ワスレジノ
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鏡が消え去った後には、塵ひとつ残らなかった。
「今の鏡は?」
「僅かであるが、魔力の気配がした。大方、鏡に魔法をかけたのだろう。
望んでもいない願望を、鏡を見たら写すような醜悪な魔法をな」
かけた相手に心当たりは? と巌窟王は言う。そんな事出来る人間など、1人しかいない。
ナズだ。先程のやり取りに根を持ち、ユイがやって来るより早くこの部屋に来て、鏡に魔法をかけた。
どうやって部屋を知ったのか謎だが、ナズなら何かしらの方法で炙り出す事は可能だろう。
そして謎はもうひとつ。
「巌窟王さんは、何故ここに?」
「ん、なんとなく胸騒ぎがした。だからここへ来た。
俺が来なかったら、貴様は鏡に精神を支配されていただろう。
そんな事になればどうなるか、想像出来るだろ貴様には」
巌窟王は不快感露わに言った。余程、ナズのやり方が気に入らないよう。
犯人はナズと決まった訳でないが、出来るとしたらナズしかいない。
まさかストレンジという事はあるまい。
なんにしても、ナズ本人に問い詰めるのは良くないかもだ。
とぼけた後に、また別のやり方でユイを苦しめるのは想像出来る。
「助けてくれて、ありがとうございました巌窟王さん」
「礼には及ばん。俺は行くがそうだな……これを持っていけ」
巌窟王からバサっと何かを投げられる。
受け止めて広げてみると、それは巌窟王が羽織っていたマントであった。
「これは?」
「1度だけだが、協力な魔法を防ぐ効果がある。
何があるか分からないから、持っていて損ないだろ」
巌窟王は微かに笑みを浮かべた後、霊体化となって姿を消す。
果たして巌窟王から貰ったマントは、使い道などあるのかと訝しんだ。
結局彼女が温泉に入ったのは、夕飯を食べた後であった。
先に温泉に入って帰って来たストレンジに、ナズによって仕掛けられた鏡について話したのだが。
やはりストレンジも、証拠が無いのでナズを犯人にするのには賛同しなかった。
巌窟王から貰ったマントは、旅行鞄に入れて保管している。
露天風呂でうーん、と伸びをした後、ようやく人心地浸けた実感がした。
幸いというべきか、辺りに人の気配はない。
まさか温泉にまでナズが何か仕掛ける事はないだろう。
白い湯船に浸かり、星が瞬く夜空を見上げる。
ほう、と一息吐き思わず呟いた。
「いいお湯ね……やっぱり日本最高です。って私、日本人だけど」
突っ込まれそうな事を1人で言い、そして笑う。側から見たら不気味である。
鏡の件は最低だが、おかげで夜に温泉に入る事が出来て、こうして夜空を見上げられるのだ。
ナズにはある意味感謝である。
「またこうして来ようかな。
現実に帰ったら1人でのんびりとね。
もし帰れなかったら……」
考えたくないが、どうしても帰られなかったらと思考してしまう。
そう、もし帰られなかったら……。
「テスカトリポカさんや、マリーさん、カルデアの教頭とも行きたいな。
テスカトリポカさんは土地が合わないって今回断ったけど、次は無理矢理にでも」
切なくもあり、楽しい考えをこの時だけは、ユイはしたのだった。
「今の鏡は?」
「僅かであるが、魔力の気配がした。大方、鏡に魔法をかけたのだろう。
望んでもいない願望を、鏡を見たら写すような醜悪な魔法をな」
かけた相手に心当たりは? と巌窟王は言う。そんな事出来る人間など、1人しかいない。
ナズだ。先程のやり取りに根を持ち、ユイがやって来るより早くこの部屋に来て、鏡に魔法をかけた。
どうやって部屋を知ったのか謎だが、ナズなら何かしらの方法で炙り出す事は可能だろう。
そして謎はもうひとつ。
「巌窟王さんは、何故ここに?」
「ん、なんとなく胸騒ぎがした。だからここへ来た。
俺が来なかったら、貴様は鏡に精神を支配されていただろう。
そんな事になればどうなるか、想像出来るだろ貴様には」
巌窟王は不快感露わに言った。余程、ナズのやり方が気に入らないよう。
犯人はナズと決まった訳でないが、出来るとしたらナズしかいない。
まさかストレンジという事はあるまい。
なんにしても、ナズ本人に問い詰めるのは良くないかもだ。
とぼけた後に、また別のやり方でユイを苦しめるのは想像出来る。
「助けてくれて、ありがとうございました巌窟王さん」
「礼には及ばん。俺は行くがそうだな……これを持っていけ」
巌窟王からバサっと何かを投げられる。
受け止めて広げてみると、それは巌窟王が羽織っていたマントであった。
「これは?」
「1度だけだが、協力な魔法を防ぐ効果がある。
何があるか分からないから、持っていて損ないだろ」
巌窟王は微かに笑みを浮かべた後、霊体化となって姿を消す。
果たして巌窟王から貰ったマントは、使い道などあるのかと訝しんだ。
結局彼女が温泉に入ったのは、夕飯を食べた後であった。
先に温泉に入って帰って来たストレンジに、ナズによって仕掛けられた鏡について話したのだが。
やはりストレンジも、証拠が無いのでナズを犯人にするのには賛同しなかった。
巌窟王から貰ったマントは、旅行鞄に入れて保管している。
露天風呂でうーん、と伸びをした後、ようやく人心地浸けた実感がした。
幸いというべきか、辺りに人の気配はない。
まさか温泉にまでナズが何か仕掛ける事はないだろう。
白い湯船に浸かり、星が瞬く夜空を見上げる。
ほう、と一息吐き思わず呟いた。
「いいお湯ね……やっぱり日本最高です。って私、日本人だけど」
突っ込まれそうな事を1人で言い、そして笑う。側から見たら不気味である。
鏡の件は最低だが、おかげで夜に温泉に入る事が出来て、こうして夜空を見上げられるのだ。
ナズにはある意味感謝である。
「またこうして来ようかな。
現実に帰ったら1人でのんびりとね。
もし帰れなかったら……」
考えたくないが、どうしても帰られなかったらと思考してしまう。
そう、もし帰られなかったら……。
「テスカトリポカさんや、マリーさん、カルデアの教頭とも行きたいな。
テスカトリポカさんは土地が合わないって今回断ったけど、次は無理矢理にでも」
切なくもあり、楽しい考えをこの時だけは、ユイはしたのだった。