モルドー帝国·前編~花と涙のファーストキッス~(その2)
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ナギ「故郷はここからかなり離れてるし、そもそも俺の知ってる『ソリア』はもう死んでる。
だから心配すんな。」
ナギは、自身の発言のせいで狼狽えている馬を気遣い、フォローする言葉を掛けた。
しかし、
馬「……………」
俯いて黙っている彼女は動く気配がない。
ナギ「……馬?」
馬「ナギさん、さっきから1つだけわからない事があるんです!!」
下を向いていた馬がいきなり顔を上げ、ナギの瞳を見つめた。
ナギ「………何だ?」
馬「私は……まぁ、修羅場に巻き込まれる心配はしてますが、それ以前に、『実は幼馴染みさんが生きててナギさんと劇的な再会をすれば良いのに』と、思ってるんです!!」
馬は拳を握り締めながら熱弁している。
彼女の真剣な眼差しからして相当熱が入っているようだ。
馬「思ってるのに、実際そうなったら、嫌だなーって言うか、モヤモヤするって言うか…あの…」
ナギ「…………」
次第に歯切れの悪くなっていく馬の話をナギは黙って聞き続けている。
まぁ、ナギには彼女の言いたい事が分かっているのだけれども。
馬「もうっっ!このモヤモヤとした感情は何なんですか、ナギさん!?」
終いには逆ギレをしつつ、ナギに問いただし始める始末でなかなかたちが悪い。
ナギ「…は、何って言われても、」
急に話を振られたものだからナギも躊躇する。
馬「モヤモヤはあれですかね、何かの胸騒ぎとかですかね!?」
ナギの答えを待つことも無く、
馬は「ぬぉぉぉぉおお!!」
と、馬は頭を抱えながら自身の感情について自問自答している。
ナギ「………胸騒ぎとかとかじゃなくて、」
『嫉妬だろ? 』と、言おうとしたが、先の言葉はナギには言えなかった。
馬と付き合ってもいない状況でその言葉を出してしまうのは自惚れているようで気が引けたのだ。
ナギは馬から99回(馬が認識していない分も含めるとそれ以上あるかもしれない)のプロポーズや、好意を示す言葉を伝えられてきた。
それにも関わらず、未だにナギの方からはハッキリとした言葉で気持ちを伝えた事がなく、今も言えそうになかった。
ナギ「……まぁ、あれだ。
病院の時のようにはならねぇよ。」
ナギはそう述べて、考え過ぎて壁に頭を打ち付けようとしている馬の額に手を伸ばし、寸での所で壁との衝突を食い止めてやる。
ナギ「………やめろ、これ以上アホになられたら困る。
今ですら動物の相手してるみてぇで大変なのに。」
馬「イヤン、ナギさん男前ぇ…////」
馬はクルリと振り返り、ナギのイケメン的言動に胸をときめかせていたが、
馬「って、その言い方だと今の私は動物と同じって事じゃないっすか!?」
すぐにイケメン的台詞の本質に気が付いた。
ナギ「……あぁ、躾が面倒な動物だな。」
小さく笑ったナギは馬のすぐ背後の壁に手を付けて、彼女の顔を見下ろした。
出た!!
乙女の憧れ『壁ドン』の構図である。
馬「うぉっっ、こ、この体勢……何だかドキドキしちゃいます。
ちょっと離れましょうか、ナギさん!」
馬は素直な感想を述べ、ナギに離れてもらおうとしたが、
ナギ「……………」
同じく至近距離で少し興奮しているのは彼も同じらしく、黙殺で返されてしまった。
馬「ナギさんの通り名は『鎖鎌のナギ』だそうですが、『ぬりかべのナギ』に変えた方が良いと思います!」
ナギ「………ぬりかべ?」
馬の口から出た『ぬりかべ』という単語はナギにはわからなかった。
意味は全く想像もつかないが、何となく間の抜けた響きだという感想は抱いた。
馬「今のナギさんみたいに何も話さなくて動いてくれないヤマトの妖怪の事ですよー♪」
馬はニヤニヤと笑いながらナギの顎をグサグサと突っつく。
こうしてふざけた態度を取れば彼が正気に戻る事を馬も心得ている。
解放してくれないナギに対しては『押してダメならさらに押せ!!』の精神でいくべきなのだ。