sweet kitchen
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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ナギは蒸し器に器をセットして火をかけた。
ナギ「……後は時間を測るだけだな。」
馬「そこでオススメしたいのがこちら!」
馬は自分のスカートのポケットからヒョイッと砂時計を取り出した。
馬「えーっと、こっちが3分、こっちが5分、もひとつおまけに10分です。」
次々とポケットの中から取り出し、大中小、合計3つの砂時計を調理台の上に並べた。
ナギ「……これは?」
馬「ナギさんの夢のお宝、『きっちんたいまー』が見付かるまでの臨時たいまーです。 シャハイ島で見付けたので買っておきました。」
シャハイ島を発ってから何日も経過しているが…ナギは疑問に思いながらも不思議な形の砂の器を受け取った。
ナギ「……どうやって使うんだ?」
馬「こうです!」
馬は素早く器をひっくり返し、砂が入っている方を上にして置いた。
馬「この砂が全部落ちるとピッタシ5分です。 これでナギさんは砂の量に気を付けながら違う作業も出来ますね!」
説明を終えた馬は真面目な顔をしてビシッと親指を立てた。
ナギ「………」
不覚にもナギは馬の買い物に感動していた。
いつもヒゲメガネだとかカエルのオモチャだとか、とにかく無駄な物を購入し、部屋に広げてはニヤついている馬が、自分のために役立つ物を買っておいてくれたのだから。
ナギの感動は、初めてのお使いに成功した我が子を喜ぶ親の気持ちに似ているかもしれない。
馬「…ナギさん?」
ナギ「……あぁ、ありがとな。」
ナギにしては珍しく素直な微笑みで返した。
馬『うぉっっ!!ナギさん可愛ぇ……////』
本当は購入した砂時計の存在をすっかり忘れていた馬。
だが、お菓子作りと聞いてより完璧に仕上げて貰うため、つまりは自分の欲望のために思い出したに過ぎない。
馬『普段の料理の時に砂時計の存在を思い出せなかった事はナギさんには内緒にしておこう。』
馬はそっと心に決めた。
馬「えっと、出来上がるまで私は船長室の掃除をしてきますねー」
馬はナギの返事を待たずして厨房を後にし、足取り軽く船長室へと向かって行った。
厨房に残されたナギは使っていない砂時計を反対にひっくり返して、落ちてくる砂をジッと眺めていた。
……………………………
馬「船長っっ!掃除しに来ましたよ、てぇやんでいっっ!!」
リュウガ「おぉ、上機嫌じゃねぇか!」
馬「そりゃそうっすよ~!なんてったってナギさんがプリン作ってくれてるんです。
今なら私、船長の使用済みチリ紙でも触れそうです!!」
リュウガ「んなもん無ぇから(笑)」
馬「……この前はありましたよ。」
リュウガ「あ、そうだったか(笑)?」
馬「じゃあ掃除始めていきますね。」
リュウガ「おう、よろしく!」
馬は部屋に散らかった物をまとめる作業から開始した。
主に空の酒瓶が多く、ガシャガシャと派手な音を立てながら一か所に集められていく。
なお、現在のリュウガは何かの証書を作成しているため机上に向かっており、珍しく部屋にはアルコールの匂いは充満していなかった。
リュウガ「なー、馬。」
馬「はいはい?」
次に馬は脱ぎ散らかされているリュウガの衣類をまとめていく。
ただまとめるだけではなくて、下着、柄物、無地の物と仕分けもしている。
リュウガ「ナギと付き合ってるのか?」
馬「しょぶぇっっ!!??」
唐突なリュウガの質問にビックリさせられた馬は持っていた彼のシャツを投げてしまった。
リュウガ「いや、前のディナーの時にお前らが抱き合ってるのを見ちまったんだよ。
それにその首の紅いのもキスマークだろ?
アイツもそんな目立つ所に付けて俺らを牽制してんのかなーと思ってな。」
馬「あわあわあわあわあわ…」
顔を真っ赤にして慌てふためく馬。
あまりにも恥ずかしかったのだろう、投げてしまったリュウガのシャツを拾い、そのまま上から着て顔を隠してしまった。
そして、そんなわかり易い態度を取ってしまうと『イェス』と言っているようなものなのに、
馬「つ、つ、つ、付き合ってませんでございます!!!」
と、馬は必死に否定した。
リュウガ「え、付き合ってねぇの?」
馬「わ、わ、わ、私が一方的に懐いているだけで…ナギさんは……多分、何とも思ってないです!!」
リュウガ「そうか? じゃあそのキスマークは誰が付けたんだよ。」
馬「……うぅ……ナギさん…です。」
リュウガ「…だよなぁ。」
何とも思って無いのにキスマークは大量に付ける=手は出している…だとしたらナギの奴は酷い男だなー、と思うリュウガであった。