プロローグ〜タル大回転〜
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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ナギと呼ばれる男性は馬を担ぎ上げたままある部屋の前まで運び、勢いよく扉を開けた。
ガラッッ!!
ナギ「…ドクター、ちょっと診て欲しい。」
?「どうしたんだいナギ…って、誰その子!?」
ナギはドクターと呼ばれる男性の前で馬を静かに降ろした。
ナギ「タルの中からいきなり出てきて…吐いてるし、頭を打ってるかもしれない。」
?「えっ、タルの中から!?そんな物語みたいな事があるんだ…
えっと…君は自分の名前を言えるかな?」
馬「(またイケメン…今度は優しい系だわ…)」
未だ混乱している馬は自分の名前ではなくドクターの見た目に対する率直な感想を呟いてしまった。
?「ん?またいけ…?」
馬「あ、いえいえ…馬と申します。」
?「あ、ちゃんと受け答え出来るみたいだね。えっと…馬ちゃん、 大きなタンコブが出来てるけれど、他にも具合の悪いところってある?」
馬を診察してくれているドクターと呼ばれる男性…彼もまた驚異の美丈夫だった。
少し長髪でヤマト胴着を着こなす線の細い彼は医者という職業にまさしく当て嵌まっていた。
整った顔立ちと優しい笑み、それらと共に彼のイケてるボイスを聞いた患者は忽ち心を開き癒やされる事だろう…
それにしても、王子系、男前系、癒し系…馬が短時間で出会ったイケメン率が高過ぎる。
馬『私は打ち所が悪くて本当に死んでしまったのかもしれない…そうじゃないとこのイケメン率100%はおかし過ぎるよ…
フフッ、アケミさんに知られたら絶対に怒られるやつだわ。』
?「えっと…馬ちゃん?大丈夫?」
馬「あっ!すみません。ボーッとしてました。」
せっかくのイケメン達を前にしてわざわざアケミのことを思い出すのは残念だ、馬はそう思う事にした。
馬「あの、ドクターさん」
?「あぁ、私はソウシって言うんだよ。 何だい、馬ちゃん?」
馬「あの、」
ドクターの名前はソウシと言うらしい。
そのソウシの横にいるナギの視線が馬に突き刺さる。
ナギは腕組みをしながら馬の事をよく観察していた。
その視線に気付いた馬もナギの方を見やる。
馬『今気付いたけど、ナギさんは黒いバンダナを格好良く巻きこなしてる…まさかバンダナの下はバンダナの形通りにハゲてたりするのかな?』
不意に沸いたしょうもない疑問のせいで馬の頭の中はナギのバンダナ一色になってしまった。
ソウシ「ナギがどうかした?」
馬「……あぁ、いえ、何でもないです!えっとお尋ねしたいのですが、ここは一体どこでしょ」
ガラッ…!!
?「ここは天下のシリウス海賊団、シリウス号の船内だっっっ!!!!!」
馬の質問を遮り、また1人謎の人物が豪快に入室してきた。
馬「だ、誰っ…?って、またイケメン…」
次から次へとイケメンが登場するので馬は戸惑いを隠せない。
?「お前、タルから出てきたんだって?」
実質4人目の髭イケメン… 彼もまた系統の異なるイケメン男性で、ワイルドな容貌と屈強な躰付きは老若男女問わず人気がありそうだ。
見た目だけではなく、何よりもこの男性には今まで登場した3人のイケメン達の中でずば抜けて威圧感があった。
一応初対面の馬にも笑顔で話し掛けているが、彼の目は全く笑っていない。
馬のことを敵かどうか見定めているのだろう。
もしも敵だと認定された時にはすぐにでも息の根を止められてしまいそうだ…そう思わせる迫力があった。
馬「わ、わ、わ、わ、わ、ワタシは馬とイイマース。」
自分の命が懸かる大事な場面に直面し、馬は言葉を噛んだ上に片言になってしまった。
?「あ?…馬はヤマトに住んでる移民なのか?」
馬「あ、いや、あの、緊張して変な口調になっちゃいました。」
あたふたと慌てる馬はどう見ても不審者にしか見えない。
ソウシ「馬ちゃん、この人はシリウス号のリュウガ船長。
怖そうに見えるけど困ってる人を放っておけない人だから大丈夫だよ。彼にはちゃんと事情を話してごらん。」
ソウシのフォローが入る。
馬『ありがとうソウシさん、このプレッシャーを和らげてくれたあなたは今日のMVPです。』
馬は心の中で感謝の意を込めてソウシを拝み倒した。
馬「私はですね…」
ソウシの優しさのおかげで何とか落ち着いて事情を話すことができた。
自分はヤマトのオカマバーのしがないバイトだということ、 買い出しの途中で不良達に絡まれタルに隠れたこと、 タルがあまりにも回転したので吐いてしまったこと、 吐いた物は主にアケミ特製オムライスだということ、 アケミの特製オムライスはケチャップでハートの形では無くて『✳』の形を書かれるからなんとも言えない気持ちになること… 等々、馬は身振り手振りで必死に説明した。