ミゼル島~大病院の陰謀説~(その2)
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クレア(ハナコさんありがとう、また何かあったらよろしくね。)
この言葉を残してから、次の仕事に向かうためクレアは部屋から去っていった。
馬「ダーリン(仮)、クレアお姉様は素敵な女性でしたね。」
馬はウットリとしながらシンから借りた本を無意識にパラパラと捲っている。
目に入ったページは『火刑(火あぶり刑)』の章で、とても生々しい挿絵とグロテスクな言葉の羅列がなされていた。
馬「ヒィッッ!視界の暴力っっ!」
恐れ慄いた馬はシンに向かって本を投げ返した。
シン「やめろ。本が傷むだろう。」
馬の行動に苛立ったシンは彼女を窘める。
馬「ご、ごめんなさい!だけどチラッと見えた火あぶりが怖過ぎです!」
シン「あぁ。生きたまま焼くのは、」
馬「お黙りなさい!!」
シン「……………」
命じられたまま従うシンは意外と素直である。
馬「はぁ、恐ろしい物を見たお口直しに美しいクレアお姉様の余韻に浸ろうかな。」
シン「……賭けてもいい、ナギをあのナースに譲ると絶対後悔するぞ、お前。」
馬「譲るも何も、ナギさんは物じゃないですし、ナギさんカップルの問題だから、私がしゃしゃり出てどうするんです!」
シン『…コイツに正論を言われると腹立つな。』
ナギの事が好きならば奪い取るのが恋愛だろう、と、珍しくシンは感情的に口出しそうになった。
しかし、今までのやり取りから馬が略奪をするとは思えなかったので、その考えはそのまま彼の心に秘められた。
馬「あー……眠くなってきた。」
シン「お前は本当に自由だな…もっと失恋の傷心に明け暮れたらどうだ?」
シンは本を読みながら答えてやる。
馬「失恋かぁ……クレアさんと話して良い人ってわかったから、安心してナギさんを嫁に出せるって心境です。」
シン「お前が嫁に出す側か。
ナギを前にしたらそんな余裕無くなると思うぞ?」
馬「そうですね…だったら退院したら私はシンさんの部屋に避難するんで匿ってください♪」
シン「オレを巻き込むな。」
他人の恋愛事情にガッツリと関わるのはまっぴらごめんである。
シンは第三者ポジションで話を聞いているだけで満足なのだ。
馬「どうせシンさんの部屋はあまり使ってないでしょう?私が綺麗に維持しますよ!
それともシンさんにも現地妻がたくさんいるから、私といるのは気が引けますか?」
シン「………はぁ、勝手にしろ。
ナギみたいに女にだらしないヤツと思われるのは不本意だ。」
馬「モテ過ぎるのも大変なんですねぇ…」
クレアが現れたせいで、馬の中ではシリウス海賊団メンバーには現地妻が複数いるという偏見が生まれてしまったようだ。
……………………………
トワ「おはようございます!ハナコさん!!」
馬「……ふがっっ?………」
いつの間にか眠っていた馬は元気ハツラツと病室に入ってきたトワの声で起こされた。
昨晩、ずっと会話に付き合ってくれていたシンの姿は既に無かった。
トワ「ソウシ先生に言われて参上しました。
僕では至らない点があるかもしれませんが、精一杯付き添いますね。」
シリウス海賊団に関することは声を潜めて話すトワ。 見習いとは言えども、仲間の情報を外部に漏らさないように十分に配慮されている。
馬「ありがとう、えーと、」
トワ「僕はトーマスです!」
馬「トーマス(仮)君、なんか久しぶりだねぇ。」
馬の久しぶりという言葉を聞いた直後、トーマスことトワは急に眉間に皺を寄せた。
そして、彼の瞳からは大粒の涙がポタポタと落ち始める。
馬「え!ちょっとトーマス君?どうしたの!?」
トワ「……ハナコさん……無事で良かったです!!……うぅ。」
トワは馬が無事に生還したこと、そして久々に再会出来たことを喜んで感極まったようである。
号泣の勢いと共にガシッと馬に抱き付いてきた。
馬「よーしよしよし、トーマス君。
馬おねーさんはそんなヤワじゃないからすぐに死なないよー。
あ、でも昨日笑い死にしそうになったかな!ガハハ…ゲホッゲホッ!!今もまだ死にかけかな!」
馬もほのぼのとトワの背中をポンポンと撫でて宥めてやる。
トワに抱き付かれても全く嫌悪感などは無く、むしろ子どもに頼られているような気分になる馬だった。
その時、
ガラッ!!
ナギ「……!!」
予告無くナギが入室してきたのだが、馬とトワの誤解を招くような抱擁シーンを見て固まってしまった。
トワ「あ、ナギさん!」
馬『ヒィッッ!』
ナギの姿を見て、馬は心の中で絶叫した。
馬『ギャァァ!!今一番会いたくない人、No.1のお出ましだぁーー!』
ナギ「……何やってんだよ、お前ら。」
ナギは入室してすぐにかなり不機嫌な口調で質問を投げつけた。
トワ「あ、ハナコさんごめんなさい。感動のあまりつい。」
馬「…いやー…大丈夫、アハハー…」
ナギ「…………」
馬『無言の圧力が怖ぃ……』
のほほんとしたトワと馬で過ごす平和な病室に、魔王のようなナギが降臨してしまった。