ミゼル島~大病院の陰謀説~(その1)
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悲しい夢を見ていた。
一番思い出したくないあの頃の……でも、唯一景色が色づいて見えたあの日の夢。
馬『何で忘れてたんだろう。 私の大事な……』
ナギ「……馬、」
馬「あ、はいはい!」
現在、馬は病室らしきベッドに寝かされている。
そんな彼女の腕には点滴が付けられており、その反対側の手はナギの手と繋がれている状況である。
どうやら意識を失っている間にナギと共に過ごした無人島からは無事に脱出し、有人の島の病院まで運ばれたようだ。
馬『もう熊に襲われる心配は無いのか…』
とにかく自分が安全な環境下にいると知った馬は、すぐに先程の夢の余韻に浸っていた。
馬『いや〜、昔の人とナギさんを重ね合わせて申し訳ないけど、あのおにいちゃんが待っててくれたみたいですっっごく嬉しい…』
目を覚ましたらすぐ傍にナギが居てくれたものだから、あの悲しい夢の続きがハッピーエンドで終わった気がして馬はとても心が浮かれている。
体調不良の後遺症からか、あまり力は入らなかったが、馬はナギの手を握って喜びを噛み締めていた。
ナギ「……まだ意識はハッキリしねぇか?」
ナギは静かに馬に呼び掛けた。
馬『やっぱり似てる。思い出の中のおにいちゃんと同じ口調だわ……』
覚醒直後に見た夢は、かなりその人の心に影響するという。
今の馬はまさにその通りで、夢の中の、置き去りにされた過去の自分の気持ちとシンクロしてしまっている。
ナギ「……とりあえずナースを呼んでくる。」
馬「待って、ナギさん!」
あの公園で『ウナギのおにいちゃん』と2人だけで過ごした空間を、温かい気持ちになれたあの時間をまだ味わっていたかった。
馬は慌ててナギを呼び止め、立ち上がろうとした彼の動きを止めた。
ナギ「……あ?」
そして、
馬「うぬぬぬ……!こっちぃ……!!」
自身の力業でナギの腕を引っ張り、もう一度椅子に腰掛けさせることに成功した。
ナギ「………何だよ。」
馬「フフン、ナギさん。少しそのままでいたまえ。」
ナギ「………?」
命じられたまま動かずに待つナギの体を今だけ借りようと馬は企んでいる。
夢のせいでどうしても人肌恋しいのだ。
馬『いつもみたいに鬱陶しがられても良いや。』
今だけあの時の温もりを……
久しぶりに目覚め、フラつく身体に鞭を打つ馬を見ているとナギは気が気ではなかった。
しかし、止めたとしてもきっと彼女は動こうとするだろう。
そもそも彼女は一体何をするつもりなのか…気になるので、少し様子を窺う事にした。
馬「うぉっっ…ヤッベー……かなりフラつくぅー……うぉぉぉ……」
馬は派手な独り言をボソボソと呟きながら点滴台に手を置き、ベッドに腰掛けようとして、
馬「……あ、邪魔!」
何かに気付いて諦めたようだ。
多分だが、彼女の身体に複数繋がれている管が邪魔で思うようにいかなかったのだろう。
一旦ベッドに戻ってから、
馬「ならば向こうから来てもらうまでよ!」
と、再び呟いた後、
馬「ヘイッ、ナギさん!!カモンッ!」
と、パチンと指を鳴らし、点滴の付いていない方の手先を動かしてナギを呼んだ。
ナギ『……あぁ、コイツはこんな奴だった。』
無人島で数日間、非日常過ぎる生活を共にしてきて、うっかり馬を好きかもしれないと錯覚しそうになったが、本来の彼女はとんだ変人だった。
ナギ『……こんな変人を好きになるとかありえねぇ、』
馬「もう、来てくれないなら腕だけ借りますよ!」
ガシッ!と腕を勝手に掴まれた。
馬「あぁ~、腕だけでも癒しキャラ~」
ナギ「……………」
前言撤回。
言動はおかしいが、ナギの腕に頬を擦り付けて甘える馬の姿を見ると、不覚にも……
馬「今だっ、腕の一本釣り!!」
ナギ「……ぅゎっ!」
不意打ちで勢いよく引っ張られ、ベッドに横たわる馬の元までナギは体ごと引き寄せられた。
馬「おー、来た来た。」
ナギ「………お前、病人らしく大人しくしてろよ。」
彼女と至近距離で会話をしていると、やはり顔だけは可愛らしいのに、と残念に思えてしまう。
馬「フフーンッ!……嫌デェスッッ!」
ギュゥッ!!
そのままナギの首に手を回し、抱き付いてきた馬。
ふんわりと彼女独特の甘い香りがすると……
ナギ「…………」
ナギは呆気なく陥落した。