モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その3)
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いよいよ最初のダンス、ワルツの曲が流れ出した。
事前に約束を交わしているペア以外の男女が各々声を掛け合ってパートナーを決めていく。
公式の舞踏会では招待状が送られてきた時点で誰と踊りたいかを書いたリクエスト用紙を返信するものだが、今回は仮面舞踏会だ。
(表向きは)誰が参加しているか分からないので、パートナーは自力で探さなければならない。
ソウシ以外のシリウスメンバー達もすぐ近くにいた婦人達に適当に声を掛け、ペアが成立しているようだ。
婦人の好みで無かった場合、ダンスの誘いを断られてしまう事もあるのだが、リュウガ・シン・ナギ、彼らに声を掛けられた女性達は、全く嫌そうな素振りを見せることもなく、嬉しそうに手を取りダンスに興じている。
逆に、
「次の曲では私と踊っていただきたいわ」
彼らに声を掛けられなかった女性達は羨望の眼差しでその様子を眺めていた。
それほどまでにシリウスメンバー達のイケメンパワーは驚異的だった。
一方、
「へぇ、あの令嬢のダンスは他のレディ達とは違って軽やかでキレがあるんだね。」
「本当だ、控えめな衣装だけどその分上手に足が運べている……まるで妖精が舞うようだ。」
大抵の社交の場は男性ゲストの方が数が多い。
中には敢えてダンスをせずに仲間内で会話だけを楽しむゲストもいる。
今曲でペアが成立しなかった手持ち無沙汰な者や談話中の男性達は皆動きを止め、初めて見る可憐な少女馬のダンスに釘付けになっていた。
馬『クルクルクル〜ッと!』
ワルツは回転の多いダンスである。
馬はまるでコマのようにソウシの手の内でクルクルと回っている。
ソウシ「馬ちゃ…じゃなかったね、ごめん。
ハナちゃんはとっても上達したよね。」
踊りながらもソウシが微笑み掛けてきた。
馬「はい、クリス様とヘンリー様に毎日教えていただいたおかげです。
今ではこんなにクルクルと回れるようになりましたわ。」
ソウシ「うんうん、最初は3拍子が苦手だったもんね。
手と足が同時に出たりして…あれは面白かったよ。」
ソウシは当時の光景を思い出し、クスクスと笑っている。
馬「面白くなんかないですわ!
シン…コホン、失礼、ヘンリー様が『手と足を個別に動かすためだ!』と言って、急に取り出したのが荒縄…コホン、粗雑なロープでしたからね。」
ソウシ「あぁ、急に縛り出したアレね(笑)」
ソウシはより鮮明に記憶が蘇ったらしく、必死になって笑いを堪えるような表情をしている。
馬「そう、ヘンリー様の練習方法が斬新過ぎて、私、途中から彼がコーチなのか、縄師の巨匠なのかわからなくなっておりました。」
ソウシ「プッッ(笑)確かにあの時は緊縛界の巨匠に見えたね。
シ、えーとヘンリーは若いのに色々と経験豊富だから凄いと思うよ。」
そんなことを小声で話している2人だが、この様子を第三者視点で見ると、会話が弾みながら楽しそうに踊る美男美女にしか見えないのだから不思議である。
「あの方達はヤマトからいらしたのかしら?
黒い頭髪がシックで素敵だし、何より仲が良さそうで見ていてとても微笑ましいわ。」
馬とソウシのペアは良い意味で注目を浴びている。