モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その5)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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「貴女はヴァイカート家の人間だろう?」
リチャードもとい、ライアンの兄である男性の質問は馬を非常に困らせた。
馬「ど、どうして…そう思いますの?」
馬はかなり焦りながら尋ね返した。
その挙動からして自分はヴァイカート家の縁の者だと認めているようなものだが……
「その首飾り。」
馬「これですか?」
馬は自身のショールの下に隠れるようにして着けられたネックレスを摘んだ。
きっと、先程馬がライアンにショールを掛けてやった時に、男性はこのネックレスの存在に気付いたのだろう。
馬『この巨大グマの怨念が染み付いたネックレスがどうしたんだろう…』
これは馬の養父、梅から渡されたネックレスである。
ナギとの無人島生活の終盤で、倒した巨大熊の腸から取り出されてすぐに贈られた強烈な思い出が蘇る。
「そこに紋章が刻まれているだろう?
ヴァイカートOBやタケル・ヴァイカートの私物にも同じ紋が入っていたと記憶している。」
馬「え!!梅さんとタケル君をご存知なのですか!」
身内の名前が出てきたので、馬は反射的に答えてしまった。
しかし、
馬『あ…しまった。』
すぐに自ら正体をバラしてしまった事に気付き、反省する。
「貴女がこんな仮面舞踏会に参加している理由がわからないが、あの破天荒なヴァイカート家の人間なら何をしていても不思議ではないな。
……タケルは自分の直属の部下だが、アイツの妹なのか?」
自分の出自がバレているのなら仕方がない。
シリウス海賊団の事までは気付かれてはいないようなので、馬は身内の話題にだけ触れる事にした。
馬「いいえ、私はタケル君の姉です。」
「……姉?」
馬の発言は逆に相手を驚かせたようだ。
男性の整った眉が顰められた。
馬「知り合いだったら話が早いですね。
上司様、タケル君がいつもお世話になってます!」
男性が自分の身内の上司だと知り、馬の中で警戒心がやや解かれた。
本来の人懐っこいキャラクターが姿を現し、馬はビシッと敬礼しながら弟の上司に挨拶をした。
『姉、なのか…見えないな。ただアイツが大き過ぎるせいもあるが…』
男性は改めて馬の全貌を瞳に映した。
彼の中でガタイの良いタケルと目の前の小柄で華奢な馬が姉弟であることが未だに信じられないのだ。
「………………」
馬「あの…上司様、私の軽い物言いに気分を害されてしまいましたか?
だとしたら申し訳ございません。」
反応の無い男性を見て、自分の軽口な口調がまずかったのかと、馬は改めて丁寧な言い回しで謝罪した。
「あ……いや、失礼、自分と話す時はタケルと話すような口調で大丈夫だ。
貴女が軍家の人間ならば貴族口調で話すのは苦痛だろう。」
馬「ありがとうございます。」
さすがに弟のタケル相手に話す口調だと、くだけ過ぎてしまうので、馬はシリウスメンバーに対する口調と同じ感覚で男性と喋る事にした。
「お互い名前がまだだったな。」
男性は思い出したように話題を出した。
馬「(この場合は本名で良いよね。) 私は馬と申します!」
馬は既にこの男性に慣れきったようで、元気よく彼に名乗った。
馬「上司様のお名前は?」
「ゲオルグ……ゲオルグ・ユウリ・ランバートだ。」