廃墟島~滅びの女王と二刀流の剣士~(その3)
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馬「船長に祓ってもらった理由がもう1つあって……ほら、探索前に飲んじゃったでしょう?」
馬が頬を染めながらナギを見つめる。
そして、何やら恥じらいながら、そのままナギの腰に手を回して彼女は身を寄せた。
ナギ「……何を?」
馬の言いたい事がよくわからないナギは聞き返した。
馬「もう、皆まで言わせないでください////!」
馬がナギに抱き付いて顔を埋める時は『羞恥』の時だと決まっている。
しかし、全く思い当たらないナギは素の状態で、
ナギ「……隠れて飲酒でもしたのか?」
と、的外れな事を尋ねた。
馬「もう、違いますよ!ナギさんの精子ですよセ・イ・シ!!」
開き直った勢いで馬は告げた。
ナギ「……あぁ、」
それが言いたかったのかとナギはやっと理解した。
『羞恥』の峠は越えたようで馬はナギの身体から離れながら、
馬「ナギさんの子種を摂取した私はナギさん色に染まってる、つまり、ナギさんの身代わり人間になってるわけです。
だから私が無理矢理悪魔祓いをするとハヤテさんから離れたやつが私にくっつく、するとナギさんにも影響がいく…ってわけで、尚更船長にやってもらいたかったんです。」
と、真面目に解説を垂れた。
ナギ「…『身代わり人間』ってどういう意味だ?詳しく教えろ。」
ナギは離れようとする馬の手を引き戻しながら、 さらなる説明を要求した。
彼からすれば『ナギさん色に染まってる』発言がグッと来る言葉だったようで、詳しく知りたくなったようだ。
馬「そのまんまの意味ですよ。
ナギさんと唾液を交えたイチャイチャをしたり、子種を飲んだりしたら私はナギさん色に染まっちゃうんです。
こちら側の考えだと、男性の体液は強い生命力を宿してて、女性はそれを受け入れる器。
1度受け入れると一定期間その男性専用の器になるんです。」
馬はナギの衣服の匂いを嗅ぎながら答えた。
ナギの匂いは彼女にとってマタタビのような効果があるので、声は甘いものへと変化している。
ナギ「……専用、か。」
独占欲の強いナギはその話を聞いて胸が沸き立った。
馬「はい、だから今の私はナギさん専用で…あ、」
ナギ「……………」
ナギに顔を上げさせられた馬は、そのまま口付けをされる。
本当は『ナギさん専用器で、ナギさんを呪いたかったら私を使えば手っ取り早く呪えちゃいます。』という物騒な話に続けたかったのだが、それは叶わなかった。
ソウシ『残念、ラブラブタイムに入っちゃったか。
興味深い話だし、後で馬ちゃんに直接聞いてみよう。』
馬達の話を立ち聞きしていたソウシはそっとその場から離れた。
……………………………
現在、シリウス号で昼食を取りながら全員で今後の予定を話し合っている最中である。
リュウガ「金目のモンだけいただいたらさっさと引き上げるべきだと思うんだが。」
ソウシ「その方が良いですね。
実際、船長以外は皆身体に影響が出てましたから。」
シン「そんなに大変だったのか?」
シンの仮眠中にお祓い騒動は起こっていたので、彼は被害状況をいまいち把握していない。
馬「はい、特にハヤテさんは悪霊に連れていかれそうになってましたからね。」
シン「…………」
シンは話題に出ているハヤテを一瞥する。
ハヤテ「ナギ兄!!このウィンナーまだあるか?
全然足んねーよ!」
彼は少し眠りに就いただけで驚異の回復力を見せており、大変な目に遭った被害者には到底見えなかった。
シン「何かの間違いじゃないか?」
馬「うーん、まさかの回復っぷり…こんな元気な元憑依者さんは初めてです。」
トワ「でも悪いモノを祓ってもらえて良かったですね、ハヤテさん!
これなら午後からの探索に行けますよね。」
ハヤテ「おう!身体を乗っ取られた分、島のお宝をガッポリ頂戴してやるぜ!」
馬「水を差すようで悪いですが、ハヤテさんはもう島に近付かない方が良いと思います。
2度目は無いってパターンかもですよ?」
馬は気楽に話すハヤテに対して心配している。
ハヤテ「馬は相変わらず心配性だなー。
大丈夫、大丈夫!次は真っ昼間だし幽霊なんて出ねぇよ。」
馬『こういう時のハヤテさんは何を言っても聞かないしなぁ…私が徹底して見張っとくしかないか、トホホ…』