どっちに転んでも泥沼の水浸し(*)
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「なにやら楽そうデス! 私も混ぜて下サーイ!!」
「は?」
何処からか軽快な女性の声が響き、一瞬にしてテスカトリポカの姿が掻き消えた。
否、掻き消えたのではない。ユイ達の前に現れた、翡翠色を思わせる様な長髪の女性が、テスカトリポカを殴り付けたのだ。
意表を突かれたテスカトリポカは、女性の殴り付けに耐えられず、校舎の壁に叩き付けられた。
あのナズの呪文でさえ通じなかったのに、だ。
気絶したらしいテスカトリポカを前に、女性は言う。
「女の子を痛め付けるのは、赦せまセン!
貴女達、大丈夫でスカ?」
「あ、えっと」
あまりの一瞬の出来事に、ユイは愚かナズまでも声が出なかった。
なんて声を掛けようか悩んでいると、聞き覚えのある声が。
「先に行くなよ、全く。主人の命令をだな……」
「ストレンジ先生!」
どうやら仕事中だったらしいストレンジが、白衣を乱しながらこちらに駆け寄って来た。
「ストレンジ先生、仕事じゃ」
「嫌な予感したから休んだ。勤務前だったからな」
「あの人、どなたなんですか?」
ああ、あいつかとストレンジは言う。
「テスカトリポカの野郎が操られて、暴走すると思ったからな。
アイツと張り合える奴を召喚した。
案の定、誰かさんが操ったみたいだな」
ストレンジが睨め付けると、ナズは罰が悪そうに目を逸らす。
ため息を吐いたストレンジは、ユイに問い掛ける。
「カルデア学院の教頭に手紙出したんだろ?」
「はい」
「テスカトリポカの容態について詳しく書いて、教頭に助けを求めたか?」
彼女が頷くと、頭を抑えるストレンジ。
まるで頭痛を堪えるみたいに。
「これでホグワーツは終わりだな。教頭はユイに危害を加えるなと、校長に厳命してたのに」
「そんなに私、教頭に気に入られていたんですか?」
「そうだよ、自覚しろ。
多分、もうすぐ……」
ストレンジの言葉が終わる前に、テスカトリポカが意識を取り戻した。
意識を取り戻したテスカトリポカは、自分を殴り付けた女性に怒るどころか、目を異様にギラギラさせる。
「ははは、トリ公じゃねぇか! 相変わらず筋肉馬鹿は健在か!」
「お、女の子に筋肉馬鹿は失礼ですヨ!」
ちょっと恥じらいを見せている、トリ公と呼ばれた女性が可愛かった。
テスカトリポカとトリ公と呼ばれた女性は、互いに一歩も引かない熾烈な戦闘を行なっていた。
彼女は空中に所謂重力波を作り、縦横無尽に飛び回っていた。
テスカトリポカはそんな彼女を、狂った様に嗤いながら追いかけ回している。
2人の戦いはふざけている様であるが、真剣そのもの。
どちらか折れるまで、永遠に続く戦い。
「テスカトリポカさん、大丈夫でしょうか? 元に戻らなかったら」
「ユイ、心して聞け」
「ストレンジ先生?」
ユイの誰に共なく問い掛けた質問に答えたのは、ストレンジだ。
まるで今から、思い切った告白をする様に彼女を見つめていた。
聞いてはダメ……分かっていても、やはりテスカトリポカの主人として聞かねばならない。
震える声で先を促すと、
「テスカトリポカは、こいつの張った結界からの影響は免れない」
「………は」
「俺がアイツを召喚したのは、テスカトリポカを終わらせる為だ。
テスカトリポカと張り合えるのは、アイツしかいないからな」
遠回しな言い分であるが、ストレンジの言いたい事など理解出来た、出来てしまった。
「テスカトリポカさんを、倒すしかないって事ですか?」
「それしか道はない。
洗脳を解くには、それしかないんだ」
ストレンジの重々しい言葉に、ユイはナズを見る。
彼女の目は、憎しみを湛えていた。ナズはビクッと身を震わせる。
「な、何よ! 言ったでしょう!? こんなつもりじゃなかったの!
セブルスだってこんな事に」
「うわぁぁぁ!」
半ば笑いながら言い訳するナズに、とうとう彼女の中の堪忍袋の尾が切れる。
ナズに平手打ちし、膝を付いた彼女を何回も蹴り上げた。
「貴女も、スネイプ先生もクズ野郎ですよ!
スネイプ先生は先生で、悪い事した事も忘れて我輩といろ!? 意味分からないですよ、本当!!
貴女の言う夢小説あるあるとかも分からないですし!
