人魚島~2つの呪い~(その6)
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……………………………
馬達一行は迷うことなく洞窟内の岩場付近まで辿り着いた。
そして、
ハヤテ「おい、あれ…!」
声を潜めながら、いち早く何かを見付けたハヤテが指を差した。
トワ「どうしました?…………あ!」
ハヤテが指差す方向に目をやると、複数の人魚達が岩場に腰掛け談笑している様子が窺えた。
その中には馬の知っている顔もあった。
馬(リヴラさん!!)
「!!」
馬の心の声に反応した人魚達が一斉にこちらを振り向いた。
しかし、
「あれ、人間の雄じゃない!?」
人間の、特に男性の姿を確認した幾人かの人魚達は水中へと逃げていった。
馬を見付けたリヴラは逃げ出す事はせずに、逆に馬に向かって声を張り上げながら尋ねてきた。
リヴラ「馬ー!何処に行ったのかと思ったら!
あなた人間に捕まっていたの!?」
馬(あの…)
ハヤテ「いや、俺達は、」
「黙れ人間!!…その人魚を離せ!」
馬と共に説明しようとしたハヤテの言葉は、勝ち気な女性の声によって遮られた。
ハヤテ「あぁ?」
声がした方を見ると赤毛の人魚がハヤテを睨んでいる。
リヴラ「ちょっと、アリエス!止めなさい!」
アリエス「下賤な人間共め!!」
血気盛んなアリエスという人魚をリヴラが必死に宥めようとするが、頭に血が上っている状態の彼女には声が届いていないようだ。
そして、
アリエス「…………」
アリエスは武器こそ持っていないものの、しかし、それ以外の何らかの方法で攻撃を仕掛けようとしている。
対するハヤテも、
ハヤテ「あ?やる気か?」
と、腰の剣に手を伸ばし、応戦しようと待ち構えている始末。
これでは人間と人魚間での友好関係は築けそうにもない…誰しもがそう思ったその時、
ソウシ「何だか穏やかじゃないね。」
ソウシがスッとハヤテの前に立ちはだかり、両者の間でストップを掛けた。
そして、クルリと人魚の方に振り向き、
ソウシ「…ごめんね、人魚さん。
私達はこの人魚、馬ちゃんの保護者でもあるんだ。」
話し合いによる平和的解決を望むソウシは極上のエンジェルスマイルでアリエスに微笑みかけた。
アリエス「え…////」
ソウシのエンジェルスマイルは気性の荒い人魚にも通用するらしく、アリエスは一目で彼に骨抜きにされてしまった。
ソウシ「君はアリエスさんって言うのかな?」
アリエス「////」
チャプンッッ……
ソウシの質問に答えることなく、顔を朱色に染めたアリエスはあっという間に水中へと潜ってしまった。
ソウシ「あれ?居なくなっちゃった。」
ナギ「ドクターは女泣かせって知ってたが……人魚にも通用するんだな。」
微笑みかけるだけで平和的解決に導いたソウシ。
そんな彼にただただ感心するナギだった。
……………………………
ナギ「……気を付けて行って来い。」
馬を見送るナギは、彼女の頭を軽く撫でながら優しく声を掛けた。
馬(わ、わ、わかりました……!!)
意思に反して挙動不審になってしまう自身の態度に、馬は戸惑いを隠せなかった。
馬『いよいよ私はおかしくなったのかな…何でナギさんと話すと息苦しくなるのだろう。』
今まで、ナギに対して絶対の安心感を感じており、 『ナギさんに受け止めてもらいたい!』という欲求から、本能のままに、彼に体当たりやセクハラをかましていた。
だが、今の馬にはそんな大胆な事は出来そうにない。
ハヤテ「やっぱナギ兄は馬の保護者って感じがするよなー!」
2人の様子を眺めていたハヤテに茶化される。
馬(わわっ、ハヤテさん!
ナギさんは保護者なんかじゃ無いですよ、そんな事言ったらナギさんに失礼です。)
馬は慌てて否定をした。
理由はわからないが、ナギと自分を絡めた話題を出されると、顔から火が付きそうになるくらい気恥ずかしくなってしまう。
ハヤテ「けどさ、実際ナギ兄は馬に対して激甘だしな。
きっと俺が行くってなってもナギ兄は尻を蹴飛ばして見送るだけだと思う!」
馬(………えっ(笑) ハヤテさんってナギさんに馬並みの扱いをされてるんですか?
もしかして人参とかお好きだったりします?)
ハヤテ「いやいや、俺は馬じゃねぇし!っていうか、そこに食い付くんじゃねぇよ!」
馬をからかうつもりだったのに、いつの間にかからかわれる立場に逆転しており、ハヤテは悔しがっている。
馬(フフフ、食い付くのは人参じゃなくて?)
ハヤテ「うるせぇ!!」
悔しがるハヤテを見て、声こそ出ていないが、馬も笑っている。
ナギ「…………」
そんな子どもじみた2人のやり取りを、ナギは黙って見つめていた。
リヴラ「馬ー、早く行きましょう。」
ソウシ「ナギ、ハヤテ行ってくるよ。
さ、馬ちゃん。」
馬(はい!行きましょう。)
リヴラとソウシに促され、いよいよ魔法婆の住み処を目指して馬達4人は出発した。
道中、リヴラが先頭を泳ぎ、トワ、ソウシと続いて最後尾を馬が泳いでいる。
前方を泳ぐソウシの後ろ姿を見ながら馬は思った。
馬『今日のソウシさんが海パンで本当に良かった。』
と。
フンドシ姿で泳がれた日には馬は噴き出して笑ってしまい、確実に溺れていただろう。
『河童の川流れ』ならぬ、『人魚の海溺れ』という新たな諺を生み出さずに済んで良かった……と、ほっと胸を撫で下ろしながら泳ぐ馬だった。