イディ島~ドキドキプロポーズ大作戦~(後編)
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馬「ピヨ美の記念すべき最初の卵ですからね!
ナギさん、失敗しないで作ってくださいよ、ハッハッハ〜!!」
ナギのフライパン捌きを横で見守る馬は、彼の肩をバシバシと叩きつつ注意を促している。
ナギ「…………」
『言われなくてもわかっている』と、ナギはそう思いながら黙ってフライパンを振るう。
トワ「ナギさん、仕事を増やしちゃってすいません……」
馬とナギの背後にはピヨ美(※梅から貰った馬の嫁入り道具もといヒヨコ)の卵を持ち込んだトワも控えていた。
ナギ「……出来たぞ。」
卵は1つしか無かったので、出来上がったオムレツはとても小さなものだった。
馬「あぁ……素敵な黄金色。
ピヨ美、頑張ったのね。」
馬は、ピヨ美が産んだ卵で作られたオムレツをウットリと眺めている。
そして、
馬「ナギさん、今日は大人になったピヨ美のために赤飯炊いてください、赤飯!!」
と、リクエストもしてみた。
ナギ「………赤飯?」
馬から食べたい物をリクエストされることは珍しい。
彼女の望みを叶えてやりたいのはやまやまだが、赤飯はヤマトのややマイナーな料理なのでナギのレシピにはまだ未収録だった。
ナギ『……今度調べてみるか。』
そう前向きに考えられるナギは大変真面目な料理人である。
トワ「うぅ…なんだか感動しちゃうなぁ。
あの小さかったピヨ美がもう卵を産むくらい大きくなるなんて。」
馬「そうだね、月日の流れは早いねぇ。 どうりで私達も年を取るわけだ…」
感極まるトワとしみじみと語る馬の横で、
ナギ『……あのヒヨコ、もらった時点で結構大きかった気がするが、そんなに思い入れがあんのか?』
1人だけ冷静な彼は身も蓋も無いことを考えていた。
馬とトワの思い入れが強いせいか、オムレツは未だ食べられずにホカホカと白い湯気を出して机の上に置かれたままである。
馬「トワ君、食べてみて!!」
トワ「いえ、飼い主の馬さんからどうぞ!」
馬「いえいえ、ピヨ美をここまで育ててくれたんだからトワ君からどうぞ!」
2人は先程からこの調子でなかなか食べようとはしなかった。
ナギ『……ここは俺が、とか言える雰囲気じゃねぇな。』
ナギは黙って彼らの様子を見守っている。
トワ「レディーファーストです!」
馬「若い子から食べてよ!」
トワ「年上の方が食べないと!」
馬「年上の言う事は聞かないと!」
ソウシ「あれ?この2人は何を揉めてるの?」
飲み物を取りに来たソウシは言い合う2人の状況を把握するため、第三者ポジションのナギに尋ねた。
ナギ「……馬のヒヨコが初めて卵を産んだんです。」
ソウシ「へぇ、そうなんだ。」
ナギ「その卵を使ってオムレツを作ったんですが…」
トワ「年下のわがままを聞いて、先に食べてください!」
馬「年下のわがままを正すのが年上の役目だから、食べなさい!」
2人は譲り合い精神の押し付け合いになっている。
ソウシ「どれどれ……あ、美味しそうだね。
食べないのなら私がいただきます♪」
ソウシはオムレツの皿を取り、パクッと1口食べてしまった。
ナギ「……あ、」
トワ「あっ!」
馬「あぁぁぁぁっっっ!!!」
各々の「あ」が飛び交うなか、
ソウシ「うん!新鮮な卵は濃厚だね。」
ソウシはさらにもう1口食べる。
そして……
ソウシ「ご馳走さまー♪美味しかったよ、それじゃあね♪」
オムレツを最後まで食べ尽くしたソウシはニコニコと手を振りながら去っていった。
馬「…………」
トワ「…………」
ナギ「…………」
厨房には立ちすくむ3人の姿と、オムレツが乗っていた空の皿がぽつんと残されていた。