人魚島~2つの呪い~(その3)
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……………………………
ナギの部屋からいち早く抜け出していた馬は、謝罪するためにソウシの部屋まで訪れていた。
馬「ソウシさん、お腹空いてますよね?
ごめんなさい、私のいざこざに巻き込んでしまって…」
ソウシ「気にしないで、私は元から食が細いから。
育ち盛りのトワがご飯抜きの状態で探索に行くよりかはマシだよ。」
ソウシは馬の謝罪を程々に聞きながらも、いつもの微笑みを絶やさずに医薬品を鞄へと詰めている。
馬「…っかぁ~、ソウシさんは漢だね!!
そうだ!ちょっと待っててください!!」
ソウシ「ん?どうしたの?」
馬「お詫びの品を持ってきます!!」
唐突に『お詫びの品』を思い付いた馬は、時計を確認した。
馬『うん、いける!』
謎の島に出発するまでに時間も余裕があると確認出来た馬はソウシの部屋から出て行った。
彼女の向かう先は厨房である。
キィ……
厨房の扉を警戒しながら開けると、
馬『うぉっっ、美味しそうな匂い!』
ナギによって作られた料理の香ばしい匂いが立ち込めていた。
完成した料理の粗熱を取るために、今はそのまま置かれているようだ。
馬は、料理をひっくり返さないように気を付けながら奥まで入っていく。
馬『ナギさんいなくて良かった〜。』
馬はキッチン台を見渡し、何か食材が余っていないか探してみる。
卵と………煮干し、その他調味料。
これくらいしか目ぼしいものは見当たらなかった。
馬『ナギさん、生肉とかもっと置いといてくれたら良いのに……これじゃあ卵焼きしか出来ないなぁ。』
心の中で不満を漏らしながらも、馬は少量の煮干しを小鍋で茹でて出汁を取り、
馬「フゥー、フゥー!!」
力業で出汁汁を冷ました。
その後、卵を割って取ったばかりの出汁汁を多めに入れて手早くかき混ぜる。
馬「塩と醤油と~、後はちょい砂糖~♪」
自身の勘で調味料を投入し、熱しておいたフライパンに……
馬「投下っっ!」
ジュワーーー……
卵がフクフクと膨らんで浮き上がって来る。
馬「ほいっ、ほいっ、ほいっと………」
ナギに無断で拝借した小さめのフライパンを使い、絶妙な火加減で卵を焼いて形を整えていく。
馬『ふふーん♪卵焼きは極めてるんだよねー……よし!』
あっという間にだし巻き卵が仕上がった。
馬「お皿…お皿…と。」
ナギ「……おい。」
馬「ぎゃぁぁぁぁぁ!!??」
毎度のことだが、急にナギの声が聞こえたので、馬は驚き叫んだ。
いつもならすぐ直後に、「ナギさん、驚きましたよー」 などと言いながら愛嬌たっぷりに馬はすり寄って行くのだが、今に限っては、
馬『マズい…一刻も早くナギさんの視界から消えなくちゃ……』
と、焦りながら黙って作業を続行していた。
ナギ「……何やってんだよ?」
馬「すぐに退きますから。」
ナギ「……は?」
馬が自主的に何か料理を作るなんて初めての事である。
彼女の目的が凄く気になるのに冷たく返されてしまい、ナギは少なからずショックを受けていた。
馬は大急ぎで切り分けた卵焼きを皿に乗せ、朝食の片付け時のようにナギの横をすり抜けて厨房から出て行こうとした。
ガシッッ…!!
馬「ひゃっ…」
ナギ「ちょっと待て。」
この気まずい状況から逃げ出したかった馬だが、呆気なくナギの腕に捕まってしまった。
馬「………………」
捕獲された後も、下を向いて目も合わせようとしない馬に、ナギは苛立ちを覚えた。
グッと彼女の顎を掴んで強制的に顔を上げさせ、目を合わせる。
ナギ「……それ、どうすんだ?」
ナギは皿のだし巻き卵を指して尋ねている。
馬「じ、自分用です。」
馬は咄嗟に嘘を吐いた。
本当は朝食を減らされたソウシのために作ったものだが、今それをナギに告げてはならない気がした。
ナギ『食欲が出てきたのか。』
悲しきかな、馬の体調を誰よりも心配しているナギは彼女の嘘をまんまと信じてしまった。
ナギ「……一切れもらうぞ。」
馬「あ……」
馬の料理の腕はどれ程のものなのか、ナギは料理人として興味を持ったので、彼女の許可を取ること無く、卵焼きを口に入れた。
ナギ「………!!!」
そして、その味にナギは衝撃を受けるのだった。