うつくしくないかたちでもよかった(*)
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廊下を歩きながらテスカトリポカを捜していると、不意に空が曇っているのに気付いた。
かなり曇っており一雨来そうだなと感じる反面、嫌な予感が彼女の頭を過ぎる。
中庭の真ん中に、1人立ち尽くしているテスカトリポカを見つけた。
「テスカトリポカさん、日本から帰って来ました。
ダンブルドア先生から聞いたけど、大丈夫?」
直接、本当に人を殺したのかとは聞けなかった。
まず模範的な会話を試み、それから話を件に持っていくつもりだ。
遠くから雷鳴が鳴り響く中庭に足を踏み入れ、テスカトリポカの背後に歩み寄る。
足音を聞き付けたテスカトリポカが、ゆっくりこちらを振り返るが。
彼の表情を見て、思わず悲鳴を上げる。
「テスカトリポカさん!? ちょっと、顔赤いけど大丈夫!?」
「……」
まるで熱に浮かされた様に赤面したテスカトリポカが、彼女に凭れかかる様に倒れ込んで来た。
実際、テスカトリポカの顔が熱い。額に手を当てると、体温計で測らなくても分かるくらい。
ぜいぜいと息を荒らげながら、彼は言う。
「違う……やったのは俺だが、俺の意志じゃ」
「分かりましたから! 兎に角喋らないで下さい!」
女の自分が大の男を担ぎ上げるのは、流石に無理がある。
失礼しますよ、と詫びながらテスカトリポカを半ば引きずる様に、医務室へと向かう。
最早ユイは、彼が殺人をしたかなどどうでもよかった。
ただ助かってほしい思いだけが、胸にあった。
テスカトリポカとユイが、中へ入ると同時に激しい雷鳴が轟き、豪雨が降り始める。
これからの異変調和を奏でるよう。
テスカトリポカを医務室に連れて行った後、ユイは外で降り頻る激しい雨の音を聞きながら、スネイプの研究室へと向かっていた。
心中は最早、スネイプとナズへの怒りでいっぱいである。
冬休み中、実家に帰らずホグワーツに残っていた生徒達がユイの横を通り過ぎる度に、憤怒の表情を浮かべているのにギョッとした。
ズンズン地下室に行き、スネイプの研究室を問答無用で開く。
「ユイ!? 部屋に入るくらいノックしろ!」
「あ、久しぶりですね」
研究室にはスネイプと、ナズの使い魔であるベルフェゴールがいた。
ベルフェゴールは人間の姿であったが、尻尾と耳が出ている辺り、まだ変身は未熟の様だ。
どうでもいい思考を振り払い、スネイプに掴み掛かる。
「テスカトリポカさんに、何したの!?」
「は?」
「とぼけるな! ナズの仕業くらい分かってんのよ!
