ヤマトから次の島へのストーリー(ショート)
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【続・二人の秘密(ナギと馬の場合)】
トワが馬とハヤテの関係を男女の仲と勘違いした日の晩の事…
ナギ「灯りを消すぞ」
馬「はーい。」
馬の返事を確認した後、ナギは速やかに灯りを消した。
ベッドでは馬が、床の簡易紙箱布団ではナギが就寝しようとしている。
馬「……ナギさーん、今日こそ私を床で寝かせてくださーい。」
と、馬は囁くように提案したが、
ナギ「…しつこい、ベッドで寝ろ。」
勿論、男前なナギは馬の案を一刀両断にする。
馬「わかりましたー、いつもありがとうございます…」
馬はその場では素直に礼は言うが、夜中になると必ずベッドから落ちて来てはナギのすぐ隣の床で寝始める。
落ちてくる時の彼女は大抵寝ぼけているのだが、心の奥底ではベッドを占領している事に対して常に申し訳無さを感じているのだろう、それ故の奇行だと部屋主のナギも理解していた。
ナギ「…一つ聞きてぇんだけど、」
完全に馬が寝入る前にナギは今日のトワの話を確認する事にした。
馬「はい、何ですかな??」
ナギ「ハヤテと付き合ってんのか?」
馬「ふぉっ!?」
素っ頓狂な声を上げた馬はゴロゴロとベッドの上を転がり、
ドサッ!
そのままナギの横に落ちてきた。
ナギ「…危ねぇだろ。」
馬「誰がそんなこと言ったんです!?」
ナギ「…は?」
怒っているような、少しキツめの口調の馬は珍しい。
怒りのオーラを纏わせた状態で、彼女はよじよじとナギの腹の上へと跨っていく。
ナギ「…………」
いつもと違う雰囲気の馬に少々圧倒され、ナギは離れろという注意を促せずにいた。
だが、
馬「誰がそんなこと言ったんですか!? 私とハヤテさんの友情をそんな風に言うなんて笑止千万!!!ムキーーーッッ!!」
アホ丸出しな怒りのセリフを聞いて、
ナギ『あぁ、いつもの馬だな…』
と、ナギは冷静さを取り戻した。
馬「それに、ルームメイトのナギさんを差し置いて、恋だの愛だのあり得ません!!」
ナギ「………」
馬にとって『ルームメイト』とはどういった位置付けなのか… ナギにはイマイチ理解出来なかった。
馬「ナギさん、わかりましたね?」
不意に馬がナギの顔を覗き込んできた。
無駄に睫毛が長くてガラス玉のような瞳と目が合ってしまう。
ナギ『あぁ…コイツは黙ってれば整った顔をしているんだった…』
暗闇に包まれた夜の時間帯…そんな時に異性と真近に触れ合うと人の思考は少しだけおかしくなる。
暗がりの中、ナギの腹部に跨がる馬。
船内風紀には厳しいとハヤテ達から恐れられているナギなのだが、しばらく女性とはご無沙汰の身…ギリギリの理性で今の状況を堪えている。
ナギ「重いから退け…」
馬「今日は退きません!!私を疑った罰、こちょこちょの刑を受けてもらいます。 そーれ、こちょこちょこちょ…」
本人からしたら抑えつけているつもりだろう、ナギの腹部に跨った状態のまま彼をくすぐる。
ナギ「…ちょっ、やめろ!」
ナギをくすぐる馬の手付きは柔らかく、地味にくすぐったかった。
馬「ヒャッハー♪…止めませんよ~♪」
ナギ「………」
いつものナギならバシッと一発教育的指導を入れているところなのだが、今夜は違った。
ガシッ!
馬「おひょぉっ?」
ナギは自分の腹の上に座り込む馬の頭を引き寄せ、そのままキツく抱き締めたのだ。
ナギ「…色気のねぇ声。」
心なしか、いつもより甘い声音で、ナギは馬の耳元で囁いた。
馬「!!!!!!!!」
ナギの腕の中で馬はパニックを引き起こしている。
手でナギを押しのけようとしているがそんな事はさせない。
馬の顔を直接見ることは出来ないが、表情もきっと苦虫を噛み潰したような、とんでもなく嫌そうにしているであろう事が肩越しに伝わってくる。
床の上で二人で抱き合っているこの状態を…
ナギ『…トワが見たら何て言うだろな。』
ナギは昼間のトワとのやり取りをぼんやりと思い出していた。
馬「…ちょ、調子に乗ってすみません…だから離してぇぇ…」
馬の弱々しい声でナギの思考は現実に引き戻されたが、この時、彼女の反応が普通の女と変わらない事に気が付いた。
ナギ『コイツ、押しには弱いのか…』
馬の意外な弱点を見付けたナギは内心でほくそ笑む。
ナギ「…もう、くすぐらないのか?」
拘束を解かない状態で再び彼女の耳元で囁いてみると、
馬「………………」
またもやクセのある動きやお喋りが止まる。
ナギ「………」
ここから先はナギは自分の本能に従う事にした。
馬のシャツに手を掛け一気に捲り上げようとしたその瞬間、
馬「天誅ーーー!!!!!!!!!」
馬がナギの顎を目掛けて頭突きを繰り出してきた。
ガンッッ!!
彼女の頭突きは見事にナギの顎にクリーンヒットを決めた。
ナギ「…つっっ!!」
不意打ちをくらったナギの拘束力が弛んだ隙を付いて、馬は素早くベッドによじ戻った。
そして、少し涙声で
馬「ナギさんの破廉恥料理人っっ!助平シェフッッ! ナギさんが裸エプロンで料理してたら私が美味しくいただきますからね!!」
と、よくわからない罵倒をし、そのままナギに背を向けて毛布を頭から被ってしまった。
ナギ「………………」
ナギは怒濤の展開についていけず、一人置き去りにされてしまった。