モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その4)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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おぉぉ!
観客達から歓声が上がった。
ナギは嫌な予感がして再び馬達の様子を窺うが、そこで見たものは…
ナギ『…!?』
ナギに何とも言えない怒り…というよりも焦りが沸き起こってしまった。
リュウガは馬の身体をガッチリとホールディングしている上に、 唇まで狙って顔を近付けている最中だった。
馬『ヒィィッ…』
対する馬は、顔は通常を装っている(寧ろいつもより艶やかな表情をしている)が、全力で彼の攻撃をかわしている。
リュウガ「大人しくキスさせろって。」
馬「遠慮しておきますわ!」
2人の攻防は暫く続いた。
力業で身体を固定させるリュウガと、顔だけを器用に動かし華麗に回避する馬。
彼らの攻防は観客達にとって非常に面白い余興らしく、両者を応援する声まで出始めた。
「早く奪ってしまえー!」
「レディ、絶対にそんなヤツに負けるなー!」
ギャラリー達が白熱するせいで会場はある種の興奮状態に陥っていた。
シン『船長、やりすぎだ…』
ソウシ『こんな場で馬ちゃんの唇を奪ったら、いくら船長でも許されないぞ……』
シンとソウシも過激なパフォーマンスに呆れていたが、ナギと同様、自分達にもダンスパートナーが居る手前、リュウガの蛮行を止めることは出来なかった。
ナギ「……………」
ナギは気が気でなかった。
今まで自分が大切にしてきた馬のファーストキスを、すんでのところでリュウガに奪われようとしているのだ。
過去に何度もチャンスがあったにも関わらず、それでも彼女の気持ちを第一にして奪わないでいたのに、よりにもよってその場の勢いでなされようとしている……そんな事は絶対にあってはならない。
ただ、
ナギ『……馬の方は嫌がってんのか。』
馬が全力で回避する姿を見て、彼女の本意ではない事を知り、ナギは少々安堵した。
しかし、ホッとしたのも束の間、リュウガの攻撃はまだ続いている。
ナギ「…………」
ナギは終始『いつ奪われてしまうのか』という不安に駆られたまま、つい自分のダンスを疎かにしてしまった。
「先程から気にされてるようですが、レオン様はあのペアが気になりますの?」
気もそぞろなナギの様子に見兼ねたパートナーが声を掛けてきた。
ナギ「……………はい、過激な2人組につい目がいってしまいます。」
「そうですか……こんな公共の場であんなふしだらなダンスを踊るなんて、私からしたら信じられない事ですわ。」
ナギ「…………」
「特に女性の方を軽蔑いたしますわね。」
ナギ「……どうしてです?」
「あんな事をされて平気な顔をしていられるなんて、ショーガールと同じじゃありませんか。
そんな卑しい女性と同じ空気を吸いたくはありません!」
ナギ「…………」
女性の場合、嫌悪の対象が同性に向かうようである。
冷静なナギは、『自分だってさっき男を誘っていたクセによくそんな事を言えたものだ。』と、心の中で呆れていた。