モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その3)
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タケル「おい!馬を解放しろ!!」
ナギ「……………」
言われるまでもなく、ナギは馬をタケルに引き渡すつもりでいた。
あのスタンレー侯爵の元に返すよりかは、実の弟のタケルに預ける方が良いに決まっている。
しかし、
馬「ま、待ってタケルくん、解放も何も、この人は人拐いじゃないよ?
私を助けてくれようとした超絶良い人なんだよ!」
ナギに押されても馬は動こうとはせずに、タケルの誤解を解こうとした。
タケル「いや、でもこいつはかなりの懸賞金が懸かってる。
デッドorアライブ、生死を問わないって言われてる懸賞首は極悪中の極悪なんだぞ、騙されんな!!」
馬「えぇー……昔のナギさん、何しでかしたらそんなに懸賞額が跳ね上がるんです?
半端じゃない数の下着でも盗んだんですか?」
馬は眉を顰めながらナギの方を見た。
対するナギはばつが悪そうにしながら、
ナギ「……お前の弟が言ってる事は本当だ。
もう俺に関わるんじゃねぇ。」
と、だけ呟き、下着泥棒の件は華麗にスルーした。
馬「タケルくん。」
タケル「何だよ?」
馬「ナギさんは捕まったらどうなるの?」
タケル「……処刑、それも公開処刑になるだろうな。」
馬「えっっ!!」
馬から一気に血の気が引いていく。
ゲオルグ「馬嬢、貴女が素直に解放されなければ、今すぐそこのお尋ね者を殺すことになってしまうが?」
ゲオルグは追い討ちをかけるように告げる。
彼の銃口は未だナギに向けられたままだ。
馬「…………」
今、自分が足掻いたら、即座にナギが殺されてしまうという事態は馬にも理解出来た。
馬『どうすれば良い?考えろ、考えろ、考えろ……』
馬の中で必死に考える。
……………………………
トワ「非常に不味いですね。」
ソウシ「あぁ、あんな大物が出て来るなんてね。」
ゲオルグ率いる騎馬隊の後方で、トワとソウシが事の成り行きを見守っていた。
広大なスタンレー邸の正門近くにリュウガとハヤテ、裏門にはソウシとトワがナギ達の逃走支援のために待機していたのだが、まさか帝国軍のトップが出てくるとは想定外過ぎた。
先日の船艦公開式の中止のせいでゲオルグ達が駐屯地に待機していたのが、ナギにとって、そしてシリウス海賊団にとって運の尽きとなってしまった。
ソウシ「すぐに戻ってナギの奪還作戦を立てようか。」
トワ「はい!」
……………………………
馬「ナギさんの代わりに、私が処刑されるってのは…ダメ?」
小さく震えながら馬はタケルに尋ねてみた。
タケル「はぁ!?」
ナギ「……何言ってんだ!」
馬「…………」
馬は、ギュッとナギの衣服を握った。
それは絶対に彼から離れたくないという馬の意思表示でもあった。
タケル「…………」
タケルも姉の態度を見て察したようだ。
ミゼル島で彼女が幸せそうに腕を絡ませていた相手がナギだということに。
ゲオルグ「馬嬢を代わりに処刑する?
それはあり得ないな。
誇り高きモルドー帝国軍が、何の罪もない人間を身代わりに処刑なんてするはずがない。」
ゲオルグがタケルの代わりに答えた。
そしてゆっくりとナギと馬の前まで近付いて行く。
馬「……!!」
馬はナギを守るために、彼の前に一歩出る。
ナギ「馬!!」
ナギも馬を庇ってやりたかったが、自分が動く事によって一斉射撃される事を懸念した。
一斉射撃をされてしまうと流れ弾が馬に確実に当たってしまう……それを考えると動く事が出来なかった。
ゲオルグ「…………」
ゲオルグが馬の前に立ちはだかる。
馬「ゲオルグさん、ナギさんは誘拐なんかしてません。
貴族のお偉いさんから私を救いだそうとしてくれただけなんです!」
ナギと同じくらい長身の彼に見下ろされるとかなりの威圧感がある。
しかし、馬は怯むことなくゲオルグに、ナギには非が無いことを訴えた。