ヤマトから次の島へのストーリー(ショート)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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【ギブアンドテイク】
シンはプロメイドさながらの馬の掃除技術を非常に気に入っていた。
そのため、毎日彼女を呼びつけては航海室や自室の掃除を依頼した。
馬がシリウス号に乗船してすぐのそれらの船室は倉庫以上に物置きと化していたが、今ではすっかりVIPルームさながらの洗練された部屋へと変貌し、維持されていた。
本日もシンに呼びつけられたので彼の部屋に向かっているその道中…
ハヤテ「お、馬! またシンに呼ばれてんのか?」
馬はハヤテと出会った。
馬「はい!」
馬は元気よく返事をし、そこから二人の会話が始まった。
ハヤテ「ほぼ毎日シンの部屋掃除してるだろ?
お前がそんなに掃除好きなのってなんか意外なんだよな。」
馬「いえいえ、掃除好きってわけじゃなく!!流石の私も何の得もしない掃除はしませんよ?」
ハヤテ「え?シンのことだからタダ働きさせられてんじゃねぇの?」
馬「ちゃんと報酬はもらってます♪」
ほら!と、ハヤテに見せる彼女の手の中には『UMAI棒』と書かれた駄菓子があった。
馬「これ、ヤマトでは売ってないお菓子なんですが、すっごく美味しいんです!!! 一回掃除する度に一本いただける契約を交わしています。」
ハヤテ「…お前騙されてるぞ。」
その駄菓子の単価を知らない純粋な馬を、ハヤテは不憫に思った。
【二人の秘密(ギブアンドテイク続き)】
ハヤテ「ところでさ、俺の部屋も掃除してくれねぇ?」
馬「良いですよ!!」
馬はハヤテに向かってビシッと親指を立てながら快諾した。
ハヤテ「あ、報酬なんだけど、」
馬「おっとぉぉ!!! ハヤテさん、あなたと私の仲じゃぁありませんか。普段から良くしてくれてるあなたからは受け取れませんね!!!」
そう言いながら、馬はビシッと反対側の親指も立てた。
馬がシリウス号に乗船して数日が経ち、似たようなおバカ…もとい、大雑把な性格をしている二人はすぐに打ち解ける事が出来た。
初めの方こそ馬の事を警戒していたハヤテだったが彼女は悪意を持たない人間だと本能的に感じ取り、今では冗談の言い合える異性の友達として見なしている。
ハヤテ「いや、流石にそれじゃ悪ぃって…」
馬「いやいや、何度も裸の付き合い(※パンツ一丁洗濯とずんどこ節)をした仲じゃぁありませんか、水臭いなぁ!」
ガハハハとハヤテの背中をばんばんと叩く馬の姿は、人類最強生物である『オバチャン』そのものだった。
馬「それに二日目の夜にハヤテさんに抱き締めてもらって(※ハヤテの前で行き倒れてた件)、私、凄く(※命の恩人的な意味で)嬉しくなったんです!」
ハヤテ「…そうか?じゃあ、今回はタダで頼むな!」
馬「お任せあれっっ!」
ハヤテ「どっかの島に上陸したら俺も報酬の菓子買っとくわ。」
馬「あ!それなら喜んでいただきまーす♪」
こんな二人の会話を陰ながら聞いていた人物がいた。
トワ『アワワワワ…聞いちゃいけないことを聞いてしまった。
ハヤテさんと馬さんは付き合ってるんだ……しかも身体の関係もありそうな発言だし………うわぁ…うわぁ…』
とんでもない秘密を知ってしまったトワは一人泡を食っていた。
……………………………
ハヤテと馬が恋人だという会話を聞いてしまったトワ。
ついつい二人を意識して観察してしまい、通常の仕事が捗っていなかった。
そんな彼の様子を見兼ねたナギが声を掛ける。
ナギ「…トワ、ちゃんと手元を見ろ。」
トワ「あ、すいません…」
ナギ「どうした?…具合でも悪いのか?」
トワ「あっ、いえ…何でもありません!」
ナギ「…………」
トワ「うぅ…」
ナギから鋭い眼差しを向けられると、トワは誤魔化すことが出来なくなる。
トワ「すいません…実はその…ハヤテさんと馬さんのことで……」
ナギ『また馬が出て来るのか…』
今度は何をやらかしたのか。
ナギは馬の名前が出てきた時点でうんざりしていた。
トワ「二人はどうやらお付き合いしてるらしくて…その、どうしても気になっちゃって。」
ナギ「誰から聞いたんだ?」
トワ「二人の会話からです…」
ナギ「会話?」
トワ「はい。『何度も裸の付き合い』をしたとか、『二日目の夜抱き締めた』とか…言ってました////」
しかし、すぐにナギは確信した。
どうせ馬がややこしい言い回しをしただけで絶対にトワが勘違いをしているのだろう、と。
そして、その発想はあながち間違ってはいなかった。
ナギは言葉の真意を考えてみた。
ナギ「…馬が来た最初の日、アイツは裸で洗濯をしているのをハヤテに見られているな。」
トワ「そういえば、その次の日もハヤテさんと馬さんはシャワールームでかち合ってましたね…」
ナギ「多分これが『何度も裸の付き合い』って事に当たるんだろ。」
トワ「なるほど!」
ナギ「…同じ日の夜に馬は廊下で爆睡してるのをハヤテに抱き起こされてたぞ。」
トワ「そうか、それが『抱き締めた』ってことですね!」
全ての謎が解けた。
トワ「なんだぁ、そしたら二人は付き合ってるわけじゃないんですね!!」
トワは急に元気になった。
ナギ「…………」
嬉しそうにするトワの様子を見てナギは少々思うところがあった。
ナギ『…トワも年頃だからな。あんな女でも一応異性には見えるのか。』
それは馬からすれば失礼に当たる内容だった。