つぎの日
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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シンとともに食堂に行くと、リュウガ以外のメンバーが既に集まっていた。
メンバー達が席に着いている食卓には、ナギが早々に並べてくれたであろう大量の料理が置かれていた。
そして、なんと、まさかの、馬の分の食事でさえもきちんと並べられていたのだ。
馬『イヤッホォォォォィ!!私は赦されたのねーーー!!!!』 ナギのお許しを得る事が出来たと実感し、喜色満面の笑みを浮かべる馬。
彼女の狂喜乱舞する様子に気が付いたソウシが声をかけてきた。
ソウシ「馬ちゃんの分もあって良かったね。」
数時間ぶりに話す癒し大先生はやはり言葉と共に優しさオーラを振り撒き続けている。
対する馬は、
馬「はい!!ナギさんの料理がやっと解禁されたんです!!! ついに…ついに長い夜が明けたんだぁぁぁぁ!!!!!」
と、叫ぶやいなや、感極まったまま厨房へと消えていった。
ソウシ「あらら、行っちゃった。」
ソウシは笑顔で馬を見送った後、彼女をこの場に連れてきたシンに感想を尋ねてみた。
ソウシ「午前中、馬ちゃんと過ごしていたのかい?珍しいね。」
シン「そうですか?」
ソウシ「うん、シンが他人を構うのは珍しいよ。」
シン「午後からはドクターが馬の面倒を見ると良い。アイツは意外と使えますよ。」
ソウシ「…使えるって?」
シンの意味深な発言を理解しかねている間に、
馬「うぁぁぁぁぁぁぁぁああん!! ゾウジざぁぁぁ゛ん」
さっきと打って変わって、号泣する馬がUターン帰還してきた。
ソウシ「どうしたの?さっきまであんなに嬉しそうだったのに…」
馬「…えぐっっ、ナギさんに……昼食ありがとうございますって………腰に抱き付いたら…………うぇっ………フライパンで…………な、なぎ払われました…… …ナギさんだけになぎ払い…うゎぁぁぁぁぁ…… ナギさんの腰は細くてガッチリしてて………たまりませんでした、うわぁぁぁん!!!」
彼女の説明だけでは何が何だかわからなかった。 が、
ソウシ『フライパンは可哀想…』
シン『的確にナギの嫌がる事をする…』
ハヤテ『泣いてる割に余裕あるだろ、コイツ』
トワ『馬さん、負けないでください!!』
彼女の涙の理由から、メンバー達の抱いた感想は見事にバラバラだった。
……………………………
リュウガ「おーい、ナギィ…昼飯はまだかぁ~?うぃ~…」
酩酊状態のリュウガがフラつきながら食堂までやって来た。
リュウガも馬と共に朝食抜きの懲罰を受けていたので、空腹でひもじい思いをした彼が腹に収めた物と言えば自室に置いてある秘蔵の酒だった。
秘蔵故にアルコール度数もとてつもなく高い代物なので酒豪のリュウガでさえも少し嗜むだけで愉快に酔っ払うことが出来てしまった。
泥酔中のリュウガは誰これ構わず鬱陶しい絡み方をして来るのだ。
そのせいで、シリウスメンバー全員から敬遠されているのだが、この日は一人だけ彼の相手をする猛者が存在した。
馬「ありゃ~、船長出来上がってますねー。 よっ!この酒豪!!豪傑!!ダメ親父!!」
最後はただの悪口だったが、リュウガは気が付いていないようだ。
リュウガ「おう、馬はわかってんなぁ! ……おめぇらも馬をみならぇ…だkm…」
ハヤテ「もー!船長、早く座ってくださいよ。」
紛れもなくグダグダだったので、仕方なくハヤテがリュウガを引き摺り、席まで着かせた。
……………………………
昼食も終盤に差し掛かる頃、ソウシから馬に手伝いの要請がなされた。
