バッドエンドのサイレンが鳴る(*)
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「私は……SNSや夢小説サイトでも、人気な作者なんだから」
場所は何処か分からない。ただ、背に壁を付けて力無くぶつぶつ言っているのは、大人となったナズだ。
今目の前にいるナズとは違い、衣服も肌もぼろぼろ。また履いている靴も手入れなどされていない。
何処からか男の「そっちにいたか?」と言う声。
「全く。SNSで有名になる為に飯だけ注文して写真だけを貼り付けて、挙句に金も払わず食い逃げならぬ撮り逃げとはな」
「そんな有名なんすか?」
「ああ。見ろよ。『今日食べた有名スイーツ♡まろやかで口当たりよ過ぎ☆』だとよ。
で、この後食わずに金払わず逃げてんだ。
クソみたいな投稿なのに、1000以上のいいな、だぞ。
フォロワーは事実知ってんのかって疑いたいぞ」
「知りませんよ。ネットで有名でも現実は上手くいってない奴なんて、結構いますよ」
恐らく警察だろう。彼らから隠れているのか、ナズはビクッと身を震わせ、ぎょろりと出目金の様な目を見開く。
目の印象も、今のナズとは異なっていた。一体どうやったら、こんな変わるのだろう?
テスカトリポカの魔力が尽きたのか、ナズの未来はそこで終わった。
未来を見たナズは、嘘よと震える声で言った。正直こればかりは、ナズに同意したい。
ホグワーツにいるナズが、あんな目に遭うわけが。
「テスカトリポカさん、今見た未来は本当?」
「本当だ。そのクソみたいな性格改めなければ、未来など変えられない」
つまりナズの今の、人を踏み躙る様な性格を変えれば未来は変えられるとの事。
しかし当の本人は。
「ふ、ははは! ああ、馬鹿らしい! テスカトリポカは未来なんて見せられなかったんだ!」
先程の未来を信じたくないのか、意地でも認めようとしない。
「もういいわ! テスカトリポカ、アンタ苦しみなさい!!」
「ちょっと、未来を見せたら関わらない約束でしょう!? なにも変えられないとは言ってないじゃないですか!
その性格を……」
「うるさい! 私はね、ハリポタの王道に乗った夢小説あるあるをぶっ込んだ、完璧な夢主よ! この世界で夢主みたいに幸せになる権利があるのよ!!
さぁ、主人もろとも破滅しろ!!」
ナズが指を鳴らすと、中庭を中心とした黒い結界が発動した。
世界が黒く染まり一瞬、何も見えなくなる。
やがて元の色に戻った時には、世界が変わっていた。
テスカトリポカーーある者によって善だったり、ある者によっては悪である存在。
戦いの神であり、黒い太陽の化身。
そんな神と同等に立ち向かえる程の力を持った者は、ただ1人のみ。
どうやら一瞬の間に、意識を失っていたらしい。
次に目を覚ました時には、世界の色が戻っており、雨は止んでいた。
が、中庭に続く廊下の屋根が崩れ去っている。
「一体、何があったの?」
倒れた拍子に頭を打ったのか、微かにズキッと痛む。立ち上がれない程ではないため、苦しげに呻きながら足を上げた。
ユイの隣には、呆然と座り込むナズの姿。ナズの姿を見た途端、何があったのか思い出す。
怒りも露わに、ナズへ詰め寄る。もう怒る事はナズの思惑通りとか、そんなの関係無い。
大切な人を傷付けられたのだ、我慢する事など出来ない筈ないだろう。
「ちょっと、貴女! テスカトリポカさんに何をしたんですか!」
「わ、私にも分からない……ただちょっと苦しめてやろうとした、だけで」
震えながらナズが、中庭の空を指差した。指差した方を見ると……。
「何、あれ?」
空は普通に青い。異常なのは、太陽が黒い事だ。
そして黒い太陽の前に佇むのは。
「あれは、テスカトリポカさんなの?」
サングラスをかけておらず、銀の甲冑に身を包み、こちらを見下す様に弊芸しているテスカトリポカは、とても同じ人物には見えない。
距離は離れているにも関わらず、よく通る声で聞こえるように彼は言った。
「戦の時間だ。俺を満足させろよ、野郎ども。
そして誇れ--戦いの神たる俺と戦える奇跡の1ページとなる事を」
ナズだけでなく、ユイすらも敵と見做した目で、テスカトリポカは言った。
場所は移って、カルデア学院の教頭室。
届けられた手紙を読んで、教頭は側にいたマリーに言う。
「少し、ホグワーツに出掛けて来ますよ」
「厭な笑みね。何か企んでるの?」
「そんなに厭な笑みを浮かべてますか、私?」
「鏡、見てみなさいよ」
手渡された鏡を見てみると、まるで戦争を望む悪人の様な笑顔を浮かべた教頭の顔が、そこにあったのだった。
場所は何処か分からない。ただ、背に壁を付けて力無くぶつぶつ言っているのは、大人となったナズだ。
今目の前にいるナズとは違い、衣服も肌もぼろぼろ。また履いている靴も手入れなどされていない。
何処からか男の「そっちにいたか?」と言う声。
「全く。SNSで有名になる為に飯だけ注文して写真だけを貼り付けて、挙句に金も払わず食い逃げならぬ撮り逃げとはな」
「そんな有名なんすか?」
「ああ。見ろよ。『今日食べた有名スイーツ♡まろやかで口当たりよ過ぎ☆』だとよ。
で、この後食わずに金払わず逃げてんだ。
クソみたいな投稿なのに、1000以上のいいな、だぞ。
フォロワーは事実知ってんのかって疑いたいぞ」
「知りませんよ。ネットで有名でも現実は上手くいってない奴なんて、結構いますよ」
恐らく警察だろう。彼らから隠れているのか、ナズはビクッと身を震わせ、ぎょろりと出目金の様な目を見開く。
目の印象も、今のナズとは異なっていた。一体どうやったら、こんな変わるのだろう?
