ミゼル島~大病院の陰謀説~(その5)
こちらで夢小説の名前設定!
本棚全体の夢小説設定このブックはドリーム機能を使用しています。 名前を入れると、登場人物に自動変換します。
名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
謎の拘束犯の魔の手から逃れた馬は、病院の最下層のフロアを1人で突き進んでいた。
馬『こっちから聞こえる…』
先程から女性の声がフロア奥から微かに聞こえてくるので、その音を頼りにひたすら進んでいる。
しかし、ある程度進んだ時、
馬「あれ……この声って……」
馬は思わず立ち止まってしまった。
何故かというと聞こえてくる声は、男女の営みの時に発せられる嬌声だと気付いてしまったからである。
馬『何でこの場所で?ここは病院なのに…』
馬は取り乱しそうになったが、すぐにシンの言葉を思い出した。
馬『シンさんが言ってた病院の闇ってもしかして人身売買による売春とか?
うわ……だったらどうしよう。』
思い浮かんだ単語がとても深刻な響きとなり馬の心に重くのし掛かってくる。
馬『私が1人で飛び込んでもどうしようもないやつだわ。
1度戻ってナギさんに報告しないと。』
荷が重過ぎる事象を対処すべく、馬は来た道を引き返そうとしたその時、
?「……ヤメテッッ……」
馬『……!!』
馬の良すぎる耳が、情事の最中の女の悲鳴を聞き取ってしまった。
その声は明らかに拒絶の意思を示している。
梅『困ってる奴がいたらすぐに助けてやるのが粋ってもんだぜ、なぁ馬?』
梅に教え込まれた善意の精神論が彼女の脳に囁き掛ける。
馬『うぅ…わかったよ、梅さん!』
結果的に馬を反射的に現場へと向かわせた。
……………………………
馬『発見!この部屋だわ!!』
馬は声が聞こえた部屋を見つけ出し、慎重に扉を開けて中を覗いた。
馬『……!!』
そこには信じられない光景が広がっていた。
馬『クレアさん!!!』
馬が目撃したのは、大きなソファーの上で絡み合う2人の男女…目を凝らして見ると、全裸で縛り上げられているクレアと、その彼女を組敷く回診で見た院長の姿だった。
クレアは泣いてはいないものの、
クレア「やめてっっ、離してっ!」
と、拒絶の声を上げながら身を捩って抵抗していた。
そんな彼女をいたぶるかのように院長は執拗に責め立てている。
馬「……ウグッ……!!」
他者の営みを見てしまった馬の身体に異変が現れる。
全身に鳥肌が立ち、猛烈な吐き気に襲われて、息を吸うこともままならなくなってきた。
終いには唇や手足までが震えが来てしまい、その場から移動出来なくなり……とうとう耐えきれずに床に嘔吐した。
馬「……カハッ……ッ…ヒッ…ヒッ…」
馬の身体は吐いてもちっとも楽にはならなかった。
激しい動悸は治まらず、過呼吸のような状態に陥り、馬は酷く取り乱していた。
その場に頭を抱えて座り込み、必死に息を整えようとしても身体が言うことを聞かない。
馬『ナギさんっ!………ナギさんっっ…ナギさんっ……ナギさん………』
右も左もわからなくなった馬は、最後にナギの事を強く求めながら意識を手放した。
……………………………
馬「……うぅ………」
馬が目を覚ました時、何やら痛くて胸が気持ち悪いという、とても不快な状況に置かれていた。
馬「……っっ…」
気合いを入れて動かそうとした馬の手足だが、きつく拘束されていることに気が付いた。
?「気が付いたかね?」
馬「…………」
馬が声のした方を見ると…
馬「院長先生…」
声の主は院長だった。
馬『今の状況は……』
馬は横目で現状を把握しようとする。
部屋の中には院長とクレア、そして彼らを囲うようにして複数の白衣を着た男達が立っていた。
非常階段で馬を襲った人物もその中にいる事も確認出来た。
院長「ハナコさん、残念ながら君はこの病院を退院することは出来ないよ。」
回診の時のようにニッコリと微笑む院長だが、彼の身体の回りには無数の黒い手が蠢いているように見えた。
馬の今までの経験からして、この黒い手は本人や他の人間には見えないものだと言うことを知っている。
だから院長本人にはこの禍々しい手の存在を教える事なんてしない。
馬「…ヒッ…」
それにしてもおぞましい黒い手の数々に、馬は思わず声を上げてしまったのだが、
院長「大丈夫、最初は嫌かもしれないがそのうち好くなって来るよ。
クレアの時も、最初はものすごく嫌がってね…」
院長は、これから自分の身に起こる恐怖を想像して馬が悲鳴を上げたのだと勘違いをしているようだ。
クレア「…………」
クレアは必死になって冷静を装おうとしているが、彼女の顔は苦痛の色に満ちていた。
馬「クレアさん……」
馬は、強制的な行為から解放されているクレアを見て安心した。
クレア「……ハナコさん、本当は喋れる私を、院長に抱かれている私をウソつきで汚い女だと思ったでしょう?」
先程の力無い馬の声を、軽蔑の声と受け止めたクレアは悲しそうに質問した。
馬「いえいえ、もう酷いことされてなくて良かったです。
クレアさんは声まで美人で……やっぱり素敵だなって思いました!」
青白い顔なのに、笑って力強く答える馬。
本当は言葉を発する事もキツい状態なのだが、何とか気力を振り絞って答えた。
クレア「………っ、……」
悪意の無い馬の答えを聞いたクレアは思わず視線を逸らしていた。