モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その6)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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ナギ「お前が人魚になった時も出ていかなくていいって言っただろ?」
馬「……はい、嬉しかったです。」
ナギ「それは今も変わってねぇから……ずっと俺の傍にいたら良い。」
馬「あの、置いていったりしませんか?」
恐る恐る尋ねる馬は、捨てられた子犬のような不安そうな瞳をしていた。
そんな彼女に庇護欲を掻き立てられたナギは、小さな手を握ってから、
ナギ「……絶対に置いていったりしねぇよ。」
と、目を合わせながら誓った。
ナギの言葉は長年苦しんでいた馬の絶望感を払拭させた。
あの日置いてきぼりにされた幼い馬を、ナギが迎えに来てくれたように感じたのだ。
ナギに対する恋愛感情や結婚願望といったものの前に、彼が絶対的な偶像として確立した瞬間だった。
馬「うぅ…」
再び馬のガラス玉のような綺麗な瞳から大粒の涙が零れだした。
ナギ「…………」
その儚げな姿を見て胸が熱くなったナギは再び自身の胸に彼女の頭を抱き寄せた。
2人だけの、静かな時が川のせせらぎと共に流れていく……と感じていたのはナギと馬だけで、
ソウシ「凄く良い雰囲気のところ悪いんだけど、」
シン「タイムアップだ。」
馬「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」
ナギ「……!?」
突然、背後から聞き慣れた声がしたせいで息が止まりそうになる2人だった。
……………………………
「今宵のベストカップル賞は…!!!!」
会場にいる全員が司会の発表を固唾を飲んで待ち侘びている。
そして大声でベストカップル賞の名前が挙げられた。
「情熱のタンゴでギャラリーを魅了したエドガー・ハナコペアです!!」
シン「はぁぁぁぁぁ!?」
司会の発表の次に、不服を叫ぶシンの声が会場に響き渡った。
「エドガー殿の型破りなタンゴスタイルと、ハナコ嬢の少女から大人へと成長していく姿が非常に素晴らしく、会長も絶賛しておりました。」
と、講評を受けた後、リュウガが代表して壇上に上がり、賞金の金一封を受け取った。
「おめでとう、君の破天荒なダンスで非常に楽しませてもらったよ。」
例の会長らしき高齢の男性がリュウガに一言声を掛ける。
リュウガ「お褒めの言葉、至極恐悦に存じます。」
リュウガが馬達の所まで戻るとどこからともなく、
キース!キース!キース!
と、ハナコ(馬)とのキスを求める会場コールが巻き起こった。
リュウガ「ちょっと馬…あ、ハナコだハナコ!!
こっち来い(笑)」
ナギ「ちょっ、ふざけ…」
馬「えぇっっ、嫌ですよ!」
ナギの制止を振り切って、リュウガは馬の手を掴み、強制的に1歩前に出させた。
そして、
リュウガ「よし、ハナコ!今度こそ本番だ!!」
と、周囲が見守る中、キスを迫った。
キース!キース!キース!キース!キー…おぉぉっっっ!!!
会場がどよめいた。
というのも、馬が優雅な仕草でリュウガの唇を回避したからだった。
その後、馬はすぐにナギによって回収され、何とか事なきを得た。
リュウガ「何だよ、つまんねぇなー。」
ぶつくさと文句を言うのはリュウガだけで、観客達は馬の鮮やかな回避術を見ることが出来ただけでとても満足したようだ。
これ以上過激なことを求められる事は無く、馬は胸を撫で下ろした。