シャハイ島~蝶とファラオの花畑~(その5)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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ナギ「赤ワイン。」
ハヤテ「俺も!」
馬「このチョコレートなんちゃらカクテルください。」
ハヤテ「馬の甘い物好きはブレねぇな!」
数品の料理と各自のアルコールドリンクを注文した。
暫くして…
ナギ「テキーラ。」
ハヤテ「俺も!」
ナギ「……おい、ハヤテ大丈夫か?」
ハヤテ「余裕だって!」
そう言う割にハヤテはほんのり赤い顔をしている。
馬「……私は…この…ココア何とかかんとかウォッカトニックを迅速にください!」
ナギ「…お前が頼んだやつ、度が高いけど大丈夫か?」
馬「へい。あたくし、ココアと言うものに目がないむにゃ…」
そういう割に馬の呂律は回っていない。
酒に弱い馬と、彼女程では無いが酒を飲むと気分が高揚するタイプのハヤテは2杯目にして既にこの状態だ。
ハヤテ「でもまさかあそこで馬を使って取るとはなー」
馬「そうですな、あたくし、命令される快感に目覚めた瞬間でございます。」
ナギ「お前らさっきと同じこと言ってるぞ。」
ナギは2人の会話の無限ループを冷静に指摘する。
馬「ナギしゃん!!」
酔っ払いの馬がガシッとナギの手を掴む。
馬「結婚してくだせぇ!!」
ナギ「はぁ?」
ハヤテ「おぉ!ナギ兄に求婚かよ、馬!やるじゃねぇか!!」
馬「これからもアッシはナギさんに命令される快感にうちひしがれたいのれす!」
ハヤテ「よく言った馬!!」
ナギ「………」
この酔っ払い達をなんとかしてほしい…ナギの心の声である。
ナギ「…アホ言ってないで水でも飲んでろ。」
馬「私が無理ならハヤテさんと結婚してください……うぅっ、お願いです。」
ついには泣き出す馬。
ハヤテ「俺とナギ兄かよ?」
馬「ナギさんがかっこよくハヤテさんに命令する新婚家庭を拝みたいぃぃ…うわぁぁぁん!」
ナギ「…やめろ、気持ち悪ぃ。」
ハヤテ「そうだよな、ナギ兄!!馬、お前いっつも俺に変な事言うのやめろよなー!」
馬「しくしくしく…それはハヤテさんへの愛ゆえですよ、しくしくしく…」
ハヤテ「え!そうなのか!?馬…お前良い奴だな…何だか俺も…グスッ…」
ナギ『………うぜぇ………』
ナギはこのメンバーでの外食を酷く後悔した。
……………………………
ナギ「…ハヤテ、しっかりしろ!1人でホテルまで行けるな?」
ハヤテ「おぅ!1ミリたりとも酔っちゃいねぇよ!!」
ハヤテは豪語しながらふらつく足取りで去っていった。
歩けるならば大丈夫だろう、と、ナギは無理矢理納得することにした。
問題はこっちの人間だ。
馬「………」
ナギ「…馬、立てるか?」
馬「…………え?」
真っ赤で溶けそうな顔をしている馬は、酔っ払いを通り越して昨夜と同じような泥酔状態となっている。
ナギ「……歩けるか?」
馬「はい!勿論。今夜も泊めていただけますか?」
スッと立ち上がり、平気なふりをしてニッコリ微笑む馬が可笑しかった。
口調がいつもと異なり、まともな敬語を使っている現状がかなり酔っている証拠なのに…
ナギ「……あぁ、今日も疲れた。早く戻るぞ。」
馬「…はい。」
やはり静かに微笑むだけの彼女はかなり酔っていそうだ。
……………………………
道中、馬が休憩を訴えかけてきた。
馬「……ハァ……ハァ……ちょっと休憩させてください……ハァハァ…」
今が一番酔いが回っているのだろう。
馬はその場にしゃがみ込んだ。
馬「……ハァ……ハァ、お騒がせしました。」
意外とすぐに立ち上がった馬は、もう一言言い放つ。
馬「……すみません、腕を掴ませてください…」
申し訳なさそうに涙目で言う彼女の頼みを断れるわけがない。
ナギ「……あぁ。」
差し出された腕をギュッと両手で掴む馬。
馬「……ハァ……ハァ…ありがとうございます。」
淑やかな彼女の笑顔を見て、一刻も早くホテルに戻ろうと思うナギだった。