アンタも協力したの!? この馬鹿で陰気な糞が!」
険しい表情で問い詰められ、スネイプは分からずじまい。
これに待ったをかけたのは、ベルフェゴールである。
「彼は何も知りませんよ。僕なら知ってます。
手伝う様に言われましたから」
一先ずソファに座り、ベルフェゴールから事の顛末を聞く。
ナズは日本へ行く前、ベルフェゴールに惑わしの結界を張らせたそう。
神聖な特性を持つ人物にしか効果はなく、ナズの高い魔力を流し込まれ、更に威力は倍増。
神聖な特性を持つ存在と言ったら、この学校ではテスカトリポカくらいだろう、多分。
手伝わされたベルフェゴールには、まだ分からなかったとの事。
「ですが、貴女が今来て分かりました。
まさか、テスカトリポカに効果があるとは」
「……」
ただ黙ってベルフェゴールの話を聞いていたが、不意に彼女はナズがいない事に気付く。
居場所を聞くと、やる事あるから何処かへ行っているらしい。
「場所は言いませんでした。
しかしテスカトリポカを目的とするなら、あまり良い場所ではないでしょう」
「何であいつ、私にそんな拘るのよ……」
ユイの声音は、悲しみと怒りに燃えていた。
かなり曇っており一雨来そうだなと感じる反面、嫌な予感が彼女の頭を過ぎる。
中庭の真ん中に、1人立ち尽くしているテスカトリポカを見つけた。
「テスカトリポカさん、日本から帰って来ました。
ダンブルドア先生から聞いたけど、大丈夫?」
直接、本当に人を殺したのかとは聞けなかった。
まず模範的な会話を試み、それから話を件に持っていくつもりだ。
遠くから雷鳴が鳴り響く中庭に足を踏み入れ、テスカトリポカの背後に歩み寄る。
足音を聞き付けたテスカトリポカが、ゆっくりこちらを振り返るが。
彼の表情を見て、思わず悲鳴を上げる。
「テスカトリポカさん!? ちょっと、顔赤いけど大丈夫!?」
「……」
まるで熱に浮かされた様に赤面したテスカトリポカが、彼女に凭れかかる様に倒れ込んで来た。
実際、テスカトリポカの顔が熱い。額に手を当てると、体温計で測らなくても分かるくらい。
ぜいぜいと息を荒らげながら、彼は言う。
「違う……やったのは俺だが、俺の意志じゃ」
「分かりましたから! 兎に角喋らないで下さい!」
女の自分が大の男を担ぎ上げるのは、流石に無理がある。
失礼しますよ、と詫びながらテスカトリポカを半ば引きずる様に、医務室へと向かう。
最早ユイは、彼が殺人をしたかなどどうでもよかった。
ただ助かってほしい思いだけが、胸にあった。
テスカトリポカとユイが、中へ入ると同時に激しい雷鳴が轟き、豪雨が降り始める。
これからの異変調和を奏でるよう。
テスカトリポカを医務室に連れて行った後、ユイは外で降り頻る激しい雨の音を聞きながら、スネイプの研究室へと向かっていた。
心中は最早、スネイプとナズへの怒りでいっぱいである。
冬休み中、実家に帰らずホグワーツに残っていた生徒達がユイの横を通り過ぎる度に、憤怒の表情を浮かべているのにギョッとした。
ズンズン地下室に行き、スネイプの研究室を問答無用で開く。
「ユイ!? 部屋に入るくらいノックしろ!」
「あ、久しぶりですね」
研究室にはスネイプと、ナズの使い魔であるベルフェゴールがいた。
ベルフェゴールは人間の姿であったが、尻尾と耳が出ている辺り、まだ変身は未熟の様だ。
どうでもいい思考を振り払い、スネイプに掴み掛かる。
「テスカトリポカさんに、何したの!?」
「は?」
「とぼけるな! ナズの仕業くらい分かってんのよ!
アンタも協力したの!? この馬鹿で陰気な糞が!」
険しい表情で問い詰められ、スネイプは分からずじまい。
これに待ったをかけたのは、ベルフェゴールである。
「彼は何も知りませんよ。僕なら知ってます。
手伝う様に言われましたから」
一先ずソファに座り、ベルフェゴールから事の顛末を聞く。
ナズは日本へ行く前、ベルフェゴールに惑わしの結界を張らせたそう。
神聖な特性を持つ人物にしか効果はなく、ナズの高い魔力を流し込まれ、更に威力は倍増。
神聖な特性を持つ存在と言ったら、この学校ではテスカトリポカくらいだろう、多分。
手伝わされたベルフェゴールには、まだ分からなかったとの事。
「ですが、貴女が今来て分かりました。
まさか、テスカトリポカに効果があるとは」
「……」
ただ黙ってベルフェゴールの話を聞いていたが、不意に彼女はナズがいない事に気付く。
居場所を聞くと、やる事あるから何処かへ行っているらしい。
「場所は言いませんでした。
しかしテスカトリポカを目的とするなら、あまり良い場所ではないでしょう」
「何であいつ、私にそんな拘るのよ……」
ユイの声音は、悲しみと怒りに燃えていた。