その日の夕方
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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倉庫に入室すると資材の在庫確認をしているトワがいた。
トワ「あ!シンさんと…馬さん!もう仲良くなったんですね♪どうしましたか?」
馬『萌えの塊トワキュンだ!!』
初対面の時と同様、挙動不審な馬に対してトワは特に警戒する事もなく優しく出迎えてくれた。
シン「コイツが航海室まで迷いこんで来たから案内してやった。ここに用があるらしい。」
トワ「わぁ、それは盛大な迷子だったんですね!」
ニコニコしながら驚くトワはとても器用である。
トワ「馬さん、倉庫に何か御用ですか?」
馬「トワ君、余ってる紙箱くださいな。」
トワ「あ、はい!一つどうぞ」
トワは眩しい笑顔で余分な紙箱を一つ差し出してくれたが、残念ながら家を建築するには数が到底足りない。
馬「一つじゃなくて、20箱くらい無いかな?」
トワ「えぇっ!そんなに何に使うんですか?」
シン「家を作るらしい。」
トワ「えぇぇっ?家??」
シン「コイツとナギとのやり取りの中で…」
トワ「へぇー、そんな事が…」
馬「ちょっと良い感じの紙箱を漁らせてもらいますよー。」
まだ事情の知らないトワにシンが簡潔に説明してやる。
そのすぐ隣で、馬はめぼしい紙箱は無いかとどんどん資材置き場を探索していく。
トワ「さすがナギさん、女性はベッドに寝かせて自分は床で寝るなんてカッコいいですねぇ。 それを気遣う馬さんの考えも素敵です!
僕も紙箱の回収、建築作業を手伝わせてください。」
状況を把握したトワは馬の行動に至った心情にすっかり感化されているようだった。
シン「フッ、そうしてやれ。」
優しさを元にしているとは言え、よくよく考えてみたらナギにとって迷惑にしかならない紙箱御殿の建築作業…そんな作業を反対する事なく後押しまでしてやるシン。
彼にはナギの嫌がる様を容易に想像出来るハズなのにどうしてこうも楽しそうに肯定しているのか…
馬「ありがとうトワ君、とっても助かるよ!」
トワ「紙箱の補強のためにテープもいりますよね?」
馬「この新聞紙も持っていって良い?」
シン「防寒対策にそこのビニールシートもいるんじゃないか?」
トワ・馬「さっすがシンさん!家作りのことわかってますね。」
こうして馬とトワとたまにシンの建築組合が誕生した。
シン「フッ…」
シンは資材を集める二人の様子をニヤリとしながら見守っていた。
……………………………
最初は紙箱だけを集める予定が大人3人分の知恵が集結した結果、補強材料までもが潤沢に集まっていた。
馬とトワは何往復もかけてそれらの資材をナギの部屋まで運び入れる。
肉体労働を好まないシンは当然の如く何も運ばずにナギの部屋でスタンバイしていた。
馬「よし!いっちょやりますか!」
全ての材料が揃った時、いよいよ御殿の建築作業が開始された。
シン「そこは木材で固定した方がいい。」
馬・トワ「イェッサー!/はい!」
シン「テープよりも針金の方がしっかりと止まるだろ。」
馬・トワ「イェッサー!/はい!」
大規模建築の割に紙の素材というせいで幾度となく倒壊しそうになる御殿だったが、親方シン(指示するだけ)の適切な指示のおかげでとても頑丈で巨大な、ナギの部屋が狭く感じる程の紙箱御殿…もとい紙箱要塞が出来上がった。
トワ「やりましたね、馬さん、シンさん!」
シン「気が済んだか? オレはもう航海室に戻るぞ」
馬「はい、シンさん!ご協力ありがとうございました♪」
シン「…またナギの様子を伝えに来い。」
馬「かしこまりましたー! ナギさんもきっと感動するハズです。
こんなに立派な寝床が出来たのはシンさんのアドバイスのおかげですから!」
シン「…フン、そうか。」
馬「トワ君もありがとう!私1人だったらこんなに早く完成する事は出来なかったよ。」
トワ「いえいえ、本当に素敵な寝床が完成して良かったです…」
馬「へい、トワくん!!」
馬は完成の喜びハイタッチをするためにトワに向かって手を差し述べた。
馬・トワ「イェーイ!!!」
パチンと二人は陽気にハイタッチを交わす。
シン「………」
シンはそんな二人を見ながら、フッと笑みを含んで去っていった。