あんな人と添い遂げるなんて罰ゲームの間違いでしょう!?」
ヤケクソに叫びながら蹴り上げるユイを、ストレンジは止めようともしない。
寧ろ、ナズがそんな目に遭うのを、楽しんだ様な目で見ていた。
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映画「ドクターストレンジ2」を観た方は分かるでしょうが、それしか道はないって台詞は本編でもありましたからね……。
「は?」
何処からか軽快な女性の声が響き、一瞬にしてテスカトリポカの姿が掻き消えた。
否、掻き消えたのではない。ユイ達の前に現れた、翡翠色を思わせる様な長髪の女性が、テスカトリポカを殴り付けたのだ。
意表を突かれたテスカトリポカは、女性の殴り付けに耐えられず、校舎の壁に叩き付けられた。
あのナズの呪文でさえ通じなかったのに、だ。
気絶したらしいテスカトリポカを前に、女性は言う。
「女の子を痛め付けるのは、赦せまセン!
貴女達、大丈夫でスカ?」
「あ、えっと」
あまりの一瞬の出来事に、ユイは愚かナズまでも声が出なかった。
なんて声を掛けようか悩んでいると、聞き覚えのある声が。
「先に行くなよ、全く。主人の命令をだな……」
「ストレンジ先生!」
どうやら仕事中だったらしいストレンジが、白衣を乱しながらこちらに駆け寄って来た。
「ストレンジ先生、仕事じゃ」
「嫌な予感したから休んだ。勤務前だったからな」
「あの人、どなたなんですか?」
ああ、あいつかとストレンジは言う。
「テスカトリポカの野郎が操られて、暴走すると思ったからな。
アイツと張り合える奴を召喚した。
案の定、誰かさんが操ったみたいだな」
ストレンジが睨め付けると、ナズは罰が悪そうに目を逸らす。
ため息を吐いたストレンジは、ユイに問い掛ける。
「カルデア学院の教頭に手紙出したんだろ?」
「はい」
「テスカトリポカの容態について詳しく書いて、教頭に助けを求めたか?」
彼女が頷くと、頭を抑えるストレンジ。
まるで頭痛を堪えるみたいに。
「これでホグワーツは終わりだな。教頭はユイに危害を加えるなと、校長に厳命してたのに」
「そんなに私、教頭に気に入られていたんですか?」
「そうだよ、自覚しろ。
多分、もうすぐ……」
ストレンジの言葉が終わる前に、テスカトリポカが意識を取り戻した。
意識を取り戻したテスカトリポカは、自分を殴り付けた女性に怒るどころか、目を異様にギラギラさせる。
「ははは、トリ公じゃねぇか! 相変わらず筋肉馬鹿は健在か!」
「お、女の子に筋肉馬鹿は失礼ですヨ!」
ちょっと恥じらいを見せている、トリ公と呼ばれた女性が可愛かった。
テスカトリポカとトリ公と呼ばれた女性は、互いに一歩も引かない熾烈な戦闘を行なっていた。
彼女は空中に所謂重力波を作り、縦横無尽に飛び回っていた。
テスカトリポカはそんな彼女を、狂った様に嗤いながら追いかけ回している。
2人の戦いはふざけている様であるが、真剣そのもの。
どちらか折れるまで、永遠に続く戦い。
「テスカトリポカさん、大丈夫でしょうか? 元に戻らなかったら」
「ユイ、心して聞け」
「ストレンジ先生?」
ユイの誰に共なく問い掛けた質問に答えたのは、ストレンジだ。
まるで今から、思い切った告白をする様に彼女を見つめていた。
聞いてはダメ……分かっていても、やはりテスカトリポカの主人として聞かねばならない。
震える声で先を促すと、
「テスカトリポカは、こいつの張った結界からの影響は免れない」
「………は」
「俺がアイツを召喚したのは、テスカトリポカを終わらせる為だ。
テスカトリポカと張り合えるのは、アイツしかいないからな」
遠回しな言い分であるが、ストレンジの言いたい事など理解出来た、出来てしまった。
「テスカトリポカさんを、倒すしかないって事ですか?」
「それしか道はない。
洗脳を解くには、それしかないんだ」
ストレンジの重々しい言葉に、ユイはナズを見る。
彼女の目は、憎しみを湛えていた。ナズはビクッと身を震わせる。
「な、何よ! 言ったでしょう!? こんなつもりじゃなかったの!
セブルスだってこんな事に」
「うわぁぁぁ!」
半ば笑いながら言い訳するナズに、とうとう彼女の中の堪忍袋の尾が切れる。
ナズに平手打ちし、膝を付いた彼女を何回も蹴り上げた。
「貴女も、スネイプ先生もクズ野郎ですよ!
スネイプ先生は先生で、悪い事した事も忘れて我輩といろ!? 意味分からないですよ、本当!!
貴女の言う夢小説あるあるとかも分からないですし!
あんな人と添い遂げるなんて罰ゲームの間違いでしょう!?」
ヤケクソに叫びながら蹴り上げるユイを、ストレンジは止めようともしない。
寧ろ、ナズがそんな目に遭うのを、楽しんだ様な目で見ていた。
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映画「ドクターストレンジ2」を観た方は分かるでしょうが、それしか道はないって台詞は本編でもありましたからね……。