シャハイ島~蝶とファラオの花畑~(その4)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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……………………………
馬「吐いたし、綺麗にしてすっきりしたし、さぁナギさん!!」
泥酔状態からうざ絡み酔っ払いへと見事な転身を決めた馬がナギの横に戻ってきた。
ナギ「…何がさぁだ、酔っ払い。」
今のナギは馬を的確に殺めんとするスナイパーの目をしている。
馬「もー、ナギさんったら素直じゃないんだからぁ!ウフフ♪」
ナギ「……俺はもう寝る。」
馬鹿馬鹿しくなったナギは頭の後ろで手を組み、目を瞑る。
このポーズすると自然と脇が開く体勢になるのだが、ふとその脇に違和感を覚えた。
ナギ「……おい、何やってんだ。」
馬「あ、お構いなく。」
馬はナギの脇の下まで入り込み、あろう事かスンスンと鼻で嗅ぐという変態行為をしていたのだ。
ナギ「お前なぁ、」
当然、ナギは彼女の行為に引いているのだが、数日共に過ごした結果、少し耐性が出来ているせいで教育的指導にまでは到らなかった。
馬「フェロモンチェックです!」
ナギ「……はぁ?」
馬「人は脇から一番フェロモンが出ているそうですよ! ここの匂いが嫌じゃない人は相性の良い相手らしいです。…スンスン」
この酔っ払いはやりたい放題だ。
ナギ「……もう良いだろ。」
脇から馬の頭を退かせようとするも、張り付いて離れない。
馬「……すごいっっ////良いですね〜、たまりません////」
変態発言をしながらマタタビにやられた猫みたいになる馬に呆れてしまうも、ナギもほんの少しだけ興味が湧いたので…
ガシッ!!
馬「ふぎゃっっ!」
嫌がる馬を押さえ付けて脇の匂いを嗅いでみる。
甘い香りがした。
この甘い香りは何なのかと、ナギが嗅ぎ続けていると、
馬「おやおや…?ナギさん、ずっと嗅ぐってことは…もしや私と相性が良いのでは?」
馬にニヤニヤされながら指摘されると小憎らしく思えて腹が立つ。
調子に乗る彼女に、ここで指導のデコピンを放つ。
馬「にぎゃっ!!」
ナギ「……うるせぇ。」
……………………………
馬に寝ると宣言したものの、ナギは一度寝てしまったせいでなかなか寝付けずにいた。
仕方がないので酔っ払いに話かけてみる。
ナギ「…何で帰ってきた時、服とか変わってたんだ?」
馬「あぁ、サラさんがくれたんです。もっと女らしい格好しなさいって。
付け毛はケンさんが外してくれました。」
ナギ「…………」
ケンは何処から出てきたんだ。
唐突に出て来た名前に、ナギは心の中で指摘した。
馬「あと、女子力向上の秘訣は日焼け対策と髪を梳かすこと、それと好きな人を作ることらしいですよ。
ナギさん、オススメの人がいたら紹介してくださいね。」
ナギ「………」
コイツはどうしてそんな返しにくいことを言うのか。 って言うか、俺じゃねぇのかよ、とまでは流石に言えなかった。
代わりに、
ナギ「……ハヤテ辺りで良いんじゃねーの。」
無難な人物を投げやりに答えた。
馬「ハヤテさんかー。私は良いんだけど絶対嫌がるでしょうね!
あまりにも嫌がられるんで、ついに今日は呪ってやりましたよ(笑)」
ナギ「…………」
ニコニコとハヤテのことを話す馬は凄く楽しそうで、ナギは聞いていて面白くなかった。
馬「ま、冗談は置いといて。
ちょっと、ナギさん!そこは『俺だろ?』って親指立てて言うところでしょう。」
ナギ「…そんなんするのは船長ぐれぇだろ。」
馬「確かに船長ぐらいしか言わなさそう。
あ!そう言えばこの前、船長と官能小説朗読会をしたのですが、」
ナギ「…は?」
またあり得ない単語を出してくる馬が信じられない。
馬「その内容がすさまじかったんです。」
ドン引きするナギを置き去りにし、そのまま馬は興奮しながら説明しだした。
馬「団地妻アイリーンが荒縄と三角木馬でえんやこらって話でね、魚屋のジョージが脅迫ついでに美味しくいただくんですよ。
勿論魚じゃないです、アイリーンの方をです!!」
ナギ「…………」
ナギは変わらずドン引きしている。
馬「そしたら、アイリーンの息子の家庭教師のスミスが二人のいけない関係を見てしまってこれまたアイリーンを脅迫して、イケナイ関係になるんです。」
ナギ「………」
ナギは引き続きドン引きしている。
馬「アイリーンは揺れ動きます。鬼畜のジョージと年下のスミスの間で!! 本当、旦那は何してるんだ!って話ですよ。」
ナギ「…………」
この話を聞かされている自分も何してるんだ、とナギは呆れながら考えている。
馬「ちなみに私がジョージ役で読んでます。船長がアイリーンです。」
普通は逆だろう。
馬「そしてスミス役が空いてますので、ナギさ、」
ナギ「断る。」
馬「即答、酷い…。」
ナギは根が真面目なので、一応馬のしょうもない話でもしっかりと聞く。
しかし、嫌なことは即座に断るのが彼のスタイルだ。