モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その3)
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前方の木陰から複数の兵を従えた男が出てきた。
ナギ「………!」
先頭に立つ男は背が高く、体格もかなり良い。
しかし、顔立ちは何処か幼さが残っており……まだ年若きこの青年の顔を、ナギは少し前に見た事があった。
馬『タケルくんだーーーー!!』
タケル「お前の悪事もここまで………ぇっっ!?」
まさかの姉弟の再会となってしまった。
タケル「何でお前がここに…」
戸惑うタケルは馬に向かって話し掛けるが、
馬「あ、ふぇくしょんっっっ!!」
馬はくしゃみを装いながら、隠し持っていた煙幕の仕掛け紐を解き、足下に投げ付けた。
シュゥゥゥゥゥ……
一瞬にして辺りは白煙に包まれた。
この煙幕もソウシと共に改良に改良を加えた特製品で、子ども向け玩具が一転、戦場で敵の目を欺けるほどの強烈な発煙玉に仕上がっていた。
「な、何だこの煙は!?」
「爆発するのか!?」
タケル「ただの煙だから落ち着け!!
人質がいるから決して発砲はするなよ!!」
タケルは自軍の隊員達を落ち着かせるために声を上げている。
馬「……ゲホッ、ゴホッッ、ゲフンッ!」
馬は自分が投げた煙幕の煙を吸ってしまい、咳き込んでいる。
ナギ「……お前がむせてどうすんだ。」
ナギの方は平気なようで、馬の手を引き、後方へと誘導していた。
馬「す、少し威力が強過ぎました、ゴホッッ……またソウシさんと改良してみます。」
ナギ「……あぁ。」
煙幕の煙が薄れるまでに何処かに身を隠さねば……ナギは地形を見渡しながら逃走を続ける。
前方にはタケル率いる一群がいて、両サイドは崖と急斜面。
そうなると自分達の逃げ道は後方しか残っていない。
馬「ナギさん、でもこっちはさっき…」
ナギ「……あぁ、船長達なら良いんだけどな。」
先程、後方からは馬の蹄の音が複数聞こえていた。
何者かわからぬ集団が馬を駆っていたのだろう。
謎めいた彼らは今頃、何処かで馬達を待ち伏せしているのかもしれない。
待っている人物がシリウスメンバーならば何も問題は無いのだが、それが敵側の人間だとしたら馬達は挟み撃ちに遭ってしまい窮地に追い込まれる事になる。
ナギ『……一か八かだな。』
ナギの一か八かの賭けは果たしてどうなるのだろうか。
……………………………
ゲオルグ「馬嬢を解放してもらおうか、『シリウスのナギ』。」
突如ゲオルグ率いる軍団が出てきた。
彼らが乗ってきたであろう軍用馬が後方で控えている。
ナギ「………チッ、よりによってアンタか。」
馬「ゲオルグさんっ!?」
ナギの期待は虚しく、軍による挟み撃ちという最悪の状況に陥ってしまった。
ゲオルグ「『シリウスのナギ』!」
ゲオルグは銃口をナギに向けた。
手にした銃もハンドガンという生易しい物ではなく、ナギも見たことのない最新型マグナムを持っているようだ。
速さ、威力、共に鎖鎌では全く歯が立たないだろう。
ゲオルグ「……武器を全て捨てろ。」
ナギ「……………」
ガシャンッ、ガシャン!
ナギは鎖鎌と携帯ナイフを足下に投げ捨て、両手を上げる。
タケル「大将、わざわざ貴方が来るまでも無かったのに…」
馬達を追っていたタケル達も合流した。
ゲオルグ「ヤマト人女性が拐われたと聞いてな。
お前の姉御殿だと思って個人的に駆け付けた。」
馬『ナギさん目的じゃなくて私?』
ナギ『……俺じゃなくて馬?』
ゲオルグの発言を聞いて、ナギも馬も同じ疑問を抱いていた。