モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その4)
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……………………………
ゲオルグ邸にて。
ゲオルグ「こちらの部屋を貴女の為に用意させた。」
馬「どっひゃー!!(ありがとうございます、嬉しいです。)」
馬の知る部屋の基準から考えて、あまりの豪華さに、思わず本音と建前の感想を逆に言ってしまった。
ゲオルグ「……貴女はやはり面白いな。」
そんな彼女の様子を見て、ゲオルグは僅かに口角を上げた。
普段は感情を表に出さない彼なのだが、どうやら馬にはかなり関心を寄せているようだ。
あの後、なかなか引かないゲオルグに対して、馬の方が先に折れてしまった。
馬「タケルくん、私はゲオルグさんのお嫁さんになるって決めたし、今から慣れさせてもらうよ。」
タケル「馬…」
牢でのナギとのやり取りを見ていたタケルは、姉の発言に胸を痛めた。
先を見据えてゲオルグに嫁ぐ方が良いと勧めたのは自分なのに、それでも馬の胸中を思うとやりきれない気持ちになってしまう。
馬「そんな顔しないで!
姉ちゃんはこれから玉の輿に乗るんだから胴上げするくらい喜んでよ……ねっ!」
タケル「イテッ!!」
タケルの気持ちを汲んだ馬はバシッと一発、彼の背中を叩いた。
馬車に乗ってゲオルグ邸に行く際には、
タケル「馬、寂しくなったらいつでも大将に言って俺んとこ連れてきてもらえよ!」
馬「そうだね、タケルくんが寂しくなったら、また一緒にお風呂に入ってあげるからね♪」
タケル「あ、アホ////!いつの話をしてんだよ!!」
馬「おほほほ、アディオ~ス!」
と、弟に心配されないようにと、馬はわざとおどけて別れたのだった。
馬「へ?ど、同室ですか!?」
ゲオルグ「あぁ。」
そして明かされる衝撃の真実……豪華過ぎる部屋はなんと家主の部屋でもあったのだ。
馬「た、確かに、使用する部屋数が少ない方が掃除しなくて済みますもんね。」
馬はうんうん、と頷いた。
シリウス号で馬はメイドのような役割を担っていたので、考え方がどうしてもそちら目線になってしまう。
ゲオルグ「いや、夫婦になるのだから同室は当然ではないか?」
ゲオルグが慣れた様子で部屋のクローゼットを開け、軽装に着替えながら言った。
馬「あのー、夜に寝る時は私はこれを使いたく……あっ、荷物が無かった!!」
馬はファラオの寝袋を取り出そうとしたが、荷物を丸ごと馬車の事故現場に置いてきた事を思い出した。
ゲオルグ「どうした?」
着替えを終えたゲオルグが馬の顔を覗き込んだ。
軍服から一転、現在の彼は身軽そうなカッターシャツ姿になっている。
馬「私の荷物、全部無くしてしまいました…」
馬は力なく答えた。
荷物が無ければ寝袋どころか、明日の着替えすら無いではないか。
シリウス号に乗船してすぐの時も、同じ問題に直面し、非常に不便だと感じていたのに。
ゲオルグ「何か入り用なのか?」
馬「へい…じゃなかった、はい。
えーと、申し訳無いのですが、ゲオルグさんのシャツを貸してくれませんか?」
ゲオルグ「シャツ?」
馬「着替えが無くて。
一着だけお借りした後は今着てる服と洗い回して使おうと思います。」
ゲオルグ「…………」
高貴な育ちの彼からすれば、馬の男物のシャツの着回し発想が斬新に感じられ、思わず黙り込んでしまった。
馬「ダメですか?そしたら何日もこの服を着続ける事になって非常に不衛生かと、」
ゲオルグ「わかった、1着で良いのか?」
馬「はい!」
本当は控えている侍女に申し付ければすぐに寝間着ぐらいは用意出来るのだが、とりあえず馬の言うことを聞いてみる事にした。
馬「ありがとうございます!」
馬はゲオルグから渡された皺1つないシャツを大事そうに受け取った。
馬「……スンスンスン……石鹸の良い香りがしますね、好物です!!」
ついいつもの癖でシャツの匂いを嗅ぎ、そしてついウッカリいつもように感想を述べてしまう。
そんな彼女を眺めながら、
ゲオルグ『本当に行動が読めなくて面白い。』
ゲオルグはまた1つ、馬に想いを寄せていた。