ソウシ「あ、そうだ馬ちゃん。 良かったらお昼からは私の手伝いをしてくれない?」
馬『えっっ座薬講習会??!! でもナギさんとのイケナイ皿洗いもしないといけないのに…』
馬の欲望お手伝いシナリオはナギと皿洗い編まで出来上がっているようだ。
ソウシ「ナギ、馬ちゃんをお借りしても、」
ナギ「どうぞ。」
ソウシが言葉を言い切るよりも早くにナギは回答した。
馬『ありゃりゃ、ナギさんったら即答だよ。これは世にいう嫉妬ってやつかもしれないね♪』
ソウシに一緒に過ごす事を提案される=一秒でも早くソウシとの用事を終わらせて自分(ナギ)の元に帰ってきて欲しい=ナギの即答…という変換が馬の中で行われたらしい。
彼女の思考はいつも少し変わっている。
……………………………
食後、全員の使用済み食器を片付けようとする馬を睨みつけるナギ。
ナギ「…お前は何も触るな。 早くドクターのとこに行ってこい!」
きついことを言われても、今の馬には効かない。
それどころか、満面の笑みを浮かべていた。
馬「わかりました、一刻も早くソウシさんのお手伝い終わらせて来て、一刻も早くナギさんのところに戻ってきますね!!
そしたら私、ナギさんのために…は、裸エプロンやりますか////んもー、ナギさんたらむっつりス・ケ…」
ベシャッッ!
馬「フギャッッ」
布巾が飛んできた。
ナギ「早く行け!!」
馬「イエッサーー!!(やっぱりナギさんはヤキモチを妬いてるのね♪)」
と、確証もないのに確信した馬は、ニヤついたしまりのない顔をしながら食堂を後にした。
ナギ「………はぁ。」
思わず溜め息がこぼれ落ちる。
嵐のように馬が去り、一人残されたナギはやっと落ち着いて食器の片付けに集中する事が出来た。
……………………………
コンコン!
馬は医務室の扉をノックした。
ソウシ「どうぞー。」
ガチャッ!
馬「はーい、どうもどうも~」
扉を開けてから、馬はヤマトの伝統芸『漫才』の入り方で部屋に入室した。
ソウシ「フフッ、いらっしゃい。」
馬「はい、ソウシさんの包帯を巻きに来ましたよ~。 何処を巻きましょうか?腕でもお尻でも、何処にでも巻きましょうぞ!」
馬は掲げる拳に力を入れた。
ソウシ「フフフッ、馬ちゃんはホント面白いよね。 でも残念、今日は包帯は巻かないんだ。」
ソウシは馬の言葉を何でも受け入れてくれる。
馬のやることなすこと全てを無視で決め込むナギより断然話しやすい。
馬『しかししかし、いくらソウシさんが良い男でもルームメートのナギさんを裏切る訳にはいかないわ… ナギさんフォーエバー!!』
ナギからすれば非常に迷惑な貞操観念を既に馬は構築させている。
馬「包帯は巻かない…?じゃあやっぱり座薬講習会ですか?」
ソウシ「アハハ、何その講習会…!!」
馬の口から出た聞き慣れない名詞がソウシのツボに入ったようである。
馬「はい、皆さんの高熱に備え、看護助手の私がすんなりと座薬を入れられるように練習する会のことでアリマス!!」
ソウシの笑顔に釣られ、講習会の内容を懇切丁寧に説明する馬。
ソウシ「フフフフッ…」
ますますソウシのツボに入る。
ソウシ「じゃあ誰かが熱出したら馬ちゃんに頼もうかな。 でもナギとかかなり暴れそうじゃない?(笑)(笑)(笑)」
よっぽどソウシは面白いのだろう、ついに語尾に(笑)が3つも付いてしまっている。
馬「そうですよね…そこのところも座薬講習会の課題として上がってきますね!」
一緒に座薬についての未来を考えましょう、と情熱を語る馬。
午後の馬の予定ではソウシと医務室の手伝いをするはずが、いつの間にか座薬講習会の打ち合わせへと変わっていた。