モルドー帝国·前編~花と涙のファーストキッス~(その5)
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……………………………
ラーメン屋を後にした馬とハヤテは、本来の目的である極上ハムを購入するため、市場の精肉店巡りをしていた。
ハヤテ「試食でだいぶ腹が膨れたな……ていうか、お前ももっと食えば良いのに。」
馬「うぷっ……私はハヤテさんを見てるだけで胃もたれがしそうでした。」
ハヤテ「本当、女って損だよな!
あんなに美味いハムの試食がちょびっとしか出来ねーなんて。」
上機嫌のハヤテは買ったハムを片手で振り回しながら歩いている。
太めの糸で縛られたハムは、彼が肉屋の主人に頼み込んで散々試食した末に、やっと買うことを決意した至高のハムである。
馬「あれだけ試食してたら、お店の人にハヤテさんはハムの人って思われちゃいますよ?」
事実、馬も『ハヤテ=ハムの人』という認識をしている。
ハヤテ「最終的に買ってるんだし、どう思われようが別に良いじゃん♪」
馬から忠告を受けてもハヤテは気にする事なくハムを振り回している。
馬『ハヤテさんは清々しいくらい他人の目を気にしないなぁ。』
ハムに関して自分を貫いている彼を見倣いたいと思う馬だった。
ハヤテ「おい、馬……」
馬「へい?」
急にハヤテが足を止めた。
ハヤテ「あのさ、あっちの道から行こうぜ。」
何やら慌てるハヤテが馬を引きずるようにして進路を変更しようとするが、明らかに不自然な態度が却って馬の興味をそそる。
馬「ん?こっちに何かあるんですか?」
ハヤテ「お、お前が見ても別に得する事なんて何もねーから!!」
馬「もう、ハヤテさんったら言い回しがお上手☆
それは私に見ろって事ですよね~♪」
馬はヒョイッとハヤテの腕をすり抜けた。
彼女の抜群の回避能力は今日も健在である。
馬「どれどれ……………オォゥ…」
馬は衝撃的な光景を目撃してしまった。
馬「は、ハヤテさん……あの人達は、」
ハヤテ「ナギ兄と幼馴染みだな。」
馬「あのお店ってどう見ても、」
ハヤテ「宝飾店だな。」
宝飾店のウィンドウから、ナギとソリアのカップルが何やら買い物をしている様子が見えてしまった。
馬「な、ナギさんがソリアさんにプレゼントするんでしょうか…」
ハヤテ「まぁ……恋人だったら普通はそうだよな。
よくわかんねーけど、首飾りとか指輪とかやるんじゃねーの?」
馬「指輪…」
馬は自分のポケットに潜めていた改造指輪をソッと握りしめた。
ナギに渡したくても拒み続けられた持ち主のいない哀れな指輪である。
馬『ナギさんからそんな洒落たプレゼントなんてされた事無いや……やっぱり私は最初から相手にされて無かったんだ……』
別に高価なプレゼントが欲しいというわけではない。
ただ、自分とソリアとの違い過ぎる扱いに馬はショックを受けている。
馬「ハヤテさん……向こうに行きましょうか。」
今度は馬の方からハヤテの腕を引いてその場から離れようとした。
進路変更を希望するその声には力が無く、今にも泣き出しそうなほどか細く震えていた。
ハヤテ「お、おう…」
ハヤテもそんな馬の様子を察して大人しく従うのだった。
「ありがとうございましたー。」
ナギとソリアは宝飾店を後にした。
ソリア「馬ちゃん喜ぶと良いわね。
……でも、どうして指輪なの?」
ソリアは率直にナギに質問した。
あなた達は恋人同士では無いのでしょう? とも付け足して。
ナギ「……アイツは髪飾りと首飾りは持ってる。
持ってるモンを増やしてもしょうがねぇだろ。」
ナギは至って合理的に答えた。
ソリア「なるほどね……って、噂をすれば馬ちゃんじゃない?」
ソリアは遠目に馬の後ろ姿を発見した。