ここは楽園であるために(*)
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「ストレンジ、貴方に指導してほしい方が」
「俺にですか?」
職場に出勤するなり、エンシェントワンから呼ばれ彼女について行く。
彼女の部屋に入ると、そこに1人の女性が。
「彼女は最近この病院に来たばかりです。貴方に紹介しようにも、留守多かったですから」
挨拶を、と促され優しげな風貌を醸し出した彼女は、名を名乗る。
「初めまして。クリスティーン・パーマーと言います。至らない点もあると思いますが、よろしくお願いします」
「貴方、泣いているのですか?」
えっ? とストレンジは、自らの目に手を近付ける。彼女の言う通り、確かに泣いていた。
理由など分からない。
ただ別の世界で、あらゆる運命が邪魔し必ず今目の前にいる彼女--クリスティーンと結ばれない未来が山程存在していた。
しかしその不思議な考えは彼女の名前を聞いての一瞬で、泣いているのを指摘された時には、全て忘れていた。
ハラハラ泣くストレンジを見て、クリスティーンは慌てる。
「あ、私、何かしました? 粗相したなら」
「ふふ、貴女の所為ではありませんよ。………全く、先は長くなりそうですね」
クリスティーンがストレンジを慰めるのを見て、エンシェントワンは意味ありげに笑った。
ユイがこの世界に馴染んで来て、3ヶ月。
現在クラウンカフェで働いている。
「お疲れ様、もう上がっていいよ」
店長であるシエナが、テーブルを拭いているユイに声掛ける。
「はい、分かりました」
「それよりアンタの彼氏、また裏手で待ってるよ」
彼氏とは、テスカトリポカの事だ。
付き合うようになってから、職場まで迎えに来てくれるのが多くなった。
クラウンカフェの従業員は、裏手から出入りが基本だ。
「来なくていいのに」
「それだけ貴女が好きなんでしょ。片付けやっとくから、着替えて行ってあげたら。
本当毎日見せびらかして来るんだから、貴方達2人は」
ニマニマ笑うシエナは、テスカトリポカの溺愛振りを知っている。
揶揄わないで下さいと言い残して、ユイは普段着に着替えるべく、更衣室へと向かった。
更衣室で普段着に着替えたユイが、裏手のドアから出ると、案の定テスカトリポカが待っていた。
「よう終わったか」
時刻は既に夕方。ええ、と彼女は頷く。
「待ってくれなくてよかったのに」
「何があるか分からんだろ」
もう、と呆れながらもユイはテスカトリポカと手を繋いで歩く。
テスカトリポカの頬も、溺愛している彼女に繋がれて緩みが目立っていた。
これから2人が近所でも有名な、おしどり夫婦となるのだがそれはまた別の話である。
ナズでさえ掴めなかった幸せを、ユイは掴んだのだ。
イメージソング「SPARKーAGAIN/Aimer」
(了)
「俺にですか?」
職場に出勤するなり、エンシェントワンから呼ばれ彼女について行く。
彼女の部屋に入ると、そこに1人の女性が。
「彼女は最近この病院に来たばかりです。貴方に紹介しようにも、留守多かったですから」
挨拶を、と促され優しげな風貌を醸し出した彼女は、名を名乗る。
「初めまして。クリスティーン・パーマーと言います。至らない点もあると思いますが、よろしくお願いします」
「貴方、泣いているのですか?」
えっ? とストレンジは、自らの目に手を近付ける。彼女の言う通り、確かに泣いていた。
理由など分からない。
ただ別の世界で、あらゆる運命が邪魔し必ず今目の前にいる彼女--クリスティーンと結ばれない未来が山程存在していた。
しかしその不思議な考えは彼女の名前を聞いての一瞬で、泣いているのを指摘された時には、全て忘れていた。
ハラハラ泣くストレンジを見て、クリスティーンは慌てる。
「あ、私、何かしました? 粗相したなら」
「ふふ、貴女の所為ではありませんよ。………全く、先は長くなりそうですね」
クリスティーンがストレンジを慰めるのを見て、エンシェントワンは意味ありげに笑った。
ユイがこの世界に馴染んで来て、3ヶ月。
現在クラウンカフェで働いている。
「お疲れ様、もう上がっていいよ」
店長であるシエナが、テーブルを拭いているユイに声掛ける。
「はい、分かりました」
「それよりアンタの彼氏、また裏手で待ってるよ」
彼氏とは、テスカトリポカの事だ。
付き合うようになってから、職場まで迎えに来てくれるのが多くなった。
クラウンカフェの従業員は、裏手から出入りが基本だ。
「来なくていいのに」
「それだけ貴女が好きなんでしょ。片付けやっとくから、着替えて行ってあげたら。
本当毎日見せびらかして来るんだから、貴方達2人は」
ニマニマ笑うシエナは、テスカトリポカの溺愛振りを知っている。
揶揄わないで下さいと言い残して、ユイは普段着に着替えるべく、更衣室へと向かった。
更衣室で普段着に着替えたユイが、裏手のドアから出ると、案の定テスカトリポカが待っていた。
「よう終わったか」
時刻は既に夕方。ええ、と彼女は頷く。
「待ってくれなくてよかったのに」
「何があるか分からんだろ」
もう、と呆れながらもユイはテスカトリポカと手を繋いで歩く。
テスカトリポカの頬も、溺愛している彼女に繋がれて緩みが目立っていた。
これから2人が近所でも有名な、おしどり夫婦となるのだがそれはまた別の話である。
ナズでさえ掴めなかった幸せを、ユイは掴んだのだ。
イメージソング「SPARKーAGAIN/Aimer」
(了)