モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その2)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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馬「わ、私は最近モルドーにやって来たばかりで『ナギさん』とやらは知らないんですが……」
話しながらも馬は懸命に考えていた。
馬「あ、もしかしたら私と一緒にいたソリアさんのお知り合いかもしれませんね!
私とソリアさんを間違えてここまでやって来たのかな。」
スタンレー「ソリア……?
あぁ、ワシに言い返してきた女か。」
馬「それなら、誤解を解くために1度お会いしないといけませんね。」
馬は、この後のナギとの再会が不自然ではないように、かつ、彼の正体がバレなさそうな設定を即席で作り上げた。
既にナギの正体はバレているようなものだが、それでも一縷の望みをかけて慎重に言葉を選んでいく。
スタンレー「フン、貴様の知り合いかどうかは直接見てから判断しろ。
それとセバスタン!」
執事「はい。」
馬「………」
彼の名前はセバスタンと言うらしい。
『The 執事☆』的な名前『セバスチャン』と一文字違いで非常に惜しい!…と、刹那的に馬は思ってしまった。
しかし、スタンレーの次の言葉はそんな感想を掻き消すくらいに馬を奈落の底に突き落とすものだった。
スタンレー「一応軍にも連絡しとけ。」
馬「!?」
スタンレー「もし本当に『シリウスのナギ』だったらワシの懐が潤うからな!」
執事「かしこまりました。」
馬『どうしようどうしよう……本当にヤバイやつだ、何とかしないと……』
馬の焦燥感は募るばかりだった。
……………………………
スタンレーに連れられて、馬は客室まで足を運んだ。
馬『何とか……何とか軍の人達が到着するまでにナギさんに出ていってもらわないと。』
ずっとナギの瞳に現れていた危険予知は、今の状況を指していたのかもしれない。
馬を探すため貴族の屋敷まで来たナギが、もしも軍に捕らえられ、そのまま処刑されることになってしまえば、結果的に『馬が原因の死』というニュアンスになるだろう。
馬『それだけは絶対に避けないと!!』
馬の拳に力が入る。
ガチャッ…
馬が部屋に入室するとそこには、
ナギ「馬…!!」
馬『ナギさん…』
朝に別れたばかりの、愛してやまない、しかし怖くて堪らない存在になってしまったナギがいた。
馬「…………」
馬の中で朝の記憶が蘇る。
入室する前は自分が何とかしなければと気合いが入っていた。
しかし、ナギに乱暴されかけた思い出が強烈過ぎるために一瞬にして思考が止まる。
ナギ「…………」
自分の姿を見て表情を無くした馬の様子を見て、ナギの心は激しく痛んだ。
勿論、自業自得だとはわかっているのだが、彼女からあからさまな拒絶の態度を取られるといつだって胸が締め付けられる。
いや、それ以上に傷付いているのは馬の方だとはわかっているのだが。
今の自分は過去に馬を暴こうとした暴漢達と何ら変わりない。
傷付けてしまった彼女に誠心誠意謝りたい……ナギの中で馬への対応は決まっていた。
しかし、今は馬への謝罪より前に、
ナギ「……自分の身内が迷惑を掛けたようですまない。」
馬の横にいるスタンレーに向かって謝罪の意を述べた。
出来るだけ穏やかにスタンレーから馬を取り戻したかったのだ。
スタンレー「身内ぃ?
おい、貴様は知らないんじゃなかったのか?
そして、名前は馬と言うのか。
馬、どうなんだ!?」
スタンレーの訝しむ声に馬はハッと自我を取り戻した。
馬「………あ、………は、はい。
知らない、です。」
ナギ「……………」
自分の事を知らないと言う馬の顔をナギはジッと見つめた。
すぐに否定しなかったのは、彼女の考えがあっての発言なのかもしれない、と様子を伺っているからだ。