モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その3)
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ワルツの曲が終了した。
ソウシは無事に踊りきれて安堵している馬に向けて、
ソウシ「ハナちゃん、練習通りに出来てたよ。
この後はいよいよヘンリーとペアだね、頑張って!」
と、励ましの言葉を掛けてから彼女の手を軽く握った。
馬「はい、頑張ります!
クリス様、素敵な時間をありがとうございました。」
馬はソウシに謝辞を述べてから、スカートの裾を持ち上げつつ丁寧に頭を下げた。
これらの動作もシンから教わった礼法の1つである。
ソウシ「うん、立派なレディだったよ。
さぁ、次の王子のところまで姫をエスコートしないとね♪」
微笑むソウシは馬の手を優しく引くと、次なるステージ、シンの元へと歩き出した。
ソウシに手を引かれて案内してもらう道中、何人もの男性が、隙あらば馬に声を掛けようと手ぐすねを引いて待っていた。
しかし、そこは受け流す事が得意なソウシがつつがなくかわしていき、特にトラブルが起こる事も無かった。
ソウシ「あ、いたいた。」
馬「あら、ヘンリー様はまだご挨拶の途中のようですね。」
ソウシはシンの直近まで馬をエスコートしていくと……
シン「それではまた。」
シンはダンスを終えたばかりのパートナーに謝意を述べ、相手の手の甲にキスを落としている最中だった。
「えぇ…また必ず後でご一緒してくださいね。」
相手の婦人はシンの魅力にすっかり虜になっているようだ。
ソウシ『シンは流石だなぁ…立ち居振舞いが貴族そのものだ。』
ソウシは彼の身のこなしのスマートさに感心していた。
……………………………
シン「待たせたな……では、ハナコ嬢!」
シンは挑戦的な笑みを浮かべながら、馬に向かって手を差し出した。
彼は手を差し出す動作1つを取っても、気品に満ち溢れていてとても美しい。
馬『い、いよいよコーチとのダンス…これが舞踏会の山場と言っても過言ではないわ!!
ベストカップル賞は私とコーチで取ってみせる!!』
馬は込み上げてくる熱い想いを感じながら、差し出されたシンの手を取った。
……………………………
2曲目の曲が始まった頃、舞踏会にあまり興味のないナギは休憩と称して壁際で待機していた。
すると、
「あまりお見掛けしませんお顔だこと。」
同じく休憩中の女性から声を掛けられてしまった。
シンと馬はダンスに重きを置いて熱くなっているのだが、それはこの2人の場合だけで、本来の舞踏会というものはダンスよりもパートナーになった者同士や、待機中の者達でささやかな会話を楽しむ事を目的とされている。
ナギ「……昔からの友人に誘われ、たまたま気が向いたから参加しました。
本来は賑やかな場所は苦手なんです。」
ナギはあらかじめ用意していた答えを返し、営業スマイルとも言える愛想笑いを浮かべた。
「あらそう……それにしても本当に素敵な殿方ね。
良かったら会の後、個人的にお話をしません?
私はそんなに悪い身分ではありませんのよ。」
この発言は所謂『夜のお誘い』的なものである。
この仮面舞踏会の参加者は未婚であることが大前提なので、暗黙の了解でパートナーの中から結婚相手を見付けるもよし、一夜限りで楽しむもよしとされている。
旧帝国時代、特に女性は貞淑を義務とされ、夫となる人物以外の男性に純潔を捧げ身体を許すなんてもってのほかだったが、今は時代が変わっている。
奔放な女性が増え、結婚前に身体の相性を確かめたり、決められた相手と結婚するまでは目一杯遊んでもよしとする考えも増えてきている。
過去の社交の場において、シリウスメンバーはこういった現代的な女性達に数多く誘われてきたのである。