テスカトリポカの魔力が尽きたのか、ナズの未来はそこで終わった。
未来を見たナズは、嘘よと震える声で言った。正直こればかりは、ナズに同意したい。
ホグワーツにいるナズが、あんな目に遭うわけが。
「テスカトリポカさん、今見た未来は本当?」
「本当だ。そのクソみたいな性格改めなければ、未来など変えられない」
つまりナズの今の、人を踏み躙る様な性格を変えれば未来は変えられるとの事。
しかし当の本人は。
「ふ、ははは! ああ、馬鹿らしい! テスカトリポカは未来なんて見せられなかったんだ!」
先程の未来を信じたくないのか、意地でも認めようとしない。
「もういいわ! テスカトリポカ、アンタ苦しみなさい!!」
「ちょっと、未来を見せたら関わらない約束でしょう!? なにも変えられないとは言ってないじゃないですか!
その性格を……」
「うるさい! 私はね、ハリポタの王道に乗った夢小説あるあるをぶっ込んだ、完璧な夢主よ! この世界で夢主みたいに幸せになる権利があるのよ!!
さぁ、主人もろとも破滅しろ!!」
ナズが指を鳴らすと、中庭を中心とした黒い結界が発動した。
世界が黒く染まり一瞬、何も見えなくなる。
やがて元の色に戻った時には、世界が変わっていた。
テスカトリポカーーある者によって善だったり、ある者によっては悪である存在。
戦いの神であり、黒い太陽の化身。
そんな神と同等に立ち向かえる程の力を持った者は、ただ1人のみ。
どうやら一瞬の間に、意識を失っていたらしい。
次に目を覚ました時には、世界の色が戻っており、雨は止んでいた。
が、中庭に続く廊下の屋根が崩れ去っている。
「一体、何があったの?」
倒れた拍子に頭を打ったのか、微かにズキッと痛む。立ち上がれない程ではないため、苦しげに呻きながら足を上げた。
ユイの隣には、呆然と座り込むナズの姿。ナズの姿を見た途端、何があったのか思い出す。
怒りも露わに、ナズへ詰め寄る。もう怒る事はナズの思惑通りとか、そんなの関係無い。
大切な人を傷付けられたのだ、我慢する事など出来ない筈ないだろう。
「ちょっと、貴女! テスカトリポカさんに何をしたんですか!」
「わ、私にも分からない……ただちょっと苦しめてやろうとした、だけで」
震えながらナズが、中庭の空を指差した。指差した方を見ると……。
「何、あれ?」
空は普通に青い。異常なのは、太陽が黒い事だ。
そして黒い太陽の前に佇むのは。
「あれは、テスカトリポカさんなの?」
サングラスをかけておらず、銀の甲冑に身を包み、こちらを見下す様に弊芸しているテスカトリポカは、とても同じ人物には見えない。
距離は離れているにも関わらず、よく通る声で聞こえるように彼は言った。
「戦の時間だ。俺を満足させろよ、野郎ども。
そして誇れ--戦いの神たる俺と戦える奇跡の1ページとなる事を」
ナズだけでなく、ユイすらも敵と見做した目で、テスカトリポカは言った。
場所は移って、カルデア学院の教頭室。
届けられた手紙を読んで、教頭は側にいたマリーに言う。
「少し、ホグワーツに出掛けて来ますよ」
「厭な笑みね。何か企んでるの?」
「そんなに厭な笑みを浮かべてますか、私?」
「鏡、見てみなさいよ」
手渡された鏡を見てみると、まるで戦争を望む悪人の様な笑顔を浮かべた教頭の顔が、そこにあったのだった。