ミゼル島~大病院の陰謀説~(その3)
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再びナギと2人きりに戻った病室で、馬は気まずそうにナギに話し掛けた。
馬「えーっと、ハヤテさん行っちゃいましたね。」
ナギ「………あぁ。」
馬「…………」
ナギ「…………」
何故急にハヤテを使いに出したのか、そんなことをナギに聞ける雰囲気でもなく、馬はこの沈黙をどうにかしようと考える。
馬「あの〜、クレアさんですが、」
ナギ「アイツの事は気にしなくて良い。」
クレアの名前を出しただけで話題を一刀両断されてしまった。
馬「いやいや、気になりますって。
アバズレって思われるのは嫌ですよ?」
ナギ「……俺はそんなこと思ってねぇから。」
ナギが思ってなくてもクレアに思われている事が問題なのだが。
馬『う〜ん、ナギさんにどう説明したら良いのやら…』
ナギに自分の考えを伝えるにはどうしたら良いかを馬が考えあぐねていると、
ナギ「………お前ってモテるんだな。」
ナギから全く思ってもみなかった発言をされてしまった。
馬「はい?何処をどう取ったらそうなるんですか?」
やっとナギの方から口を開いてくれたと思えば、出てきた言葉はかなり素っ頓狂なものだったので、馬は眉を顰めて驚いている。
甘い恋愛なんてした経験もなく、むしろ粗暴な人間達に振り回されてきた彼女には、自分がモテるだなんて感覚は全く無い。
馬「モテると言えばナギさんの方でしょう!
あんなに想ってもらってるのに、どうしてクレアさんじゃダメなんです?」
嫌味の無い純粋な質問を馬からぶつけられ、ナギは口ごもってしまう。
ナギ「それは……」
『馬が好きだから』、という言葉は本人を前にして到底言えなかった。
馬「はっ!!もしかして、クレアさんみたいにナギさんも他の過去の女性を引きずってるとか?」
ナギ「あー……そうかもな。」
馬に指摘され、ナギの心に一瞬だけ初恋の幼馴染みの顔が浮かんだ。
本音は違うのだけれど、今だけは彼女を理由に使わせてもらおうとナギは咄嗟に考えた。
しかし、このナギの咄嗟の理由付けが、後に馬との仲を引き裂く最大のすれ違いへと繋がるのだが、それはまだかなり先の話である。
ナギ「……幼馴染みの事が、ちょっとな。」
馬「そうでしたか…あの、その人とは今はお付き合いしてないんですか?」
もし、ナギと幼馴染みとやらが今も恋人関係にあったら、馬に再度川流しの危機が訪れることになる。
大事なことなのでしっかりと確認しておきたかった。
ナギ「……そいつとはもう会えねぇからな、多分死んでる。」
馬「え!?ご、ごめんなさいっ!!」
聞いてはいけないことを聞いてしまったと後悔する馬はすぐに謝罪した。
ナギ「いや、別に気にしてねぇから。」
馬の反応を見て、ナギ自身も幼馴染みの話題を出した事を後悔し、すぐに話題を切り替えた。
ナギ「…………お前はいねぇのか?」
幼馴染みの話題を変えるためにも、ナギは意を決して馬の本命の相手を尋ねた。
恋愛に関しては常に女性の方から言い寄られるナギである。
そんな受身の彼がこうして自分から尋ねる事は非常に稀だった。
馬「いる?何がです?」
ナギ「………好きな奴。」
馬「好きな奴、ですとな…?」
馬の脳裏に一瞬、ウナギのおにーさんが過ぎったが、それは幼少期の話だ。
ウナギのおにーさんはかなり年上だったので、彼に抱く感情は恋心と言うより憧れの方が近い気がする。
それ以外で感じた恋愛感情はと言うと…以前リュウガに話した通り、馬には思い当たらなかった。
馬「うーん、わかんないけど…好きな人はいっぱいいます!」
ナギ「……は?」
馬「一緒にいて楽しかったら好きなんです♪
恋愛とか意識したこと無いからわからないです!」
なんだそれ…、と、ナギは思った。
そして呆れと共に嫌な予感もした。
ナギ『コイツは俺の事を好きって言ってたけど、もしかしてそれは…』
馬「ナギさんも、一緒にいて楽しいから大好きですよー。」
ヘラヘラと笑う彼女を見て、ますます不安の積もるナギだが、彼女にこれ以上の本音を聞けるわけもなく…結局、ナギはこの言いしれぬ不安から目を背けることにした。
ナギ「………それにしてもお前は男運ねぇんだな。」
ナギは椅子から立ち上がり、ベッドに腰掛けた。
ベッドに座る馬は磁石で引き寄せられるようにナギの背中にくっついた。
馬「そうですねー!
さっきも大好きな人の元カノさんにアバズレって言われましたからねー。」
ナギ『……大好きな人、か。』
先程のやり取りから馬の真意はわからないが、こうもハッキリ大好きと言われるとナギも悪い気はしなかった。
ナギ「クレアには俺の説明が及ばず……その…悪かったな。」
馬「それにしても、クレアさんは何でいきなり私が3股してる!って怒ったんですかね。
ナギさん、何て言って断ったんです?」
ナギ「……それは………深く考えんな。」
馬「……?」
『馬が好きだから』と、言ってクレアに断った事実をナギは誤魔化した。