シャハイ島~蝶とファラオの花畑~(その4)
こちらで夢小説の名前設定!
本棚全体の夢小説設定このブックはドリーム機能を使用しています。 名前を入れると、登場人物に自動変換します。
名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
一通り話して疲れたのか、静かになる馬。
頃合いを見てナギが話す。
ナギ「……もう寝るか」
馬「はーい。」
馬の声の調子からして酔いは醒めたのだろう。
ナギは部屋の灯りを消した。
馬「………ナギさん、」
部屋が暗くなったからか、馬は囁き声で話し掛けてきた。
馬「そっち行きたいでーす!」
ナギ「…ダメだ、寝ろ。」
いつも我慢させられる分、今日はナギの方から拒否をする。
馬「残念!もういます。」
灯りを消す前は距離が開いていたはずなのに、馬はコロコロと身体を横に回転させてナギの腕までぶつかってきた。
ナギ「………襲うぞ。」
馬「それは勘弁!」
しばらくナギの腕に寄り添うだけだった馬が口を開いた。
馬「……こんな事言うのもアレなんですが、私って本能的にナギさんの全てが好きなんだと思います。」
ナギ「…!」
突然の告白とも取れそうな言葉に驚いて、ナギは思わず馬の顔を見る。
しかし、灯りを消したせいで表情まではわからなかった。
馬「ナギさんの身体も行動も匂いも、全部好きみたいです。
好きと言うか、大好き…崇拝しちゃう位大好き!って感じ?」
それは恋愛感情なのか、精神的依存なのか…
馬「大好きなのでくっついたりするのはオッケー、でもヤってしまうのは倫理的にいけない…と思ってます。」
ナギ「………」
ナギは心の中で困惑した。
自分のことは大好きで触れ合いたいけれども性交はしてはいけない。
馬はそんな極論を持ち出してきたが、口調は真剣なのでこれが彼女の本音なのだろう。
ナギは最後まで黙って聞くことにした。
馬「ヤってしまったら万が一赤ちゃんが出来てしまうかもしれません。 そうしたら凄く困ります。 自分だけでも生活苦なのに、無責任なことは出来ません。」
本当に極論である。
馬「…でも、我慢するのも辛いです! ナギさん断ちをした時は発狂しそうでした。」
そう言って馬は両手をナギの腕に絡めた。
馬「こうやって、ベタベタくっついちゃってすいません。 本当にこんなことするの、ナギさんが初めてで…あぁ、素敵な腕…」
馬は頬を赤らめながらナギの腕に強く抱き付く。
それはナギにとっても心地良く感じるものだった。
馬「………」
腕を満喫した馬は、ナギの手のひらを両手で持ちあげ、彼のゴツゴツとした指にそっと自身の指を絡めた。
馬「でも…ナギさんは嫌ですよね、すみません。」
絡めた指を離そうとする馬だが、ナギがそれを阻んだ。
きつく繋がれる馬の指。
ナギ「……俺は……よくわかんねぇ。」
寡黙なナギが、言葉を探しながらもゆっくりと気持ちを伝える。
ナギ「………………」
ナギは片手で馬の手を握ったまま身体を彼女の方に向ける。
ナギ「……まだ出会って日も浅い。お前はグイグイ来すぎだ。」
馬「ごめんなさいっ」
ナギに拒絶されたと感じた馬は繋がれた手を急いで離そうとする。
しかし、その手は固く握られ、離すことが出来ない。
そうやって馬がナギから離れて行こうとすると、彼の心は酷く乱されるのだ。
ナギ自身も馬の事を好きかどうかまでは解らないが、離れて欲しくないのは確かだ。
ナギ「……俺はお前と違って男だから…」
空いている方の手で馬の顔に触れる。
ナギ「好きだとかの気持ちの前に、触れていたい。」
ナギは馬の頭を抱き寄せる。
ナギの唇が馬の前髪に当たる。
ナギ「………まぁ、正直抱きたいんだが…お前が嫌ならそれはしない。」
ナギはギュッと力を入れて抱き締める。
暗闇の中、馬がどんな顔をしているのかまではわからない。
しかし、馬を抱く手からは彼女の熱が高まっているような気がした。
ナギは馬を犯そうと思えばすぐにでも犯せるが、ソウシの言う通り、彼女の心を壊さない選択肢を選びたい。
馬を傷付けたくない、それがナギの答えだった。