(※主人公が『ナギさんに似てる』と感想を抱いたゲオルグのイメージ画)

モテ期が到来している主人公。
主人公のモテフェロモンはモルドー帝国の英雄ゲオルグまで射止めてしまう。
主人公はナギの命を助けるためにゲオルグとの結婚を承諾する事にしたが……
↑
前回までのあらすじ。
モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その4)
……………………………
タケル「
馬、牢での面会は5分と決まってるからな。」
通常ならば鉄格子越しでの面会となるのだが、ナギが柱に拘束されているため、特別に中に入っても良いとされた。
馬「な、ナギさ…ん、あ、あの……うぅっ、」
生きている状態のナギに会えた安堵感で
馬は泣き出してしまった。
馬「…ふ、…ぇぐっ……」
ナギに話さなければならない事はたくさんあるのに、言葉よりも涙の方が勝手に出て来てしまう。
馬『あぁ、もう!!今日は何回泣けば良いんだっっ!!』
自分でも戸惑う程に涙が止まらない。
そんな彼女の様子を見たナギは、
ナギ「……泣くなよ。」
馬「…ヒグッ…グスッ…?」
ナギ「……こんな状態じゃ、抱きしめてもやれねぇだろ?」
彼女を落ち着かせるために、敢えて普段は言わないような台詞を述べた。
その言葉を聞いた
馬は、
馬「こ、こんな時に……そんなイケメンの台詞は……エグッ、ひ、卑怯っすよー!」
と、思いの丈を控え目に叫んだ。
ナギ「……いつも通りに戻ったな。」
彼女の雄叫びを聞けて、ナギも安心した。
馬「な、ナギさん……グスッッ、」
一連のやり取りで少し落ち着きを取り戻した
馬がナギに向かって話し出す。
ナギ「……?」
馬「グスッ……ナギスケのくだりが無かったら……に、逃げ切れてたかもしれませんね。」
ナギ「………」
まさかここであの変な葉っぱのお面の話を出してくるとは…
ナギ「……フッ、そうだな。」
どこまでも彼女らしい発言を聞き、ナギは思わず笑ってしまった。
漸く涙の収まった
馬は、
馬「……ここからが本題なのですが、」
真剣な口調で話し出した。
ナギ「…………」
馬「私、絶対にナギさんの処刑を阻止します。」
ナギ「……何言って、」
馬「ナギさんのお命は、必ず私が守ります!」
ナギ「…………」
馬の台詞を聞いたナギは、思わずタケルの方を見やった。
タケル「…………」
馬の真意を知るタケルは黙って2人の様子を眺めているだけだった。
ナギ『……いくら姉とは言え、こんな事言わせて大丈夫なのか?』
ゲオルグとのやり取りを知らないナギは、
馬の脱獄を臭わせるような言動と、それを黙認するタケルの心境を理解出来ずにいた。
そうこうしている内に、
馬「ナギさん、私は……今までも、これからも、ずっと……その…………あなたを愛してます。」
馬は初めて真面目に愛の台詞を述べた。
そして、グッと背伸びをして、
馬「…………」
初めて自分からナギに口付けをした。
馬『ナギさん、怪我してる…?』
馬からの初めてのキスは血の味がした。
タケル「……////!!」
再び目の前で姉の恋愛シーンを見せられて、タケルは赤面していた。
ましてや、今回はキスシーン、思わず視線を逸らさずにはいられなかった。