モルドー帝国·前編~花と涙のファーストキッス~(その7)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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ソウシ「以前、貴女が私に話し掛けてくれた時は古代ヤマト語でしたよね?」
馬「………?」
馬は不思議そうな顔をしている。
ソウシの質問の意味がわからないのだろう。
ソウシ「あー、えっと……もっと難しい言葉使いの事で、例えば『居なくなれ』を『居ね』と言ったり……あ、例えが悪いですね、すみません。」
ソウシはやや無礼な意味の言葉を例えに出した事を詫びたが、馬は表情を変える事はしなかった。
馬「あぁ、そういえばそうだな………」
ソウシの説明を聞いて何かを思い付いた馬は少し考えてから、
馬「多分、馬の身体を乗っ取っているからだろう。」
と答えた。
ソウシ「それはどういう意味ですか?」
馬「……今まで知らなかった馬の記憶や知識が、少し考えただけで浮かんでくる。」
この世界に無い物で例えると、馬の本体ハードに黒い影の女性のメモリーカードが刺さった状態……それが今の馬に起こっている状況である。
ソウシ「え……」
馬「多分、ここに秘密があるのだろう。」
馬はトントンと自分の頭を突いた。
ソウシ「頭……脳…ですか?」
馬「私が生きていた頃も、ここ…脳と言うのか、ここの秘める力は未知のものとされていたが、今の時代もそうなのだろう?」
ソウシ「それは……」
確かにそうだった。
脳が記憶や感情に関する働きを担っている事はわかっているのだが、その仕組みの詳細までは現代の医学ではまだまだ解明されていない。
馬「実体の無い私は、死ぬ直前まで抱いていた感情、『怒り』だけでさ迷っていたのだが、いや、感情と言うよりも………残留思念と言った方が良いのか?」
ソウシ「なるほど、そういう言い方にすればわかりやすいですね。」
ソウシも納得したのか、ゆっくりと頷いた。
突然出てきた『残留思念』と言う言葉は本来の馬が持ち合わせている知識なのだろう。
馬「だが今は違う、こうして肉体を得る事で頭が使える。」
ソウシ「なるほど、脳があれば感情がコントロール出来て、考察することも出来るんですね。」
馬「多分な。
その証拠に、こうして会話まで出来る今の私は残留思念だけで動く存在ではないだろう?」
ソウシ「…………」
ソウシは状況を理解するのと同時に、目の前にいる女性は凄く理知的な人物なのだと認識した。
考え方が一般的な女性よりも思慮深く感じる。
馬「他に質問はあるか?」
ソウシ「あー……えーっと、凄く根本的な質問ですが、貴女のお名前は?」
馬「………忘れた。」
ソウシ「……え、」
馬「長らくの監禁生活で『巫女』としか呼ばれていない。
自分の名前などとうに忘れた。」
ソウシは以前、目の前に居る女性は生前に凄惨な目に合っていたという情報を馬から聞いていた。
ソウシ「すみません、辛いことを思い出させたかもしれません。」
馬「………別に。」
馬は事も無げに答えると、座っていた椅子から立ち上がり、ソウシの方へと一歩近付いた。
馬「今はもうあの地獄のような生活からは解放されている。
ここに村の連中はいない。」
馬はソウシの服の裾を掴み、引っ張った。
ソウシ「…………」
彼女がどうしたいのかを探るためにも、ソウシは黙って好きなようにさせている。
馬「お前の服は昔私が着ていたのと似ているな。」
ソウシ「あぁ、これは胴着と言って、元はヤマトの服だそうです。」
馬「……そうか。」
小さく返事をした馬はソウシの裾を引っ張っていた手を放し、今度は、
ソウシ「わっ、ちょっと待って!」
ソウシの胸元に手を差し込んだ。
馬の冷たい手が彼の素肌をまさぐっている。
馬「……男は常に女を抱きたい生き物なのだろう?」
ソウシ「す、ストーップ!」
ソウシはイタズラに動く馬の手を止めようとするが、
チュッ…
ソウシ「………っ、」
はだけさせられた胸元に口付けをされてしまった。
心無しか馬からはとても甘い、雄の本能を揺さぶるような良い香りまでする。
ソウシ『ど、どうしよう…』
平静を装う外面とは裏腹に、ソウシの心中は動揺していた。