ほぼ無人島~脱出SOS!~(その4)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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昼間に獲った魚介と、保存用に加工された巨大魚の残りを食べた2人。
これにて本日の作業は全て終了したので、後は焚き火兼のろし番をしながら時間を潰すしかない。
馬「……夜は冷えますからね。
もう大きいとは言え、ヒヨコ1羽だけだと凍死しちゃいます。」
馬はフコフコとしたヒヨコを両手で挟み、温めてやる。
ナギはそんな彼女を横目で見やりながら、
ナギ「………昨日の話の続きだが、」
言い難そうに切り出した。
ナギの言葉は途切れてしまったが、出来るか?と聞かれているのだと馬は理解した。
日中誤魔化した梅の事よりもまずは過去のとんでも話を全て説明しようと思った。
夜は長い、話す時間は十分にある。
馬「はい、続きを話しますね。 えーっと、弟のタケルくんが不在で、それを知った男の人が……」
嫌な思い出なので馬の気分は少しだけ沈んでしまった。
ナギはそれを察して馬withヒヨコを自分の傍に引き寄せた。
馬「ありがとうございます! ナギさんが近くにいてくれたら何も怖いものは無いっす!」
ナギの気遣いが嬉しくて馬の気持ちは幾分か上昇した。
ナギ「……そうか。」
ナギは馬の頭を軽く撫でてやった。
シリウス号では絶対にしない行動だが、(ほぼ)無人島で2人きりの世界だからこそ出来る事だ。
馬は、ナギの大きな手の温かさがとても心地よく感じ、話す勇気が湧いてきた。
馬「……中庭で服を破られて、半分位脱がされた時に急に身体が軽くなったのを覚えてます。」
馬「タケルくんが戻ってきて、襲われてる私を助けてくれたんです、ナイスタイミング!!」
馬は努めて明るく話す。
ナギ「…………」
馬「男性を追い払った後、すぐに私達は村から逃走しようとしました。」
馬は手の内で眠るヒヨコを起こさないように出来るだけ静かに語る。
ナギはその言葉を黙って受け止めていた。
馬「私は、海巫女になってから、『潔斎』と言って、殺生を必要とする食材は一切禁じられてたんですよね。
だから逃走中もフラフラで、さらに走り難い服だったから、すぐに村の男衆に追い付かれてしまいました。」
馬はナギの身体に身を寄せた。
馬「そして、長から掟を破ったタケルくんを処分すると脅され、私は海巫女として全てを受け入れる覚悟をしたんです。」
ナギ「それは…」
馬「いきなり1対複数でって言うんですよ?ハード過ぎですよねー。」
ナギ「簡単に言ってるが…………大丈夫だったのか?」
馬「そう、大丈夫だったから簡単に言ってます!」
その言葉を聞いてナギは安堵し、馬の肩を強く抱き寄せた。
馬は彼の労りを身に感じながら続きを話す。
馬「後で調べてわかったのですが、村の悪習として隠された話がありました。」
ナギ「…………」
馬「とても昔のことですが、村で海難事故が相次ぎ、村人の数が激減したことがあるそうです。
困った村人達は外部から評判の良い巫女を呼び、お祓いをしてもらいました。
その巫女の力は抜群で、事故はピタリと止み… さらに心優しい彼女は事故防止のためにしばらく村に留まって『幸黄泉』の力を使っていたそうです。
しかし、巫女が本殿に戻ることを告げたある日、欲の出た村人達が取った行動は残酷なもので…」
ナギ「………襲ったのか。」
馬「らしいです。巫女を監禁した後は彼女の命が続く限り子を生ませたそうですよ。
逃げ出そうにも巫女の子ども達を人質に取られていたから逃げられない状態だったみたいです。」
ナギ「……………」
馬「まぁ、伝承なんで本当かどうかはわかりません。
ですが、この話に倣って『幸黄泉』が出来る海巫女は皆の嫁とされ、決して村の外に出さないようにしてきたんでしょうね。
私もその1人になるところでした。」
ナギ「……とんでもねぇ話だな。」
ヤマトは海に囲まれた島国なので、いまだ封鎖的な風習の残る村もあるのだろう。
このアホで純粋な馬が風習のせいで汚されることがなくて本当に良かった。
ナギは当時の馬に思いを馳せながら、彼女の頭に手を置いた。