その日の夜
こちらで夢小説の名前設定!
本棚全体の夢小説設定このブックはドリーム機能を使用しています。 名前を入れると、登場人物に自動変換します。
名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
バタンッ…
馬「……コーピ……」
自室に戻ってきたナギと、立ったまま爆睡中の馬。
ナギは真っ暗な部屋に明かりを灯し、部屋の状況を確認する。
ナギ『…ちゃんと元に戻した…か。』
ソウシから前もって聞いていた通り、紙箱に占領されていた部屋は綺麗に片付けられていたので安堵する。
しかし、一か所だけ原状復帰されていないスペースがある事に気が付いた。
ナギ「………?」
ベッドのすぐ下に、紙箱、ビニールシート、毛布の順番で敷かれている箇所がある。
簡易寝床に見えるそのスペースは馬が眠るつもりで確保したのだろう。
ナギ『…コイツはここで寝るつもりだったのか。』
彼女なりの気遣いを感じながらも、ナギは馬の方をベッドに寝かせて毛布をかけてやった。
そしてナギの方が馬の作った自身にとっては少し小さめの寝床スペースの上に腰掛ける。
ナギ『……直接床で寝るよりかはマシか。』
今日は馬に振り回された一日だった。
肉体的、精神的にも疲れていたらしく、ナギはすぐに眠りについた。
……………………………
不寝番以外の者が寝静まったであろう真夜中…
馬「…ほげっっ?」
突如目が覚めた馬。
馬『……あれ、ナギさんは?』
姿の見えない部屋主を探して慌てて横を見てみると…優しい部屋主は馬が作った臨時寝床の方で眠っていた。
ナギ「……………」
彼は掛けシーツや毛布等、何も掛けずに寝ている。
馬『……大変!ナギさんが風邪引いちゃう。』
馬は着ていたシャツを脱ぎ、脱ぎ立てホヤホヤのシャツをナギに掛けてやる。
馬『…ん!これで大丈夫……スピーー…………………………スカー』
そして再度眠りについた。
さらに数時間後…
馬「へくちっっっ、あーチクショウッ! ……スーピー……」
ナギ「……?」
ナギは馬の奇妙なくしゃみ音で目が覚めた。
時刻は明けの明星の頃だろう、日の出前の空が薄ぼんやりと白んでいるのが窓から窺えた。
ナギ『……………』
ボーっとしながら馬の様子を確認する。
しかし、彼女のありえない姿を見て驚愕し、ナギは一気に目が覚めてしまう。
ナギ『…このアホはなんて格好してんだ!?』
馬「……カー………」
馬は胸当てとパンツ、つまり下着姿で眠りこけていた。
掛けてやった毛布は足で蹴ってしまっている。
ナギ『…シャツはどこへやったんだ?』
ふと自分の腹部を見ると彼女のシャツが引っ掛かっていた。
…自分が脱がしたのか?否、そんな記憶は確実にない。
そうか、馬が自分のために掛けてくれたのか…と、起き抜けの頭で結論付けた。
ナギ『いや、普通は毛布の方を掛けるだろ。』
ナギの朝は馬へのツッコミから始まった。
(『つぎの日』に続く)