ほぼ無人島~脱出SOS!~
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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ドオォォォォ……ォ…ン!
二度目の砲撃が放たれた。
馬『わ〜、すっごいなー』
砲台から離れていろとナギから言われたので少し距離を置いていたのだが、それでも一度目の時よりも近い距離にいる今は、砲撃の音も振動もさらに大きく感じられた。
馬は砲撃を恐ろしく感じるよりもその圧倒的な迫力に感動すら覚えている。
ソウシ「だいぶ弱らせたね。さぁ、元に戻そうか。」
ナギ「……お願いします。」
ソウシとナギで砲台を元の位置まで戻していると、
馬「もう一匹います!!!」
いち早く気配を感じ取った馬が声を上げて注意を促した。
ナギ「は?」
ソウシ「えっ?」
ザバンッッ……!!!
だが、2人が反応するよりも早くタコの脚が出てきてしまった。
なんと巨大生物はもう一匹いたのだ。
馬『あ、マズいやつ…』
突如出てきたもう一匹の大ダコの脚はにょろにょろと蠢きながら、しかし狙いを定めると凄い速さで馬に向かってきた。
新たなるタコ脚を前にした馬は避けようとはしなかった、否、避ける事が出来なかったという表現が正しい。
何処に避けても必ずタコ脚が届く範囲内にいたのが運の尽きだった。
ニュルッとした感触が馬の右膝に纏わりつく。
馬「………」
馬は取り乱す事はせずに拘束された自身の足を冷静に見据え、隠し武器のトングを取り出そうとした。
その時、
ビュンッ!!!
何かが勢い良く飛んできた。
ナギ「馬!!」
ナギが放った鎖鎌だった。
鎌は絡み付くタコ脚に命中し、ナギが力一杯に鎖を引くとブツッと音を立てて亀裂が入った。
堪らずタコ脚は馬を解放した。
トワ「船長!後方にもう一匹います!!」
船首の方でトワがリュウガに報告する声が聞こえた途端、馬の背筋がゾクリと凍り付いた。
ナギに良からぬ事が起こりそうな直感が働いたのだ。
馬「!!…………ナギさ、」
タコ脚に絡まりつかれたショックの反動が今になって来ていたようで、注意を促すタイミングが少し遅れてしまった。
ソウシ「ナギ!!!」
次に馬が聞いたのはソウシの大声だった。
馬「…っっ!!」
慌てて声の先を見るとナギが別のタコ脚に捕まり、引き摺られて海中へと消えて行く様子が見えた。
馬『私に気を取られたせいでナギさんが…!!』
そこから先は馬の記憶は曖昧なものしか残っていない。
ナギの予備の鎖鎌を持つ自身の手…
迫るタコ脚を全て直感で避け切った後は海へと飛び込んだ。
ソウシ「馬ちゃんっっ!止めるんだ!!」
かろうじて最後に聞こえたのはソウシの止めようとする声で、そこから先はゴボゴボという水音しか聞こえなくなった。
……………………………
海に潜るのは何年ぶりだろうか…馬が海中で目を開けるとぼんやりと大ダコのシルエットが見えてた。
人の何倍も大きい…下手したら大型の鯨並みの大きさがあるかもしれない、そんな化け物じみたタコが2匹も遊泳している。
馬『ナギさん…!ナギさんは……?』
馬は無我夢中で目を凝らした。
2匹の内、一回り小さい方のタコの脚に人の形を確認した。
馬『ナギさん、絶対に助けます!!』
……………………………
ソウシ「船長!!ナギと馬ちゃんが!!」
リュウガ「何だって?」
ソウシの声を聞いたメンバー全員が水中へと視線をやる。
勿論襲い来るタコの脚をかわしながら。
そこには急ぎナギの元へと潜ろうとする馬の姿があった。
その前方には彼女を狙う複数のタコ脚も迫っている。
リュウガ「シン、ハヤテ!馬を援護しろっっ!」
パンッッパァンッッッ!!
シンの銃声が鳴り響く。
ハヤテは備え付けの投げ槍をトワから受け取り、的確に脚を目掛けて投げる。
二人の攻撃は見事命中し、タコ脚の動きが止まった。
ナギの元まで無事に泳ぎ着いた馬は、持っていた鎖鎌の鎖を彼の身体に巻き付くタコ脚に絡め、思いきり引いた。
馬「………!!!」
普段の彼女からは考えられない力でタコの脚を開かせると、
ナギ「…………っっ!!!」
ナギの拘束が解かれた。
何とか身体を動かせるようになったナギは海面から顔を出し、息をする事が出来た。
しかし、
馬「うわっっ!」
すぐに別のタコ脚に捕まり、そのままナギと馬は水中へと引き摺り込まれてしまった。
リュウガ「馬っっ!!ナギっっ!!」