その日の夕方
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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シン『…まぁ、バカではあるがシリウス号にとって害にはならないか。発想も行動もどうしようもないバカではあるが。』
シンの脳内でバカを連呼されているとは露知らず、馬は紙箱御殿に対する熱い想いを語る。
馬「紙箱はですね、重ねて使うと子どもどころか大人が乗っても壊れないのです!!!
さらに補強してすきま風を通さなければ…………ところがどっこい…………かーらーの…………火気は厳禁で………襲撃されると………天敵は水とナメクジで、」
延々と語る馬だが、シンは端から話を聞いてはいない。
シン『つまりコイツはナギの部屋でいらんことをしようとしてるわけか。 …フン、面白いな。』
シンのドSスイッチが入る。
冷静なシンと硬派なナギは普段の生活でも仲違いをするなんて事は殆どなく相性が良い。
しかしながら、そんな硬派なナギが馬によって振り回される様子を見てみたいというシンの悪魔の好奇心が湧き出てしまったのだ。
シン「オレが倉庫まで連れていってやろうか?」
シンは黒い微笑みを浮かべながら馬を見た。
馬「本当ですか!!お願いします♪」
シンのいきなりの親切な提案に、微塵も疑いを感じずに馬は喜び喰い付いたのだが、
馬「いやーシンさんは初対面の私を容赦なく狙う失礼な眼帯殺人鬼だとばかり誤解してましたよ、アハハ!」
ズバリ、一言多いでしょう。
シン『やはり超ド級のバカだな。 今すぐ言葉通りにしてやりたい。』
シンは殺意をひた隠しにしながら馬を倉庫まで案内することにした。
馬「あ、そう言えばシンさん!」
シン「何だ?」
馬「ヤマトでは助けてくださってどうもありがとうございました!」
唐突に馬が礼を言う。
今まで忘れていたが、シンは不良達に絡まれていた馬を助けてくれた張本人だ。
感謝の意を伝えていなかった事を思い出し、この場を借りて礼を述べたのだった。
シン「バカなりに礼儀は知っているんだな。」
シンは思ったままのことを呟く。
馬「ん?何か言いました?」
シン「いや。」
馬「そうですか。いやー、もっと早くに思い出していたらナギさんじゃなくてシンさんと同室でって言ってたのになー!」
シン「は?」
馬「先にナギさんの服を汚した事を思い出したから、謝罪のついでにナギさんと同室で良いやって決めたんです♪
思い出す順番が逆なら多分シンさんと同室を選んでましたよ!」
シン「………」
間一髪のところだったとシンは胸を撫で下ろした。
……………………………
倉庫に向かって歩く二人。
馬がいた場所からは正反対の方向どころか階層まで違っていた。
ナギの部屋から勢いで飛び出し、何となく勘で倉庫を探したものの、結果迷子となってしまった。
彼女の方向感覚は全く当てにならないようだ。
シン「ハヤテの方には礼を言ったのか?」
シンから話題を出され馬は少し嬉しくなったが、その質問の意味はわからなかった。
馬「え?どうしてハヤテさん?」
シン「あの時ハヤテも横にいただろう、覚えてないのか?」
シンは馬の鶏頭ぶりを発揮した返答に半ば呆れている。
馬「うーん…」
馬は思い出そうとしてから、一言。
馬「…そうでしたっけ?」
シン『やっぱりコイツとハヤテは同類だな。』
シンは改めて確信した。
馬『シンさんの眼帯に釘付けになっててハヤテさんまで覚えて無いや… 言われてみれば助けてくれたのは眼帯イケメンと…えっともう一人いたっけな。』
シンの眼帯>ハヤテの存在
これが馬に残っている当時の記憶である。
シン「着いたぞ」
馬がヤマトでのトラブルとシンの眼帯のインパクトを思い出している間に倉庫まで到着した。