モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その3)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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……………………………
城内へと案内された馬は、
馬『ぎょぎょぎょっっっ!?眩しい男女がたくさんいる!!』
表向きには静かに唇を固く引き締めたまま、しかし、心の中では顎が外れそうになるくらい驚き叫んでいた。
馬の心の声はまだまだ続く。
馬『うわぁ!あの人とか宝石が大き過ぎてパワーアングルみたいになってる……あれは筋トレしてるのと同じだろうなぁ。』
ここに到着するまでは、自分のドレスが1番派手で会場で浮いてしまわないか、と馬は懸念していたが、そんなことは全くなかった。
馬よりももっとド派手できらびやかなドレスを身に纏う貴婦人達はそこら中にゴロゴロといる。
むしろ、馬が1番控えめな格好をしているかもしれない。
馬『あの人の頭は何キロあるのかな?
あ!あっちの人の扇は……鉄扇!?あんな大きいのを涼しい顔して持ってるなんて……えぇ〜、普通に扇げちゃうの!?』
馬は完全に圧倒されていた。
「あら、見掛けない方達ですわね。」
談笑していた他のゲスト達が馬達の存在に気付き、ひそひそと噂話を始めた。
「まぁ…皆様素敵な殿方ばかり!」
「中に1人だけレディがいるが…どこの家の者だろうね、見当がつかないな。」
「今期デビューしたばかりの令嬢ではないのかい?」
勿論、ゲスト達も全員が舞踏会用の仮面を着用している。
そして、様々な社交場に参加している常連客ともなれば、仮面で素顔が隠されていても、どこの家の者かは大体把握することが出来るのだ。
しかし、そんな常連客でさえも、普段は海賊船に乗っているシリウスメンバーの正体を言い当てる事は不可能だった。
ソウシ「固まってるけど大丈夫?」
ソウシは場の雰囲気に飲まれてしまった馬を心配し、優しく声を掛けた。
馬「クリス様……私は舐めて掛かっておりましたわ。」
返ってきた馬の声音は深刻だった。
ソウシ「え…」
馬「ここは筋力トレーニングを極めた猛者達の集う場所だったのですね。」
ソウシ『ん?どうしてそんな発想に至ったのだろう……』
ソウシはこの謎を解明すべく、深く考え込んでしまう。
ソウシ「…………」
馬「…………」
黙って物思いに耽るソウシを見つめながら、馬も同じように黙り込む。
馬『ソウシさんも気付いたようね、周りに溢れ返る筋トレマニア達の情熱に!!』
密かにそんな事を考えているが、勿論馬の思い込みである。
シン「大丈夫か、ハナコ嬢。」
馬「えぇ、ヘンリー様……何とか大丈夫です。」
遠目に馬が緊張して身を固くしている様子を察した鬼コーチ、もといシンがダンス開始前に声を掛けてきた。
シン「フッ、入場しただけでガチガチに緊張するとはな。
このままではオレのパートナーは務まらないぞ?」
馬「そうですよね、申し訳ございません。」
シン「……………」
やはり馬は緊張している。
シンは彼女にいつもの元気を取り戻させる方法は無いかと少し考えた。
シン「……ダンスホールの横の部屋には食事が用意されている。」
馬「お食事…ですか?ですが、今はそれほど空腹では、」
シン「珍しい菓子も用意されている。」
馬「おぉぅっ!」
『菓子』という魅惑的な単語を耳にした馬は、目を輝かせながら反射的に地声が出てしまった。
シン「今日まで我慢をしてきただろう、ダンス休憩の合間に食べてきても良いぞ。」
馬「い、良いのですか?」
シン「菓子類は短時間でエネルギーを摂取出来るからな、ハナコ嬢にバテられては困る。」
馬「ヘンリー様、ありがとうございますっっ!!」
シンの的確な一言で馬に纏わりついていた緊張感はあっという間に吹き飛んでしまった。