ほぼ無人島~脱出SOS!~(その6)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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梅「熱いな、新婚さん!」
ピューと口笛を吹きながら、梅が再度木から下りてきた。
馬「梅さんの出てき方が酷すぎて、私は驚愕死するとこだったよ!!」
馬は現在の憤りを物申した。
梅「相変わらずノミの心臓だな!よし、心臓を鍛えるために滝修行し直すか(笑)」
馬「え゙!いやいやいやいや!!!!」
梅からの言葉に返り討ちに合った馬は首をブンブンと振りながらナギの背後に回った。
隠れたくなるほど嫌なようだ。
それを見て、
梅「そういやおめぇは滝修行苦手だったな、ガハハハ!」
豪快に笑う梅だった。
梅「は?浜まで来ただと?」
ナギ「はい。……それで、馬の匂いがする物に異常に興味を示してました。
あの熊は女ばかりを狙うんですか?」
梅「あぁ、婿殿も気付いたか。
俺が来た時は僅かにいた島民が既に全滅させられてた後でな。
残された遺体を調べたら、男相手には邪魔だから殺っただけって印象で、逆に女、子どもは骨以外綺麗に無くなっていた。
一番最初の獲物が女で、その味が忘れられねぇのかもしれんな。」
ナギ「じゃあ今も馬を探して……」
梅「だろうな。なんせ熊からすりゃ久しぶりのご馳走だ、島中探したくもなるわな…」
やれやれといった感じで梅が呟いた。
馬「虫とか熊とか…なんで私は人外にばかりモテるんだ…」
ナギ「………」
馬も心底嫌そうに呟いたその横で、虫とか熊とかの並びに自分も入ってしまうのだろうか…と、ナギは密かに考えていた。
梅「そういやそうだな……スズメバチの駆除の時もおめぇ一人が総攻撃されてたな、ガハハ!」
馬「うぅぅ…あのカチカチブンブンって音は2度と聞きたくないよ…」
ナギの腕に絡まる彼女の手に力が入る。
梅「……浜辺で大人しく待つにもいかなくなったわけだし、おめぇらも熊退治に参加するか?」
馬「そのつもりで来たんだよね、ナギさん。」
ナギ「………」
馬に促され、ナギも小さく頷いた。
……………………………
浜辺に戻るまで、ナギは、右脇に梅から渡された武器を抱え、左手では馬の手を繋いだ状態で坂道を下っていた。
彼らの前には、使用可能な武器を両手いっぱいに抱えた梅がいる。
馬『私の右手にはナギ様!そして、左手には小型のサバイバルナイフ…うーん、これだけしか持たせてくれないとは。
出来るだけ私も武器持ちに貢献したかったのになぁ…』
残念がる馬だが、ナギだけではなく梅からも止められたのだ。
梅「いやー、馬に渡すと暴発の可能性がな。」
貴重な銃器を無駄にしたくない梅と、
ナギ「……暴発したら俺が墓石を彫ってやるからな。」
ボソッと馬にだけ聞こえるように囁いたナギ。
2人とも馬に銃器を持たせたくないという思いがかなり強い。
馬「私もシンさんの得意ジャンルで格好良く戦いたかったのにな…」
諦めきれない馬は愚痴を溢したのだが、
ナギ「……お前、縛り方わかってるのか?」
返ってきたナギの返事は想定外のものだった。
馬「しば、え…!?縛り!?」
ナギ「……シンみたいに縛ってみてぇならお前の養父から縄も借りたら良かったな。」
アッサリと言ってのけるナギだが、馬は混乱する一方である。
馬「縄……?」
ナギ「……まぁ、あそこまで縛り上げれるのはアイツしか無理だろうけどな。」
馬「な、なるほど…」
どうやら、銃器を扱うシンの姿を馬は思い浮かべていたのに対して、ナギの想像するシンの戦闘スタイルは全く異なるようだ。
馬『シンさんと言えば銃なのに…何故ナギさんは縄で縛ると言ったのか……?』
馬は疑問を抱えたまま歩を進めていった。
……………………………
そうこうしている間に無事に浜辺まで戻って来る事が出来た。
そして、現在はナギと梅が熊討伐について慎重に打ち合わせをしている最中だ。
馬『ヒヨコの毛、フッワフワ〜♪くちばしは、血色も良い〜♪』
時間を潰すためにもヒヨコの様子を観察していると、打ち合わせが終わったナギが馬の元までやって来た。
ナギ「……良いか、今回お前は絶対に何もするなよ。」
馬「はい!」
とは言いつつも納得してないのが馬の本音だ。
ナギ「……はい、って顔をしてねぇな。」
馬「そうですよ!私も共闘希望ですが…武器を使わせてもらえないからどうしようもないですよね。」
ナギ「……あぁ。」
馬「それなら!!私はナギさんの愛するヒヨコを木の上で護ることにします!」
ナギ「………………あぁ、………任せた。」
ヒヨコ愛好者のナギが発する『任せた』の言葉からは非常に重みを感じられる。
馬『責任重大!私はナギさんの愛するヒヨコを全力で護ると誓いますよ!!』
熱い想いを胸に秘める馬だったが、実際のナギは、
ナギ『……まだ俺がヒヨコ好きだと勘違いしてるのか。』
と、呆れた上での『任せた』発言だった。