シャハイ島~蝶とファラオの花畑~(その4)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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世間一般では、酔っ払ったらその人の本性が出ると言うが、馬の場合は平静を装おうとするようだ。
馬「…ハァ……ナギさん、私は……ハァ…大丈夫なので先に寝ててください。」
ナギ「…シャワー中に倒れそうじゃねぇか。」
馬「大丈夫、倒れないと……ハァハァ、約束…します。」
…と、具合が悪そうにしゃがみ込んでしまった。
全く大丈夫そうでは無い。
ナギ「…水持って来るから無理すんな。」
ナギが脱衣所から離れた瞬間、シャワーの音が聞こえてきた。
ナギ『…無理して入ったな、あのアホは。』
仕方なくベッドで水を用意して待っててやると、 凄く申し訳無さそうに、
馬「ナギさん、寝間着を忘れました…ナギさんの着ないシャツをお借りしても良いですか?」
という声が聞こえてきた。
ナギ「…あぁ、持っていく。」
彼女のところまでシャツを届けに行くと…
そこには、しゃがんで壁にもたれかかった息苦しそうな馬がいた。
下着を身に付けるだけで限界が来たのだろう、他の物は何も着ていなかった。
馬「……ハァハァ、ハァハァ…ありがとー、ございます」
酔っ払いの馬が初めてナギに笑いかけたとき、ナギの理性が揺らいでしまった。
馬「わっ…」
馬の手首を持ち、無理矢理立たせたナギはそのまま彼女を抱き上げ、いとも容易にダブルベッドまで運んだ。
彼の脳裏には何度もソウシの言葉がよぎっていたのだが…もう何も聞こえないふりをした。
馬をベッドまで抱き上げて運び、強引に降ろすと、彼女は小さく悲鳴をあげた。
馬「…あぅっ」
下着姿でベッドに横たわる馬はやはり苦しいのか、ハァハァと荒い息をし続けている。
ナギはそんな彼女の上にのしかかる。
男性の体重を全身に感じ、驚いて目を見開く馬。
かなり戸惑う様子がその表情から窺える。
しかし、今のナギには抑えが効きそうにない。
夜中にホテルのベッドで下着姿の馬と二人きり。
ここは船でもないし、外でもない。
誰かに邪魔されることを懸念する心配が無い。
そう思うとナギの気持ちはより一層高まった。
ナギ「馬…」
普段のナギとは違う、甘味を帯びた声で優しく呼んでやる。
馬の耳にも届いたのだろう、刹那的に身体を震わせて反応したが、やはり荒い呼吸をする以外は全く動こうとはしなかった。
馬の身体を強引に正面に向かせると、首筋から胸元にかけて昨夜のキスマークが大量に浮かんでいた。
ナギ「…………」
改めて付けた印を眺めると、掴み所のない馬を自分に繋いでおくための鎖のように思えた。
何故だかわからないが、彼女からこの鎖が無くなる事が酷く嫌なのだ。
馬「……ぁっ、………やめっ……ぃゃっ」
ナギ「………」
逃げる馬を執拗に追いかけては再び印を刻む。
結果、馬の身体にはたくさんの印が残され、白い肌に赤い痕がまばらに散る様子は痛々しく見えた。
次に馬の胸当てを取り払おうと、ナギが手をかけた時、その手の上に馬の小さな手が添えられた。
馬「…ナギさん、ストップ……」
ナギ「……………」
ナギの動きがピタリと止まる。
馬の声は熱を含んだまま艶やかである。
まだ大丈夫なはず、いつものような展開にはならない…ナギは自分に言い聞かせた。
馬「…げ、限界が来ました………すみませんっっ!!吐いてきます!!ドロンッッッ!!!」
無情にも馬はナギを押し退け、一目散にトイレへと駆け込んでいった。
昨夜の出来事から馬の俊足ぶりは心得ているが、それは今も発揮されていた。
本当に一瞬で姿が消えたのだ。
ナギ「………」
ナギの『今後聞きたくない言葉ランキング』に、『ドロンッッッ』が暫定トップに躍り出た瞬間だった。