑みを浮かべながら2人に尋ねるリュウガだが、その目は微塵も笑っていなかった。
トワ「そ、それは……」
ソウシ「すみません、馬ちゃんが頑なに和姦だと言い張りまして…」
ナギ「……っ!!」
再びナギが動揺するが、すぐにリュウガが彼を窘める。
リュウガ「落ち着け、ナギ。
馬はトワが罰せられると思って庇ったんだろ。」
トワ「はい、馬さんはずっと僕の事を心配してくれてました……あんな酷いことをしたのに……」
ナギ「……………」
ナギは昨夜の事を思い返していた。
夜中の馬は積極的に求めてきたり、急に泣き出したりと、どうも様子がおかしかった。
今考えるとあの行動は自分に救いを求めていたのかもしれない。
それなのに、今朝の自分の態度はどうだったか。
馬には答えられない質問を浴びせ、きつく詰め寄り、挙げ句の果てには、和解しようと擦りよって(体当たりして)くれた馬を手酷く無視してしまった。
タダでさえ傷付いている馬を、自分がさらに傷付けたのではないか…
ナギは馬の気持ちを思うと罪悪感で押し潰されそうになっていた。
シン「……………」
シンもまた後悔していた。
仲間思いの馬には、自分の質問は答えにくかっただろう。
ところが、だ。 自分はソウシの名前まで出して脅してしまった。
追い詰められた馬は、トワとソウシの両者を守るため、自ずと船を降りることを決断したのだろう…シンはそう予測した。
ソウシ「……………」
ソウシは別のことを考えていた。
ソウシ『若気のいたりってやつか……15、6の時って朝から凄く元気過ぎて用を足すのにも一苦労だったな……気を抜くと自分にかかっちゃうんだよね。
フフ、懐かしい。』
当時の事情を思い出し、感慨深く目を細めていた。