ほぼ無人島~脱出SOS!~(その6)
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ドカァァン……
ここからそう遠くはない第2ポイントで爆発音がした。
梅「もう地雷慣れしちまってるな。」
呟きながらライフルの調子を確認する梅。
梅「やっぱ1人だと装鎮が間に合わねぇ。」
ガハハと笑いながら今度は複数の小型携帯銃を腰のホルダーに収めている。
ナギ「……………」
ナギはマシンピストルをすぐに使えるよう足元に置き、ライフルを手にした後は茂みに隠れるように体勢を低くした。
ナギ「…熊の肩甲骨を狙います。
動きが止まったら頭部を集中して狙ってください。」
梅「オーケー!!
万が一弾が尽きたら、近接攻撃をお見舞いしてやる!! その時は婿殿に後方支援を頼みたい!!」
梅はナギが頷くのを確認した直後に少し離れた茂みに身を潜めた。
バキッ………
ガサッ………
遠くからゆっくりと大きな何かが近付いてくる音がする。
第3の地雷ポイントまで後少し……
……………………………
ダアアアァァァァァァァンッッ!!!!
第3ポイントの地雷が熊の動きに反応して爆発した。
梅の手製の地雷なので殺傷能力は無いとはいえ、爆発音はかなり大きな物だった。
しかし、熊の方はというと、這っていた状態から立ち上がり、周囲の様子を見渡すだけで全く動じていない。
梅の『地雷慣れしている』という表現が的確のようだ。
梅との打ち合わせで以下のように取り決めている。
第3ポイントの爆発後、熊が射的圏内に入った時に各自のライフルの弾が尽きるまで、一斉射撃をする。
それでも熊が倒れなかった時は梅が近接攻撃を開始し、それに乗じてナギが小型銃で援護射撃をする……
作戦とは言い難い、シンプルな戦法ではあるが、何も考えずに2人がバラバラに動くよりは効率は良くなるだろう。
梅「………GO!!」
梅の掛け声で2人は射撃を開始する。
梅のライフルが命中し、熊が怯んで後ろを振り向いた。
ナギ「……………」
バァンッッ!!
ナギのライフルが熊の肩甲骨付近を直撃した。
古式ライフルのため、射撃後の反動が大きく、少し手に痺れを感じる。
梅「良いぞ婿殿!!」
梅も続けて射撃する。
バァンッ!!
ナギ『…まだ倒れないか。』
素早く次の弾を装着していく。
ライフルの弾は残りが少ないので慎重に当てなければならない。
ガチャンッッ
ナギ「………………」
バァンッッ!!!
2発目のライフルの弾が熊の身体に命中した時、3メートル半の巨大な身体がピタッと止まった。
……………………………
…ドカァァァ…ァン……!!
3度目の地雷の爆発音が聞こえた時、馬はヒヨコの籠を腰に巻き付けて、木の上に避難していた。
馬『よし、予定通りにいってそう!』
少しして、
………バァンッ………バァンッ
今度は銃声を確認することが出来た。
馬『ナギさんはシリウス団の狙撃手だし、命中率は抜群だしで本当に強いんだろうなぁ。』
と、馬は木に身体を引っ掛けながら呑気にそんな事を考えている。
馬が何故こんなに呑気に構えていられるのかと言うと、梅と合流してからのナギの瞳には熊のシルエットが見えなくなっていたからだ。
瞳に何も映っていなければ、既に危険を回避出来たと考えて大丈夫だ。
馬『ナギさんに死の危険が無くなったってことは梅さんも無事に帰って来れるはず……早く帰って来て欲しいな………』
ナギの瞳問題は解決したのだが、また新たな問題が発生していた。
馬『うぅ……眠たい……』
先程から馬は眠くて仕方がないのだ。
さらに、眠気と共に酷い倦怠感も襲って来るせいで、何度も木から落下しそうになっていた。
馬『ヒヨコ死守のためにも…落ちちゃ駄目……』
馬は朦朧とする意識の中、ヒヨコの籠を再び腰に固定し、一旦木から下りる事にした。
木に足を掛けた途端、急に馬の手から力が抜けてしまった。
馬「えっっ、」
眠気が一瞬で吹き飛び、意識して木を掴む手足に力を込める。
間一髪で落下せずに済んだが、馬の体調はどんどん悪化していく一方だ。
馬『こんな時に熱っぽいや……』
慎重に木から下りた馬だったが、そのまま木の幹にもたれ掛かって目を閉じるしか出来なくなっていた。