廃墟島~滅びの女王と二刀流の剣士~(その3)
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……………………………
全員で島に降り立った時、思いがけない事態が起こる。
リュウガ「これは…」
シリウス海賊団の船長として数々の経験を積んできたリュウガだが、そんな彼ですら固唾を呑んでいる。
馬「街が、出来てる…」
馬はあんぐりと口を開けて少し先に見える元廃墟…もとい、街並みを眺めている。
瓦礫まみれで廃墟群しか無かった場所に、1日と経たない内に手入れの行き届いた家屋が建ち並んでいるのだ。
キャハハハ……
さらには子ども達のはしゃぎ声まで聞こえて来る。
昨晩は無人島にしか思えなかったのだが……
その雰囲気たるや、モルドー帝国まではいかないにしても、賑やかな港町くらいの活気があった。
ハヤテ「えーっと、馬、こういう意味わかんねぇ現象に詳しいんだろ?
何処から建物と人が出てきたんだ?」
馬「い、いや、これは……」
馬は口をつぐんでしまった。
彼女は総毛立つ恐怖に囚われ、余裕を無くしているように見える。
ナギ「……船に戻るか?」
あまりの怯えように、ナギは馬を気遣ってやるが、
馬「い、いえ……何があってもナギさんと離れたくないです。」
相当怖いせいもあり、馬は絶対的安心対象のナギと決して離れようとはしなかった。
トワ「もしかしたら夜の間だけ街の人達は地下で過ごしているのかもしれないですね。」
ハヤテ「あぁ、なるほど!
だから今は出てきてるのか!」
トワの仮定をハヤテはすんなりと受け入れた。
そうしないと、眼前の不可解な現象の説明がつかないからだ。
リュウガ「馬、俺達があの街に行くって言ったらお前は着いてくるか?」
リュウガはニヤリと笑いながら尋ねた。
彼も馬と同様、この島については否定的だったが、人生で初めて起こった怪奇現象を前にすると、警戒心よりも好奇心の方が勝ってしまう。
馬「皆は……めちゃくちゃ危険なことが起こりそうでも行っちゃうんですよね?」
馬は全員の顔を見据えた。
ハヤテ「危険なものに立ち向かうのが男だろ!」
トワ「怖いけど…興味の方が勝っちゃいます。」
ソウシ「私も街の仕組みがどうなってるのか気になるからね、勿論行くよ。」
シン「ずっと船の中にいるのも退屈だしな。」
馬「ナギさんも?」
ナギ「……馬が残るって言うなら残る。」
馬「本音は?」
ナギ「……行きてぇな。」
リュウガ「ナギが行くならお前も当然行くだろ、呪われる覚悟で(笑)」
馬「うぅ…………はい。」
リュウガ「よし、決まりだな。
いいか野郎共ー、それと馬ー!
全員であの幻の街に突撃するぞ!!」
リュウガの気合いの入った掛け声に対し、メンバー達は「おー!!」と返事をする。
まるで熱血スポーツ物語のような展開だが、これから起こる奇妙な出来事に、彼らはさらなる混乱の境地に立たされるのだった。