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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
主人公の名前






リュウガ「ナギー、昨日出してくれた酒のツマミはまだあるか?」


ナギ「……あるよ。」


ハヤテ「ナギ兄!ヤマトで買った干し肉は?」


ナギ「……あるよ。」


シン「今日は白ワインの気分だな。」


ナギ「……あるよ。」


トワ「ナギさーん、スクランブルエッグくださーい。」


ナギ「……あるよ。」


ソウシ「ナギ、私は大根おろしが欲しいな。」


ナギ「……あるよ。」


『よーし、今日こそ私も……』


はリクエストリベンジをするため、気合いを入れてメンバー達の要望ラッシュに続こうとしていた。


そして、


「ナギさーん、私はフォンフェが食べてみたいでーす!!!」


ここぞというタイミングで叫んだ。


ナギ「………それはねぇよ。」


昨日と全く同じ展開になってしまった。








……………………………


食後、は初めて厨房で皿洗いの仕事をさせてもらえる事になっていた。


「へいっ、マスター!」


威勢の良い彼女の頭にはヤマト製のハチマキのような細い布が巻かれ、そして肘から肩にかけて、服の裾が邪魔にならないようにヤマト製のタスキと似たような紐で結ばれている。


ナギにとっては初めて見る衣装スタイルだが、かなり気合いが入ってる事だけは伝わってきた。


ナギ「…何だ、その格好?」


「はい、ソウシさんからの差し入れで、頑張りなさいって! 熱血タスキ掛けです!」


は満面の笑みを浮かべて嬉しそうに説明する。

が厨房入りをする直前に、彼女から初めてナギの皿洗いを手伝えると聞きつけたソウシがわざわざ自室からハチマキとタスキを持ってきてくれたのだった。

ソウシ「良かったね、ちゃん。これを付けてしっかり手伝うんだよ。」

そんなソウシの優しさがとても嬉しかったのだ。









一方その頃のソウシはと言うと…


ソウシ「フフフッ、ちゃん本当に付けてくれてたなぁ。 薙刀でも渡したらそれも持って洗い物しそうな勢いだったし…
ナギと薙刀もって食器洗いかぁ、フフフッ、きっとナギは嫌がってなぎ払うんだろうなぁ…フフフフッ」


『ナギ』という言葉を連呼していると自然と笑いが込み上げて来る。


ソウシ『フフッ、今日の私はヤマト流オヤジギャグが絶好調だ!』

…今日は身体を沢山動かしたからだろう、ソウシはきっと疲れているのだ。





……………………………




いよいよ記念すべきの皿洗い第一回目の開始である。


まずはナギが船上での食器の洗い方をイチからレクチャーする。


ナギ「…まず紙で汚れを拭き取れ。」


「ふむ…」


ナギ「きつい油汚れには少しだけ洗剤を使う。」


「ふむふむ…」


ナギ「…最後に少量の水で水洗いをする。」


「ふむふむふむ…」


ナギ「ここは船上だ、真水は貴重だから大事に使えよ。」


「…イェッサー!!ナギさんの力強くも美しい指先を拝見出来て、自分は感動したでアリマス!!」


ナギ『本当にわかったのか…?』


心配になったが、とりあえず任せてみることにした。
が大変不器用な人間である場合に備えて、ナギは横から彼女の動きを監視する。


「ふーむ…」

1枚目、ゆっくりと丁寧に汚れを拭き取った。


「ほほう…」

2枚目、さっきより少し早く、かつ丁寧に汚れを拭き取った。


「…………」

3枚目、ジッとお皿の汚れを見つめて、 ササッッ あっという間にピカピカにしてしまった。


4枚目以降は、同様。


「…………」


は無言で機械の如く綺麗な皿を量産していく。


後はすすぐだけのもの・洗剤が多少必要なもの、との仕分けも完璧だった。


ナギ『……コイツは意外と仕事が出来るタイプか。』


の意外な労働力に正直なところナギは驚いていた。
日常の奇行ぶりから考えて、皿を複数枚割られてしまうことを想定していたが、これなら安心して任せることが出来る。


ナギ「…後は任せた。」


「合点承知!!」


皿洗いはに任せて、ナギは倉庫の保存野菜を取りに行くことにした。







少し懲り性なは、一度『極めたい』と思い込むとかなり集中して作業を行う性分だった。

それ故、

『船の洗い物は水の豊富なヤマトとはやり方が違うんだなぁ…拭き取る方法は斬新で面白いや!』

と、好奇心も手伝ってあっという間に終わらせてしまったのだ。




少しして、


『…ヤバッ、眠くて倒れそう…』


本日はシリウス号にて沢山労働をする事が出来た。

朝はシンの部屋の片付け、昼は初めてのソウシ直伝の武術、夜は夕飯の大量の食器洗い…と、長時間集中することが多く、の心身はともに疲弊していた。


『倒れる前に少しだけ寝かせてもらおっと。』


は厨房に置いてあったメモ用紙に、先に戻る旨を書き残してからフラフラと退室した。
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